谷村歯科医院ブログ
-
歯ブラシの選び方
今回は『歯ブラシの選び方』について説明します! みなさんはなにを基準に歯ブラシを選んで使っていますか? 現在、歯ブラシの種類はかなり多いので、今回の記事を参考にして選ぶ基準にしてみてください! 歯ブラシは歯の表面に付着したプラーク(歯垢)を取り除くよう設計されています。 しかし、お口の状態は人によって個人差がかなり大きいです。 そこで歯ブラシについて以下のように分類して解説していきます。 1 歯ブラシの形態について 2 歯ブラシの保管方法について 3 歯ブラシの交換時期について これらは歯ブラシを選んで使用するにあたり疑問のあることではないでしょうか? 1 歯ブラシの形態について 毛先の部分を『ヘッド』 毛先から持ち手の細い部分を『ネック』 持ち手の部分を『ハンドル』と呼びます。 ヘッドは大きいものだったり、小さいものだったり、毛の形が平らやギザギザしていたりとさまざまです。 基本的にはヘッド面積が小さく平らの歯ブラシを選びましょう。 ハンドルも子どもの歯ブラシは握りやすいように太めで、大人の場合は細めのほうが細かく歯ブラシを動かすのに適しています。 また歯ブラシの種類を大きく分類すると『手用歯ブラシ』と『電動歯ブラシ』に分かれています。 手用は手軽で安価で様々な形態があり細かいところまで磨けるといったメリットが有る反面、力が弱いと磨き残しができて強すぎると細かいところが磨けなかったり歯と歯茎を傷つけてしまうといったデメリットがあります。 一方電動ブラシは、最近主流の音波ブラシだと歯ブラシが届かないところもきれいになる、強すぎると教えてくれる、短時間で歯ブラシが終わるといったメリットが有る反面、本体や替えブラシが高価で重く持ち運びに適しておらず故障のリスクや歯磨き粉が振動で飛び散って服や周りについてしまうといったデメリットがあります。 歯ブラシによって、「奥歯がみがきやすい」「歯周ポケットがみがきやすい」など、特徴があるので、製品の表示をよく読んで使用する目的に合ったものを選びましょう🎶 2 歯ブラシの保管方法について お口の清潔を守る歯ブラシは、保管の方法を間違えると細菌が繁殖して非常に不潔な状態になります。 ついやってしまいがちですが、こんな歯ブラシの保管方法はNGです。 ・毛先を下にしてコップに入れる 歯ブラシの毛先が乾かずに雑菌が繁殖しやすくなります。 ・ユニットバスや洗面台の収納の中に保管する 歯ブラシの毛先を上にしても、これらの場所では毛先がなかなか乾きません。 ・1つのコップに複数の歯ブラシが入っている 歯ブラシの毛先がふれ合うと、菌が感染する可能性もあります。 歯磨きが終わったら、歯ブラシはコップなどにためた水ではなく、流水でしっかりと汚れを洗い流してから保管しましょう! そして、しっかり洗うのと同じくらい重要なのがしっかりと乾燥させることです。 風通しの良い場所でブラシの毛先を上にして、立てて保管します。 たくさんの歯ブラシを保管する時は、毛先が触れないように仕切りをすることも大切です。 3 歯ブラシの交換時期について 使い方などによって差はでてきますが、交換する目安として正しいのは1~1.5ヶ月と言われています。 毛先が広がってきたら交換のタイミングということは多くの方が目安にしている事だと思いますが、歯ブラシを定期的に交換する理由は毛先の広がり以外にもいくつかあります。 ・歯ブラシの毛数が抜けて減ってきたり毛先が折れてしまうことで、汚れが落としにくくなる。 ・歯ブラシ特有の毛先の弾力がなくなり、歯茎を傷つけやすくなってしまう。 ・毎日の歯磨きで、たくさんの汚れや菌が付着している。 このようなことから1ヶ月から1ヶ月半での歯ブラシの交換をおすすめします! 歯ブラシはいくら洗って乾燥させて清潔にしていても、ブラシの毛束の根元には菌が繁殖してきます。 使用するブラシの毛の硬さや歯磨きの方法によりどのくらいで毛が広がってくるかも変わってきます。 ブラシの背中側から見て毛がはみ出ているようであれば交換、はみ出ていなくても1ヶ月経ったら交換するようにしましょう。 毛先が広がってしまった歯ブラシは歯垢除去率が20%〜最大40%も下がるとも言われています! また新しい歯ブラシが1〜2週間で広がってしまう方は歯磨きの力が強いかもしれません。 力が強いと歯や歯茎を傷つけてしまう恐れもあります。 適度な力で歯磨きする様に心がけてみましょう! 以上今回は歯ブラシについて解説させていただきました。 ぜひ歯ブラシを選ぶ時の参考にしてみてくださいね🎶 歯科衛生士 楠
-
唾液について
こんにちは、歯科医師の鈴木孝美です。 今回は唾液の様々な働きについてご説明致します。 みなさんは唾液というのは1日にどれだけの量が出ていると思われますでしょうか? 実は唾液は一日に1~1.5リットルも分泌されると言われています。 唾液にはお口の粘膜の保護など様々な働きがあり、お口や菌をはじめ私たちの身体を守っています。 今回はそのような私達の体を守ってくれる『唾液の働き』について解説をいたします。 人知れずお口の中で大活躍 唾液のはたらきとしてまず挙げられるのは、歯茎や舌などの粘膜を保護して傷つかないようにする『潤滑作用』です。 食べたりしゃべったりするのをスムーズにしている働きです。 また、食物に含まれるデンプンを糖に変える『消化作用』もよく知られており、ご飯をよく噛むと甘くなるのはこのためです。 さらに、「けがをしたら唾をつけておけば治る」と言われるのも、唾液に『抗菌作用』があるからです。 お口の中や菌を守る 食べかすを洗い流してお口に残るのを防ぐ『洗浄作用』や、お口の中の酸性度(pH)や、お口の中に含まれるタンパクで細菌を集める『凝集作用』、細菌をお口の中から排出する作用など、唾液には虫歯や歯周病から歯を守るはたらきが沢山あります。 また、唾液内の糖タンパクにより歯の表面に形成される『ペリクル』は、歯を虫歯や着色から保護してくれます。 さらにペリクルはお口の中の粘膜を修復する成分も含んでおり、歯茎にできた傷などを治す作用もあります。 唾液の減少による影響 『口が渇く』ことは一時的な場合もありますが、普段いつも口が乾いているという慢性的なものは『ドライマウス(口腔乾燥症)』という病気です。 さらに、唾液が減るとその働きも弱くなりますから、虫歯や歯周病のリスクも高くなってしまいます。 口腔乾燥のサインがみられたら歯科医院の受診を受けて下さい 唾液の量が減ると、お口の乾燥感や粘着き、話づらさ、乾いた食べ物の噛みづらさなどを感じます。 しかしながら、自分のお口の中が乾燥状態にあるのかどうかが分からない方もいらっしゃると思いますので以下の症状が出ましたら、歯科医院にいらして下さい。 ・口の中がからからする ・水がないと食べ物が食べられない ・くちびるが乾く ・くちびるや口角が切れやすい ・話しづらい ・口内炎ができやすい ・舌がヒリヒリする ・舌に溝がある ・夜中に水を飲みに起きてしまう ・目も乾く 唾液が減ると虫歯や歯周病のリスクが高まる 唾液の量が減ると、お口の中の洗浄作用が少なくなり、いつまでも食べ物がお口の中に留まってしまいます。 また、飲食物によって下がったpH値がなかなか元に戻らなくなり、歯の表面のカルシウムが溶け出す『エナメル質の脱灰』が進んでしまいます。 さらに、唾液に含まれる抗菌物質やタンパクの量の減少、歯を保護しているペリクルも形成されにくくなることでお口の中が菌に弱い環境になってしまいます。 このように唾液の減少によって様々な作用が弱まるために、虫歯や歯周病のリスクが高くなるのです。 唾液が減る原因 唾液は自律神経からの指令が唾液腺に伝わり、血液を元に作られます。 ですから、唾液が少なくなる原因は、自律神経の問題、唾液腺の問題、血液の量の問題などさまざまで、1つだけではない場合もあります。 薬の副作用でお口の渇き(口渇)がみられる場合もありますが、自己判断は危険ですので、必ず歯科医院の主治医にご相談してください。 自律神経からの指令で唾液が作られる 唾液が分泌される仕組みを、工場で例えて説明してみます。 唾液を作る『工場』が唾液腺です。 この『工場』で『材料』である血液を使って、唾液という『製品』が作られます。 さらに『工場』を動かす指令を出す『指令部』の役目は自律神経が担っていて、ここは『工場』がどれくらい動いているか、『材料』を『工場』に運ぶ量の調整もしています。 唾液が少なくなる原因は、『工場』の唾液腺自体が傷んでいる、『指令部』の自律神経のバランスが乱れている、『材料』の血液をうまく運べてないなどが考えられます。 原因の特定には、唾液量の測定、唾液腺の画像検査、血液検査など様々な検査が必要となります。 唾液は身体の中でとても大切な働きをしています。 お悩みがございましたら、いつでもご相談ください。 歯科医師 鈴木孝美
-
歯磨き粉の成分について
みなさんは普段どのような歯磨き粉をお使いでしょうか? また、歯磨き粉の後ろの成分表は見たことはありますか? 本日は歯磨き粉に含まれている薬用成分についてお話しさせて頂きます! 1️⃣歯磨き粉の薬用成分 薬用成分とは、《歯周病や歯肉炎の予防》《虫歯の予防》《口臭の予防》《歯を白くする》《口の中を爽快にする》などの成分がはいっているものを言います。 日本で販売されている歯磨き粉の多くには【フッ素】が含まれています。 【フッ素】は虫歯を予防してくれる効果があるので薬用成分が含まれている歯磨き粉が多いことになります。 2️⃣虫歯予防 虫歯を予防してくれる主な成分として、【フッ化物】(フッ化ナトリウム・モノフルオロリン酸ナトリウム)、【殺菌剤】(クロルヘキシジン塩類・塩化ベンゼトニウム・塩化セチルピリジウムなど)、【プラーク分解酵素】(デキストラナーゼ)があげられます。 【フッ化物】は歯の表面を強くし、酸に溶けにくい歯にしてくれたり、再石灰化を促進してくれるはたらきがあります💪 【プラーク分解酵素】にはプラークと呼ばれる歯の表面に着いてしまう汚れを分解してくれるはたらきをもちます。 市販のもので虫歯予防をしてくれる歯磨き粉は1450ppmと表記されているものです⭐️ 3️⃣歯周病予防 歯周病(歯周炎・歯肉炎)を予防してくれる主な成分として、【殺菌剤】(クロルヘキシジン塩類・塩化ベンゼトニウム・塩化セチルピリジウムなど)、【プラーク分解酵素】(デキストラナーゼ)、【トラネキサム酸】、【酢酸トコフェロール】(ビタミンE)などがあげられます。 【トラネキサム酸】には出血を予防してくれるはたらきがあります。 【酢酸トコフェロール】には血行を良くしてくれるはたらきがあります。血行循環が良くなることで歯茎も活性化され、歯茎の免疫力もアップします⤴️ 4️⃣歯石の沈着予防 歯石が沈着してしまうのを予防してくれる主な成分として、【ポリリン酸ナトリウム】と【ピロリン酸ナトリウム】があげられます。 この2つの成分には歯石形成を抑制するはたらきがあります✨ 5️⃣象牙質知覚過敏の予防 知覚過敏といって冷たいものや風にあたった場合に一過性の痛みがでてしまうのを予防してくれる主な成分として、【乳酸アルミニウム】、【硝酸カリウム】があげられます。 6️⃣ホワイトニング効果 ホワイトニングと言って、歯を白くしてくれる主な成分として、【ポリリン酸ナトリウム】、【ハイドロキシアパタイト】があげられます。 【ポリリン酸ナトリウム】にはステインと呼ばれる着色を除去して歯をコーティングし、ステイン(着色)の再付着を予防するはたらきがあります🪥 【ハイドロキシアパタイト】には、歯の表面にある傷を埋め、汚れを付きにくくなるよう歯の表面をなめらかにするはたらきがあります。 また、汚れを落とす効果のある研磨剤ですが、歯の表面が傷ついてしまった場合さらに汚れが付着してしまうことがあるので低研磨剤や研磨剤不使用を選ぶと良いです🙆✨ いかがだったでしょうか? 歯磨き粉には様々な効果や用途がありますので、自分のお口に合わせた歯磨き粉を使い分けて選びましょう。 ただし薬局やドラッグストアに行くとたくさんの歯磨き粉が販売されていて、どれを買おうか迷うこともあると思います。 迷った際は一度、成分表を見てみて、口腔内に合う歯磨き粉を買ってみて下さい。 また、自分に合う歯磨き粉をみつけるとモチベーションも上がりますし、お気に入りの歯磨き粉があると歯磨きも楽しくなると思いますのでいろいろ使ってみてください! 歯科衛生士 花畑
-
歯の着色について
今回は【歯の着色】についてお話させていただきます。 《着色》には、2つの種類があります。 1️⃣ コーヒーやお茶、タバコのヤニなどが歯に付着して着色する『外因性』のもの 2️⃣ 加齢によって歯の象牙質が黄色っぽくなったり、歯髄壊死や薬物服用の副作用により歯の内部が着色する『内因性』のもの 1️⃣の外因性の着色は当院のクリーニングメニューによって落とすことができます! 2️⃣の内因性の着色は研磨などで落とすことができません! 《外因性の着色》 ・コーヒー、紅茶、カレー、ミートソース、赤ワインまたタバコのヤニなど 〜歯に着色がつきやすいお口の中の特徴〜 ・コーヒーやお茶をよく飲まれる方 ・色の濃い飲食物をよく食べる方 ・喫煙されている方 ・歯並びが悪い方 ・お口が乾燥気味の方 ・歯の表面に傷がたくさんついている方 上記のものに多く該当する方は着色しやすいので、気をつけていただくと、着色はつきにくくなると思います! ですが、、、これらのものを食べないというのは難しいので、歯に着色がつきにくくなる方法をお伝えします💫 1️⃣ 飲食物をとった後、歯磨きまたはうがいをする 着色しやすい飲食物を、食べたり飲んだりした後は歯磨きをするのが1番いいですが、すぐできない時はお水でうがいをすることによって、歯への付着を防ぐ効果が期待できます。 2️⃣ タバコを控える タバコを吸うことによって歯の着色だけでなく、健康面でも悪影響を及ぼすことになるので、タバコを控えたり、禁煙することをお勧めします。 3️⃣ 矯正治療をして歯並びを改善する 歯が重なっていたりするところがあると、どうしても歯磨きの際きちんと汚れが落とせていないことがあり、歯に着色がつきやすくなります。 その為矯正治療で歯並びを改善することで、磨き残しを防ぎ歯への着色を抑えることができます。 4️⃣ 口腔内を乾燥させないようにする 口腔内が乾燥していると、唾液の自浄作用が低下するので、着色がつきやすくなります。 口腔内を乾燥させないように、よく噛んだり、唾液腺マッサージをするなどして唾液腺を刺激し唾液の分泌を促しましょう! また口腔内が乾燥してると虫歯や口臭の原因にもなるので、口腔内を乾燥させないようにしましょう💧 5️⃣歯科医院で定期的にクリーニングを受ける 毎日歯磨きを行なっていただいていても、着色を防ぐことは難しいので歯科医院で定期的にクリーニングを受けることをお勧めします。 とくに、タバコなどのヤニは自分で落とすことが難しいので歯科医院でクリーニングが必要です。 《内因性の着色》 ・加齢による色の変化 歯の外側は透明なエナメル質で覆われています。その内側には黄色い象牙質があります。 この象牙質の色が透明なエナメル質からすけて見えるので黄色味を帯びて見えます。 加齢により透明なエナメル質が少しずつすり減っていき、内側の象牙質は加齢により厚みを増すため黄色味が強くなっていきます。 ・抜髄(神経を取る処置のこと)による変色 虫歯などで神経を取る処置を行った場合に、時間がたつと歯が黒く見えることがあります。 ・抗生物質(テトラサイクリン系)による変色 歯の形成期にテトラサイクリン系の抗生物質を服用することで、象牙質の変色が起こり、歯の色が茶色や灰色に変色した永久歯が生えてくることがあります。 今回は【歯の着色】についてお話ししました! 当院では、ホワイトニング、また2種類のクリーニングメニューがあります。 歯の変色が気になるけど、着色なのかわからないなど何か疑問があれば一度ぜひスタッフに相談してみてくださいね🎶 歯科衛生士 辻村
-
フッ素の効果知ってますか?
みなさんこんにちは( ¨̮ ) この時期は花粉がすごくて辛いですね💧薬局に行くといろんな花粉対策グッズが売られているのでひたすら試してます😌特に点鼻薬はかなり効果あるので鼻づまり酷い人は是非試してみてください! さて、今回のテーマですがフッ素についてお話していきます。 皆さんは『フッ素』というワードは聞いた事ありますか? 大抵の方は虫歯予防を思い浮かべるかと思います。 ですがフッ素がなぜ歯にいいのか知っていますでしょうか? まずフッ素とはこの自然界においてたくさん存在します! 例えば、海や植物、食べ物や動物等にも含まれています。私たち人間の体にもフッ素は必要不可欠で、一般的な成人で約2.6g程度のフッ素が体内に存在していると言われています。 そんなフッ素は皆さんご存知の通り虫歯を予防することができます。 次にフッ素の実際の働きですが、以下の3つの働きで虫歯の発生と進行を防ぎます! ①歯の質を強化 歯の表面を覆うエナメル質を、酸に溶けにくい性質に変え、虫歯への抵抗力を高めます。 ②エナメル質の修復を促進 酸により歯から溶け出したカルシウムやリンを補うこと(再石灰化)を促進します。 ③菌の働きを弱める 虫歯を引き起こす細菌の働きを弱め、酸が作られるのを抑えます。 《虫歯はなぜできるのか?》 ところで虫歯はどのようにしてできるのでしょうか? 虫歯が出来るのは、虫歯の原因菌とされるミュータンス菌などの細菌が、糖分をエサにして酸を出し、その酸によって歯のエナメル質や象牙質が溶かされるからです。 酸によって歯が溶ける現象を『脱灰』といい、歯の溶けた部分が唾液の働きなどで修復される現象を『再石灰化』といいます。フッ素はこの再石灰化を促す働きがあります。 《フッ素の応用》 ○フッ素入り歯磨き粉でセルフケア 毎日の歯磨きで使える『フッ素入り歯磨き粉』は1,500ppm以下のフッ素濃度と決められています。 歯科医院でのフッ素塗布に比べれば濃度は低いですが、毎日使うことで虫歯予防の効果を高めることができます。歯ブラシの上に出す歯磨き粉の量は、2cm程度で十分なので、出しすぎないようにしましょう。どんなに出しても効果は殆ど変わりません。また歯磨きの後でするうがいは、しすぎるとフッ素が流れてしまうので注意しましょう! ○フッ素洗口液を使用 フッ化物の応用として『フッ素洗口液』によるうがいも効果があります。 フッ素の入った洗口液のフッ素濃度は250〜900ppmです。 薄めて使うタイプの洗口液は必ず薄めてから使用して下さい。 絶対に原液のまま直接、歯に付けたりしないでください! ○高濃度のフッ素塗布 フッ素は歯科医院で歯科医師や歯科衛生士のみが塗布することのできる施術で、歯の表面のエナメル質に直接フッ素を塗っていきます。 この塗布用のフッ素は9,000ppmという極めて高いフッ素濃度ジェルが使われているので、高い効果が期待できます。 フッ素塗布後は、歯に浸透させるために最低でも30分程度は飲食を控え、歯科医院で年に数回は塗布しましょう! 《フッ素のよくある質問》 Q . 大人の歯に塗っても効果はあるの? A . 唾液の中のカルシウムと協力して歯の表面を再石灰化させていくので、歯の年齢には関係なく効果があります。 Q . 市販のフッ素って何でもいいの? A . フッ素配合の歯磨き粉などは、商品によって濃度が違います。日本の薬事法では、市販品のフッ素濃度の許容量が1000ppmfとなっていて、それを超えてしまうものはご家庭で使用していただくことは出来ません!市販品の中で一番濃度が高くても、950ppmfが最高濃度となっています。そして必ず『フッ化物配合』と表記があり、きちんとフッ素濃度が明記されている商品を使用しましょう!フッ素濃度が明記されていないものは、500ppmfなど濃度が薄いことが多いです。 Q . 被せ物をしている歯にも効果があるの? A . 被せ物の根元にはご自身の歯の根っこ(歯根)が残っており、そこに歯を作っています。その境目から虫歯になる可能性があります。その境目にフッ素を塗ることで、歯根の虫歯(根面う蝕)を予防することができます。 いかがでしたか?( ˊ꒳ˋ ) ᐝ フッ素について少しでも知っていただけたら幸いです! フッ素を取り入れて、虫歯に負けない健康な歯をキープしましょう🌟 歯科衛生士 池田
-
唾液と歯の関係性
今回は唾液と歯の関係性についてお話しします🎶 唾液が歯に与える影響があるのは、知っていましたか?? この2つは深い関わりがあるので、見ていきましょう!! みなさん、酸性度(pH)って聞いたことがありますか?? pHとは、「水素イオン指数」のことをいいます。 液体が酸性なのか、アルカリ性なのかを表す尺度です。 数値は1~14までの値で、7が真ん中の「中性」です。pHが7より小さいと「酸性」、7より大きいと「アルカリ性」となります。 ○口腔内のpH 口腔内のpHは通常、6.8~7.0の中性です。 口腔内のpHは唾液によって調整されています。 唾液のpHは唾液中の炭酸塩やリン酸塩によって一定に保たれています。 このような機能を緩衝作用といいます。 食べたり飲んだりすると、食物飲料の酸や口腔内の細菌が出す酸により、口腔内が酸性に傾きます。酸性に傾くと歯からミネラル成分が溶け出しやすい状態になります。 唾液はややアルカリ性ですので口腔内を洗浄、希釈、緩衝する働きがあり、口腔内を中性(pH7.0前後)に戻し、健康な状態に維持することが可能です。 しかし、唾液の分泌量が少なかったり、緩衝作用が上手く働かずに口腔内が酸性に傾いたりしたままだと歯が溶け、むし歯になりやすくなってしまいます。 ○唾液の作用 消化作用(食べ物を消化する働き) 唾液の中には、βアミラーゼという酵素成分が入っています。 これは、でんぷんを分解する作用がある消化液の一種です。 食べ物を噛めば噛むほど、唾液はたくさん出されます。 言い換えれば消化液がたくさん出てくることになり、お米やパンなどの炭水化物が消化されることになります。 この作用があるおかげで、消化時の胃腸の負担を軽減することが出来ます。 湿潤・保護作用(お口の中に傷が出来ない様に守る働き) 歯は、身体の中で最も硬い、つまり骨よりも硬いという性質があります。 そんな硬い部分が話をする時、食べる時、ずっと軟らかい部分に当たり続けています。 唾液には、軟組織部の動きを滑らかにする潤滑剤の作用があり、こすれて傷を付けるのを防いでくれています。 洗浄作用(自浄作用) 歯の表面などについた食べカスを洗い流す作用があります。 殺菌・抗菌作用(細菌が入ってくるのを防ぐ働き) 唾液にはリゾチームやラクトフェリンに代表される抗菌作用を持つ成分が含まれています。 これにより、お口を通して細菌がからだの中に侵入することを防いでくれています。 緩衝作用(お口の中を中和してくれる働き) むし歯の原因は、ストレプトコッカス・ミュータンスに代表されるむし歯菌という細菌です。 むし歯菌が歯の表面に生息し、そこの付着物を取り込んで代謝すると、かわりに乳酸を排出します。 この乳酸はpHが酸性です。この作用で歯が溶かされて穴が開き、むし歯になります。 唾液には、この乳酸により酸性に傾いたお口の中のpHを中性に戻す作用があります。 こうした作用を緩衝作用といいます。緩衝作用が強ければ強いほどむし歯に強い環境を作り出してくれます。 再石灰化作用(むし歯を防ぐ働き) むし歯になると自然に治ることはありませんが、むし歯に至る一歩手前の状態があります。 そんなときは、歯の表面が過度に白くなっています。 唾液の中には、カルシウムやリン酸といったさまざまな無機物成分が含まれています。 これらの成分が、むし歯の前段階である、歯の表面が白くなった状態のときに、元の状態に戻そうとしてくれる作用を発現します。 これを再石灰化作用といいます。 排出作用(異物などをからだから排除しようとする働き) 毒素や異物がお口に入ってきたとき、唾液がまとわりつくことでからだを守り、排出しやすくします。 また、体内に投与された薬物の一部が唾液中より排出され、血中濃度を減じる作用をいいます。 唾液が減ると虫歯や歯周病になりやすかったり、口内炎ができやすくなるなど関わりが深いです。 そのためよく噛み、マッサージをすることで唾液の分泌量が増えると口腔内にいいことばかりなので、やってみてくださいね🎶 歯科衛生士 楠
-
コロナウィルス感染症とインフルエンザと口の中について
こんにちは、歯科医師の鈴木孝美です。 今回は、未だ猛威をふるっているコロナウィルス感染症とインフルエンザとお口の中の話を致します。 口の中の健康が全身の健康につながると言うのは皆様もご存じだと思います。 不健康なお口の中は、口の中の細菌が増加しているだけでなく、菌自体が強くなり、口の中は消化管の一部であり、咽頭(喉の奥)で気道と交わっているために、口腔細菌は呼吸器疾患の罹患や重症化に深く関わっています。 またご高齢の方は、誤嚥性肺炎のリスクが高いことや、新型コロナウィルス感染症やインフルエンザに罹患するとさらに誤嚥性肺炎のリスクが高まりやすいことから、肺炎の予防のための口腔健康管理の意識は近年たかまっています。 近年、沢山の口腔細菌が全身の病気を発生させたり、重症化したりするのか研究が進んでいます。最新の情報を今回はお話致します。 新型コロナウィルス感染症と口腔との関係 世界保健機関(WHO)は2023年5月4日に、新型コロナウィルス感染症に関し「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の終了を宣言して、日本でも同年5月8日に5類感染症へと移行して本格的なWITHコロナ時代となりました。 新型コロナウィルス感染症の病原ウイルスであるSARS-CoV-2は、口の上皮や唾液腺によく住みつき、実際に新型コロナウィルス感染症の患者さんの唾液からは、感染力のあるSARS-CoV-2が検出されているので、口の中はウイルスの全身感染に強く関わっています。 さらに近年微生物をより詳しく解析できることが可能となり、様々な解析結果が得られていて、新型コロナウィルス感染症患者さんの口の中の細菌叢を調べた結果、歯周病関連細菌が口腔や咽頭において増加していること、さらには口腔細菌叢(常に口の中にいる細菌の仲間達)のバランスが乱れていることが分かっています。 さらに研究の結果、歯周病原細菌が肺などの細胞の上についていることで、より、SARS-CoV-2の感染をしやすくしている可能性があります。 オミクロン株については、唾液中や上皮細胞に感染したり吸着したりせずにウイルス単体で存在している可能性が高く、ウイルス単独のためより小さく軽い事から、飛沫が遠くに飛びやすく、エアロゾル感染の原因になっています。 感染を拡大させないためにも、特に高齢者や基礎疾患を持っている方にお会いするときなどは、マスクの着用や換気対策に注意を払う必要があります。 インフルエンザと口腔との関係 口腔環境とインフルエンザの関係性は国内のデータがあり、口腔衛生状態が悪い方ほどインフルエンザの罹患率が高くなっている報告があります。 逆に、毎月の定期検診をしっかり受診して衛生士による口腔管理をしっかりされている方々では、インフルエンザの罹患率がぐっと減っていました。 歯周病原細菌がインフルエンザウイルスを活性化させることも報告されており、口腔細菌はインフルエンザウイルス感染を促進や重症化させる可能性が高いため、健康な口腔環境の維持はインフルエンザ予防対策のひとつになります。 このように健康なお口の中の管理が新たな感染症予防になることは確実です。 歯科医師と医師ともに、今色々な学会でお口の中の健康管理の重要性を話しています。 ウイルスに負けないように是非とも定期検診を受診するようにお願い致します。
-
親知らず🦷
歯医者さんへ行くと、 『親知らずがある事を指摘され、虫歯や歯周病の原因になるので抜歯を勧められた!』 というようなご経験はありませんか? ということで今回は、抜歯を勧められる事が多い親知らずの抜歯が本当に必要なのかについてお話させて頂きます! ◯親知らず(第三大臼歯)とは? 親知らずとは、歯の1番奥に生える永久歯であり、第三大臼歯が正式名称で智歯(ちし)ともいいます。 生えてくる時期は20歳前後で、『親に知られることなく生えてくる』ということが名前の由来とも言われているそうです⭐️ 先天的に生えていない人、傾斜していて生えてこない人も多いです。 また、親知らず(第三大臼歯)は、正常に生えていれば抜歯をする必要はありません。 ◯親知らず(第三大臼歯)があるメリットとデメリット🦷 ・親知らず(第三大臼歯)があるメリット💫 【ブリッジの土台となる】 歯を失った場合に使う治療法の1つ、ブリッジという被せ物を作る際に土台として使うことができる場合もあります! 【入れ歯(義歯)の金具をかける歯として使用】 こちらも歯を失った場合に使う治療法の1つ、入れ歯(義歯)の金具を引っ掛けることができる場合もあります! ・親知らず(第三大臼歯)があるデメリット💧 【親知らず(第三大臼歯)また隣の歯が虫歯、歯周病になるリスクが高くなる 】 親知らず(第三大臼歯)はきちんと生えていない場合が多く、歯ブラシがどうしても届きにくかったり、生え方によっては歯ブラシが届かないことがあります😭 そのため不潔になりやすく、虫歯や歯周病になりやすくなってしまいます。 また、親知らず(第三大臼歯)の周りが不潔になってしまう為、親知らずだけでなく、その手前の歯まで虫歯、歯周病になってしまう可能性があります。 【歯並びが乱れる】 斜めに生えた親知らず(第三大臼歯)が手前の歯を前に向かって押し続けると、歯並びが乱れる場合もあります。 ◯親知らず(第三大臼歯)の痛みについて🦷 【親知らず(第三大臼歯)の虫歯】 親知らず(第三大臼歯)は1番奥に生えている為歯ブラシが届きにくく、そこに汚れ(プラーク)が溜まりやすくなります。プラークの磨き残しが多くなることが原因で虫歯にかかりやすくなります。 【親知らず(第三大臼歯)周辺の炎症】 親知らず(第三大臼歯)が斜めに生えたり、歯茎に埋まっている場合は、手前の歯との間にスペースができることで汚れ(プラーク)が溜まりやすくなります。その汚れ(プラーク)が原因で歯茎が赤く腫れて炎症が起こります。これを智歯周囲炎と呼びます。 【親知らず(第三大臼歯)が萌出することで手前の歯、歯茎が痛む】 親知らず(第三大臼歯)が斜めに生えることで手前の歯に当たり押すような場合痛み、また違和感が出ることがあります。また親知らず(第三大臼歯)が萌出 することで歯茎が押され痛みが出ることもあります。 ◯親知らず(第三大臼歯)を抜歯した方が良い場合と抜歯しない方が良い場合について🦷 【親知らず(第三大臼歯)を抜歯した方が良い場合】 ・親知らず(第三大臼歯)が完全に萌出しておらず、虫歯や歯周病のリスクが高い場合 ・親知らず(第三大臼歯)が斜めに萌出している場合 ・腫れや痛みが繰り返し起こっている場合 【親知らず(第三大臼歯)を抜歯しない方がいい抜歯】 ・親知らず(第三大臼歯)がきちんと萌出している場合 ・親知らず(第三大臼歯)が神経などに近く抜歯のリスクが高い場合 ・上下で噛み合っている場合 当院では、初診できていただいた時にレントゲン写真を撮影しその後抜歯した方が良いか、抜歯しない方が良いかお話しさせていただきます! また当院では専門の知識と豊富な経験のあるベテランの口腔外科の先生がいらっしゃいますので、安心して親知らずの治療を進めることができると思います👍🏻⭐️ わからないことがありましたらぜひお気軽にお声掛けください! 歯科衛生士 辻村
-
歯科衛生士について知ろう!
みなさんこんにちは( ¨̮ ) 歯科医院に行ったら歯科衛生士を目にすることやメンテナンスで担当者がいる方もいらっしゃると思います! 歯科衛生士ってどんなお仕事をしているの?と気になっている人は多いのではないのでしょうか。 今回はそんな皆さんのために詳しくお話ししていきます! ○歯科衛生士とはどんなお仕事? 歯科衛生士は、お口の健康づくりと口腔ケアで、笑顔のある健康な生活をサポートします✨ 歯科衛生士は、生涯にわたって人の役に立つことができる仕事です。 そして歯科衛生士には大きく分けると3つの業務が法律によって定められています! ①歯科予防処置 歯科予防処置とは、歯や口腔内の疾患を予防するための処置です。歯の二大疾患と呼ばれる虫歯と歯周病を対象とし、フッ化物塗布や機械的歯面清掃といった処置を行います。 フッ化物塗布は、歯の表面にフッ素を塗布する処置です。機械的歯面清掃とは、歯垢や歯石など口腔内の汚れを除去する作業です! 歯科予防処置は、歯や口腔の治療と並び重要度が高く、患者さんのお口の中の健康を守る大切な業務です! ②歯科保健指導 歯・口腔や全身の健康を維持するためには、お口の中の環境を清潔に整えることが重要です!歯科衛生士は歯科保健指導を通して、歯磨きや食生活などの指導を行います。 歯科保健指導は治療を必要とする人だけでなく、健康な人も含めた全ての人に必要な指導です。そのため、歯科衛生士は院内だけではなく保育園・幼稚園・小学校・保健所・介護施設などでも歯科保健指導を行います。 歯科保健指導の最終的な目的は、指導を受けた人の生活習慣が改善することです。歯科衛生士は専門的な知識や技術を活用して、生活習慣の改善やセルフケアの指導を行います! ③歯科診療補助 歯科診療は、歯科医師を中心とした「チーム医療」として行われています。その中で、歯科衛生士は歯科医師の診療を補助するとともに、歯科医師の指示を受けて歯科治療の一部を担当するなど、歯科医師と共に患者さんの診療にあたります。 歯科診療補助の範囲は広く、歯科診療を円滑に行うために大切な役割を果たしています! ○歯科医師や歯科助手との違いは? 歯科医院内の仕事で国家資格が必要なのは、歯科医師と歯科衛生士だけです。 歯科医師は歯を削って虫歯などの治療を行ったりしますが、歯科衛生士は歯を削ったり、診断をすることができません。 レントゲン撮影の場合も、撮影の準備までは歯科衛生士が行いますが、撮影の照射ボタンを押すのは歯科医師だけの権限になります。(もしくは医師か放射線技師) 歯科助手は資格がなくてもできる仕事で、受付業務・治療器具の洗浄などがメインになります。 患者さんにエプロンを掛けたり外したり、治療の際に流す水や唾液を吸うなどの歯科医師の診療補助をすることがあっても、患者さんの口の中を直接触ることはできません。 ○歯科衛生士の1日 𓈒𓏸 次は私達歯科衛生士の1日の業務内容について説明します。 9:00~ 「院内の掃除や治療の準備と朝礼」 院内をきれいに掃除して治療に必要な器具を出したり確認をします。 朝礼にて朝の挨拶、連絡事項や申し送りを行います! 9:30~「午前診療開始」 診療補助、スケーリング(歯石取り)や患者さんの口腔衛生指導などの定期検診を担当します。 13:00~「お昼休憩」 休憩室でみんなでランチタイムです!𓌉◯𓇋 14:30~「午後診療開始」 午前中と同様に診療を行います! 18:30「終業」 片付けなどを行い、終礼をして1日の勤務が終わります! ○歯科衛生士になるには 歯科衛生士になるためには、歯科衛生士専門学校に通って国家試験に合格しなければなりません。 国家試験の受験は歯科衛生士養成機関で3年以上学ぶことにより、受験資格を得られます! 今回は歯科衛生士について紹介しました。人の役に立つことができ、社会貢献もできる素敵な職業です!これをきっかけに少しでも歯科衛生士に興味を持っていただけたら嬉しいです|• •๑)" 私たち歯科衛生士がお口の健康をしっかりサポートさせて頂きます。お口のことで悩んでいる方は是非気軽にご相談ください✨ 歯科衛生士 池田
-
カリエスのリスクについて
今回は『カリエス(虫歯)のリスクについて』について説明します。 どういった人がカリエスになりやすいか知っていますか? どうなったらカリエスになってしまうのか考えてみましょう🥸 ○口で呼吸している 口呼吸をすると、口腔内が乾燥し唾液の作用である自浄作用が発揮されず、プラーク(歯垢)が歯に留まってしまい、カリエスのリスクが高くなります。 ○日常的に服用している薬がある 常用している薬の副作用で唾液の量が減り、口の中が乾燥してしまうことがあります。 ○プラーク(歯垢)が取りきれていない 歯磨きをどんだけ頑張っていても、プラークが取りきれていなければ虫歯になってしまいます。 ○歯並びが悪い 歯並びがガタガタで重なってる部分が多いと歯ブラシが届きにくく、プラークが溜まってしまい虫歯の原因になってしまいます。 ○治療済みの歯が多い 過去に治療したところがあると、歯と詰め物や冠せ物の細かい隙間が時間の経過とともにできてしまい、そこにプラークがついていることが多いです。 ○歯ブラシでしか磨いていない 歯ブラシで磨くだけではどんなに頑張って磨いても全体の6割程度しかプラークを落とせていません。そのため、補助具を使うようにしましょう✨ 【カリエスになりやすい飲み物や間食の取り方】 スポーツドリンクを飲むことがあると思いますが、酸性の飲み物=pHが低い飲み物を飲むと歯が溶けやすく虫歯になりやすいので注意してください。 スポーツドリンクを長時間多く飲むことはお勧めしません。 水分補給にはジュースやスポーツドリンクではなく、緑茶や水を中心に飲むのをおすすめします。 ○炭酸飲料 炭酸飲料は、炭酸と糖分、その他果汁や栄養素などが含まれた飲料です。 100mlあたりに約10g前後の糖質が含まれており、「ゼロカロリー」「糖質ゼロ」とうたっている商品でもスティックシュガー1本程度の糖質は含まれているといわれています。 ○乳酸菌飲料 乳酸菌飲料は炭酸飲料よりも糖質が多く含まれ、100mlに約16g程度の糖質が甘味として加えられているとされています。 虫歯になりやすい飲み物のため、虫歯になりやすい方は摂取量や摂取頻度、タイミングに注意しましょう。 ○スポーツ飲料 スポーツ飲料は500mlあたりに約20g以上の糖質が含まれているといわれています。 100mlにすると約4gほどですが、スティックシュガー1本が約3g弱ですから、わずか100mlを摂取してもスティックシュガー1本分の砂糖は口にしていることになります。 ○果汁100%ジュース 果汁100%ジュースは、果物に含まれる果汁を使用した飲料です。 果汁には「果糖」と呼ばれる糖分の一種が含まれており、100mlあたりの糖質は約10〜15gとされています。スティックシュガーにすると3本分以上もの糖分が含まれています。 また食事をするごとに口の中のpHが酸性になり、酸性の時間が長いと歯が溶け出します。 しかし唾液の中のpHを中性に戻す作用により防がれています👍 ただ食べ物をダラダラ食べることや回数が増えることにより中性になかなか戻せなくなり、虫歯になりやすくなります。 少し意識することでカリエスになるリスクを減らすことができます! 飲食をする際は間隔あけて取るようにしてみてくださいね! 歯科衛生士 楠