祖師ケ谷大蔵 谷村歯科医院 ブログ

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2020年8月25日
子供の歯並びのズレについて


こんにちは、歯科医師の鈴木です。


今回は、子供の歯並びが悪くて下の一番奥の歯(下顎第二大臼歯)が正しく生えないことについてお話ししたいと思います。

最近の社会では、子供達が軟らかくて食べやすい食事を好むようになり、咬む力、咀嚼機能が低下して、下の顎が小さくなり、その影響で子供達の歯並びが悪くなっています。
この状態では上と下の歯がしっかり噛まない、『不正咬合』 という噛み合わせになってしまいます。

一口に不正咬合と言っても、いろいろなパターンがあります。
奥歯でしか噛んでおらず、前歯に隙間が空いてしまっている開咬。
隣同士の歯が外側に向いていたり内側に向いていたりする叢生。
歯が噛める位置まで生えてこないで止まってしまう低位萌出。
上の歯よりも下の歯のほうが外側に生えて噛んでいる反対咬合などがあります。
その中でも、11歳~12歳に生えてくる下の一番奥の歯(下顎第二大臼歯)※が、何らかの原因で生えてくることができずに骨の中に埋まった状態が多くみられます。
※親知らずは除きます

20200825.jpg
 
上の図は、6~8歳の子供の下の歯の生え替わりを示した状態です。
乳歯から永久歯への交換の仕方ですが、順番に乳歯の下に永久歯が生えてきて交換されるのですが、一番奥の7番目の歯、つまり下顎第二大臼歯が、顎が小さくて、ずっと骨の中に埋もれて、生えてこない問題が生じています。

現代人の食事は調理され、一生懸命に咀嚼しなくても食事ができて、歯を道具として使わなくなってきています。
このため、一回の食事に要する咀嚼回数が減少しているのも事実です。
咀嚼回数が減少するということは、唾液の分泌量も減少し、結果的に飲み込めない現象が生じています。
そのためお茶やジュースなどで口の中の食べ物を流し込む子供が増加しています。
つまり、軟らかい食べ物ばかりなので、噛む必要がなく、唾液が出ないのでジュースで流し込む。
すると顎がしっかりと成長せず、歯並びが悪くなるということになるのです。
そうならないように、日常の食生活をまずは噛み応えのある食べ物に変えて、食べ物をよく咬んで食べ、咀嚼回数を増やすことが大切であると考えます。

親知らずに関しては、はるか昔、人類の顎がまだ大きかったときには必要でしたが、顎が小さくなったものの歯の本数は変わりませんでした。
そのため親知らずは積極的に抜歯したほうがいいのです。
しかし現代人の食生活は、親知らずの手前の第二大臼歯も生えてこなくなったり、変な方向から生えてくるようになってしまいました。
お子様の歯並びが悪くならないように、お父様、お母様に置かれましては、お子さんに加工食品だけでなく、できるだけ硬い食べ物も出すようにして下さい。


子供の虫歯が減少し、歯並びへの関心が高まる現在、不正咬合の早期発見が歯科医師としてとても必要だと思います。
この下顎第二大臼歯の萌出障害は今後増えていくと考えられます。
この状態を放置していると、前の歯の第一大臼歯(6歳臼歯)への悪影響も考えられ、さらにかみ合わせは不安定になります。

学校歯科検診で萌出が遅れていると指摘を受けたり、12歳になっても下顎の第二大臼歯が生えてこなければ、歯科医院にてX線写真による精密な検査を必要とします。
当医院では、いつでもご相談をお受け致しております。

 

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