院長ブログ
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ソウルでセミナーとアジア最大のデンタルショーに参加
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 6月7日と8日に韓国のソウルで行われたセミナーに参加しに行って参りました。 このセミナーは、私が所属しています国際口腔インプラント学会(ISOI)が主催した歯科インプラントに関するセミナーになります。 今回はこのセミナーの他に、韓国のインプラントメーカーの本社見学とソウルデンタルショーの参加が目的でした。 実は私はこの学会が主催するソウルでのセミナーに1度参加したことがあります。 しかし調べてみると、前回の韓国でのセミナーが実はもう10年前ということでちょっとびっくりしましたね。 前回の韓国でのセミナーの様子はこちら セミナーの場所は、最近新しい本社ビルに移転した韓国のインプラントメーカーの研修室で行われます。 『オステムインプラント』社という韓国のインプラントメーカーです。世界規模で展開している大企業です。 前回10年前の訪問時は江南地区に会社がありましたが、今は金浦空港からすぐの新しい商業地区に移転していました。しかも2棟の近未来的でモダンな自社ビルです。韓国パワーの勢いを感じます。 最初にオステムインプラント社の見学がありました。 映画館のようなプレゼンルームや撮影スタジオがあります。館内ツアーには韓国人スタッフと通訳の人が解説してくれます。 このビルでは1,000人以上のスタッフが働いていて、従業員と家族のための歯科診療室も完備してありました。 また研究室も見せていただけましたが機密情報のため、撮影はNGとのことでした。 このオステムインプラント社は、2023年時点でインプラントの販売本数が6年連続で世界1位だそうです。 世界にはドイツを始め、アメリカや中国など100種類以上のインプラントメーカーがあります。その中で販売本数世界一はすごいことです。 このオステムインプラントはとても魅力的ですが、アフターケアなどを考えて私は現在、国産メーカーの京セラのインプラントを使用しています。 見学会のあとインプラントのセミナーが始まりました。 講師の先生はソウル大学の教授の趙容錫先生です。 この先生の講義を聴くのは実は3回目になります。今回も膨大な枚数の資料とわかりやすい説明でとても勉強になりました。 韓国の正装を着て授与式が行われました。修了証の授与の際に写真を撮ってもらいましが、このユニフォームは韓国の大学の正装が元になっているそうです。講師の趙先生ですが10年前から変わってませんね。すごく精力的な活動されているので、とても若々しく見えます。 翌日はcoexというコンベンションセンターでソウル国際デンタルショー(SIDEX2024)が開催されていましたので参加しました。 10年前にcoexのそばのホテルに宿泊しましたが、その時は道路も建物も周りは工事中でした。しかし今回到着すると周りは新しいビルや幅の広い道路が整備されてとても近代的な地区に様変わりしていて驚きました。 このソウルデンタルショーはなんとアジアで最大規模のデンタルショーになります。 日本よりも規模が大きいと聞いてちょっと悔しかったです。 ちなみに世界最大のデンタルショーは2年に1度開催されるドイツのケルン国際デンタルショー(IDS)になります。次は来年3月に開催されますが、次回も参加を予定しています。もし次回のケルンデンタルショーに参加した際はまたご報告したいと思います。 いろいろと面白いものや最新の歯科機器が展示してありましたが、このロボット治療機には驚きました。歯の切削をロボットがしてくれます。将来歯科医は失業ですか?! 実はこの装置は治療のアシストとしてロボットがしてくれるとのことです。歯科医の代わりというわけではないみたいで安心しました。。。 とはいえAIが急激に発達してきたので、もしかしたら近い未来は歯の治療はAIとロボットで完璧に処置できるようになるかもしれません。 半日かけて会場をくまなく回りました。 会場はたしかに広いのですが、ケルンデンタルショーを知ってしまうとやや物足りなさがあります。 また、日本の大手歯科機器メーカーがほとんど展示していなかったのも複雑な気持ちでした。 ソウルデンタルショーは規模は確かにかなり大きいのですが、大企業は今回本社の見学したオステムインプラント社ぐらいで、他の韓国メーカーは小機器が中心みたいです。デンタルチェアーの展示もほとんどありませんでした。 歯科機器メーカーはまだまだ日本、ドイツ、アメリカの製品がメインですが、今後は高品質と低価格でコスパの良い韓国や中国の製品がメジャーになるかもしれません。それぐらい今回のソウルデンタルショーは活気に溢れていました。
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ボトックス治療の海外研修に参加
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 5月25日にグアム大学でボトックス治療の研修と認定医試験がありましたので、参加しに行きました。 この研修は、私が所属していますインディアナ大学日本支部の海外研修プログラムでした。 昨年からコロナ禍による規制も撤廃されて、ようやくコロナ禍前の生活になり海外研修も開催されるようになりました。 私もこの海外研修はコロナ後初となります。 ちなみにコロナ禍前の最後の海外研修もこのインディアナ大学の海外研修(グアム大学で実施)でした。 前回参加したグアム大学で行われた解剖実習の様子 ボトックス治療の『ボトックス』とは実は商品名で、正式にはボツリヌストキシンというボツリヌス菌という細菌が作り出す毒素になります。 これが筋肉を弛緩させて必要以上の緊張が出るのを防いだり、筋肉の運動量が落ちるため結果的に小顔になったりという効果があります。 もちろん安全性については10年以上前から美容外科のメジャーな治療法の一つであり、全世界的にも安全性が確立されております。 歯科でも最近このボトックス治療が行われ始めています。 歯科でボトックス治療をする目的は小顔効果のためではありません。 結果的に小顔効果もありますが、主に必要以上に使われている筋肉を弱めるために使用します。 歯ぎしりや食いしばりといった『ブラキシズム』はセラミックの破折や金属の脱離、歯の破折や全体的な咬耗や知覚過敏、そして歯肉の炎症などの歯周病を引き起こします。 特にせっかくきれいに入れたセラミックが時々ブラキシズムで割れてしまうのを見るたびにがっかりしてしまいます。 ブラキスズムに対してはマウスピースを作成して上と下の歯が直接当たらないようにしますが、それでも欠けてしまったりすることがあります。 またマウスピースは対症療法なので、歯ぎしりの強い力を直接軽減するものでもありません。 しかしボトックス治療であれば噛む筋肉自体をあまり力が入らなくするため、とても体にいいのです。 ちなみに歯ぎしり自体は無理に止めることはしないほうがいいとされています。 体にかかるストレスを分散させて心身を健康に保つために歯ぎしりや食いしばりが行われていると考えられています。 ただ、これも限度を超えると逆に体に悪影響が出てしまいます。 歯ぎしり、食いしばりはいわば患者さんが寝ているときに何時間も噛む筋肉の筋トレを無意識に行こなっているようなものです。 その筋トレの力を小さくしてあげることによって、心身ともに健康な状態を維持できると考えられます。 ブラキシズムに対して具体的にボトックス治療をどのようにするかといえば、基本は咬筋に対する治療になります。 物を噛む『咀嚼』するためには4つの咀嚼筋が使われます。 その中でもメインとなるのが咬筋でボトックス治療ではこの咬筋に注射をします。 その他にも歯科では、笑ったときに上唇が上がりすぎて歯ぐきが見えてしまう『ガミースマイル』の治療や、下唇をすぼめすぎて顎の中心に梅干しのような緊張がでてしまうのを防ぐ治療を行います。 前日の夜に実習と試験についてもレクチャーがあります。 会場に到着して驚いたのが、参加者のほとんどが歯科医師ではなく、美容外科医でした。。 まあボトックスの研修ですからそうですよね。 美容外科の先生は今回顔全体のボトックスやヒアルロン酸治療のための解剖実習に参加されていました。 参加している美容外科の先生の半数以上が女医さんでした。 いつものインプラント研修はほとんど男性歯科医師でしたが、今回は30代ぐらいの女性医師が多かったです。 ガミースマイルに対するボトックス治療についても詳しく解説がありました。 研修当日です。総勢40名ほどでホテルから観光バスでグアム大学まで移動します。 前回のグアム大学での解剖実習の際は乗用車に5人ずつ乗り込んで移動していましたが、今回は大型バスでの移動でとても快適でした。 グアム大学に到着しました。 グアム大学には医学部と歯学部がないので、生化学教室で実習を行います。 大学に着くと早速実習です。 テーブルにはご献体が2体ずつ準備されていました。 ここで驚いたのが、女性の先生たちは誰も顔色一つ変えずに、淡々と手術着に着替えて実習を始めていました。 当たり前ですが私服だと普通の観光客のようにも見えましたが、みなさん美容外科医ですから慣れているのですね。 歯科医師のグループは1つだけでしたが、講師の美容外科の先生がつきっきりで説明をしてくれて、最後にボトックスの治療についての試験がひとりひとり行われました。 この日は1日実習でした。 私も歯科に関連する解剖についてチェックして、いろいろなことを学びました。 グアム大学のMoots先生です。 前回来た時のことを覚えていてくださりとても嬉しかったです。 ブラキシズムによるセラミックや歯の破折を防ぐには、いままでマウスピースをしていただく以外、効果的な対処がありませんでした。 しかしボトックス治療をすることで効果は6ヶ月から1年ほどですが、大きな副作用もなく破折を防ぐことができるので(おまけに小顔にもなります)今後はどんどん取り入れたいと思います。
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『2024年 能登半島地震』ヘの支援について
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 1月1日に能登半島地震で大きな地震が発生しました。 被災された方々、犠牲となった方々には心からお悔やみ申し上げます。 能登の美しい光景が大きな被害を受けている様子を見て心を痛めております。 私も以前、輪島に行ってことがあります。 日本赤十字社はこれらの活動を支えるための救援金の受付をしており、私も少しでも役に立てればと思い寄付をさせていただきました。 令和6年能登半島地震災害義援金 被災された方々・地域の1日も早い復興をお祈り申し上げます。
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CTの認定医になりました
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 6月18日の日曜日に大阪で日本歯科放射線学会が主催する、CBCT認定医の講習と試験を受けに行ってまいりました。 CBCTとはコーンビームCTの略で、主に歯科の領域で用いられているX線CT撮影の一種です。 今までのCT撮影のように何度も何度もX線源を回転させなくても、たったの1回転のみで撮影できるため、時間と放射線被曝量を大幅に軽減することができます。 CT撮影はインプラント治療を行うにあたり、術前の診査に必要不可欠なものです。歯科でCTの撮影する場合はインプラント治療の他にも、歯根破折の有無や上顎洞との位置の確認、親知らずの抜歯のためなどに用いられます。 しかし、CT撮影は通常のX線撮影と全く異なることがあります。それは通常のX線撮影が2次元での画像ですが、CT撮影は3次元になります。3次元と言っても本当の立体模型ではないので、モニターに3次元画像を2次元で投影しているだけですから高度な読影技術や目の錯覚に惑わされないように、CT画像の読影に関する予備知識が必要となります。 そこで今回CBCTの撮影や物理特性、撮影後の読影などに関して詳しく知りたかったので、勉強も兼ねて認定医の試験を受けることにしました。 講習会は大阪の豊中市にある『千里ライフサイエンスセンター』で行われました。 この会場には以前に国際インプラント学会に参加したときに来ましたので、今回2度めになります。 9年前のインプラント学会参加の様子はこちら 千里は万博記念公園の近くのベッドタウンで、最寄り駅の千里中央駅は新大阪にも伊丹空港にも電車やモノレールで1本なので、とても便利なところですね。 今回は参加人数が50人ほどとのことで、以前のインプラント学会のときの大ホールではなく通常の会議室での開催です。当日はこの建物で3つのイベントが行われていたみたいです。 講習会場と同時に試験会場でもあるので、座席は予め指定されていました。 若い先生から年配の先生まで、参加者の年齢層は幅広かったです。 今回は日本歯科放射線学会が主催する試験のため、歯科放射線学講座出身の先生がかなり多く参加されていました。 わたしも東京歯科大学の歯科放射線学講座出身です。 また学会のスタッフは皆さん歯科大学に勤務されている歯科医の先生方です。 最初に講習が3つありましたが、はさまざまな歯科大学の教授クラスの先生方が来て講義してくれます。それだけでも貴重ですね。 当日配布されたテキストになります。詳細なテキストが配られ、これを見ながら講義を聞いたのでとても良く内容を理解することができました。 講義の後は少し休憩を挟んで試験が行われました。 合否の結果はすぐには発表されず、2週間後になるとのことです。 試験から2週間ほどで合格通知と認定証が送られてきました。無事合格することができてホッとしました! 今回の講習に参加することで、CT画像の知識や読影技術を学ぶことができてとても良かったです。
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2度目の紺綬褒章を受章しました
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 先日、日本赤十字社東京都支部より「紺綬褒章の受章が決定したので届けます」との連絡がありました。 私が2011年の東日本大震災の時から日本赤十字社を通して社会貢献をしていることで、2017年の受章に引き続き2回目の紺綬褒章の受章となりました。 受章にあたっては、まず日本赤十字社東京都支部から東京都、厚生労働省を経て、内閣府賞勲局に上申され審査されます。その後、閣議に懸けられて天皇陛下に上奏し裁可を得て下賜が決定されます。そのため受章まで最長で1年間ぐらいかかるとのことでした。ちなみにこの審査は交通違反もチェックされます。かなり徹底的に調査するそうです。 一回目の受章の様子はこちら 今回の受章は2回目ということで、褒章(メダル)ではなく銀の飾版(メダルにつける板)が授与されます。 今回も日本赤十字社東京都支部の方が医院まで届けに来てくださいました。 今回の文面には『内閣総理大臣 岸田文雄』と署名してあります。 前回いただいた褒章です。5年経ってメダルの周りが薄汚れてきました。 こちらがメダルにつける飾版になります。この飾版と褒章を一旦日本赤十字の方にお渡しして、専門の職人さんがこの飾版を褒章に取り付けたあとでまた送ってくれるそうです。 この度もこのような栄誉を賜ることができて、とてもありがたく思っております。今後とも褒章の名に恥じないように日々心がけ、患者さまの健康の向上と社会貢献に努めてまいります。
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ドイツで世界最大のデンタルショーに参加
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 3月16日から19日にかけて、ドイツで行われた国際デンタルショー(International Dental Show : IDS)、通称ケルンデンタルショーに参加しにドイツに行ってまいりました。 ケルンデンタルショーは2年ごとに開催されるデンタルショーで、世界64カ国から2,327社もの歯科関連メーカーが参加する、世界最大のデンタルショーです。 歯科を含む医療機器はドイツ製のものが多く使用されています。ドイツ製の医療機器はとても信頼性が高く機能面においても優れいていて、当院でも様々なドイツ製の機械や材料を使用しています。病院などでもCTやMRIなどの分野ではドイツ製のものがよく見られますね。 当院でも様々なドイツ製の機械や材料を使用しています。 ちなみに最近ではコストパフォーマンスに優れ機能面でも遜色のない、韓国メーカーの医療機器も増えてきました。 さらにここ数年は中国製品もかなり良くなってきました。価格は韓国製品よりもさらに安いのですが、メンテナンスの問題もあり購入には抵抗があります。ただし小型機器を消耗品感覚で購入するならいいかもしれません。 実は今までに海外の国際学会に参加した際、このケルンデンタルショーの事が一緒に行った日本の先生たちの間で話題になることがあり、行ったことのある先生が多くて私もいつか行きたいなと以前から思っていました。 今回このケルンデンタルショーは100周年記念大会ということと、新型コロナ感染に対する海外渡航規制がかなり緩和されてきましたので、一生に一度の機会と考えて思い切って参加することにしました。 このデンタルショーに参加することで、世界中の最新歯科機器の情報を手に入れることができ、私の知識も大きくアップデートされると思いました。 現在ロシアとウクライナの戦争のため、日本からヨーロッパに行くためにはロシアを大きく迂回する必要があります。 そのため日本からドイツまで所要時間が15時間かかります。。 日本を出発した飛行機はドイツとは逆方向に進み、なんと北極圏からグリーンランドの上空を通過して北欧やイギリスの方からドイツのフランクフルト空港に進みます。 平面にした世界地図で見ると訳がわかりません。地球儀でルートを見てようやく納得できました。 フランクフルト空港からドイツの新幹線ICEで1時間でケルンに到着しました。 憧れのケルンデンタルショーに来ることができて感激です! ケルンデンタルショーは4日間開催されます。1日ではとても回りきれないとのことです。 会場は7つの建物に分かれています。更に2階建てか3階建てになっています。そのため会場は全部合わせて13ホールもあります。。。 日本デンタルショーが有明のビックサイトでせいぜい2ホールほどしか使用しないので、単純に7倍ほどの広さになります。 さすが世界一の規模を誇るデンタルショーです。どこに行ってもかなり混んでいます。 ほとんどの人は歯科関係者だと思われますが、70%は海外からの参加者だそうです。 欧米人がほとんどですが、日本人や韓国人、中国人などのアジア人も結構いました。 ドイツ製品だけでなく、スペインのメーカーやイタリアのメーカーなど日本では見られない歯科製品が展示してありました。 ここのメーカーのデンタルチェアーにはなんとX線装置が付いていました! これならわざわざ患者さんがレントゲン室まで何度も移動しなくて済むのでとても便利です。 残念ながら日本の法律では、X線撮影は厳重にX線防護を施したX線撮影室で行わなければならないので、この機械の導入は不可能です。 以前アメリカのレーザー歯学会に参加した際に見た歯科用レーザーの最新モデルが展示してありました。 最高出力(ピークパワー)が100ワットというものすごい高性能な半導体レーザーです。 アクリル板にデジタル表示されてとても近未来感があります。 当院でも導入している光殺菌装置Fotosanと世界一明るいLED照射器を作っているデンマークのCMS社のブースもあり、そこでいろいろと診療に関する役立ち情報などを聞くことができました。 日本のデンタルショーではこのような海外製品は輸入業者や商社のブースに少し展示しているだけで詳しい話を聞くことはできないので、その点も参加してよかったと思います。 毎日診療で使用しているドイツのメーカーのブースを見ることができてすごく嬉しいです。 各社の最新の製品が展示してありました。 いろいろと面白いセミナーやデモが行われていました。 このデモはいかに自然で他の歯と調和の取れたセラミック冠を作るかということを実演していて大盛況でした。 ちなみにドイツではどこに行っても、もはやマスクをしている人はまったくいませんでしたね。 日本のメーカーも頑張っていました。松風、モリタ、NSKなどという歯科ではとても大きなメーカーが会場のメインスペースでかなり大きな規模を確保していました。 超音波スケーラー(歯石をとる機械)のメーカーのEMS社のブースで、大阪支店の担当歯科衛生士さんがいらしたので、最新の超音波スケーラーについて詳しく話を聞くことができました。 歯石を取るときにこの機械を使うことで、機械が歯石の状況を瞬時に判断して最適なパワーにするため、患者さんは痛みを感じることがなく深い歯石も取り除くことができるとのことでした。 時間があまりなかったので観光らしい観光はしなかったのですが、ケルン中央駅を出て眼の前のケルン大聖堂は圧巻でした。この聖堂が完成するまでに600年!もかかったそうです。 以上、今回は短期間のドイツ旅行でしたが、とても充実した4日間でした。 今後もケルンデンタルショーで得られた知識と情報を患者様に還元できるように頑張ってまいります。
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『2023年トルコ・シリア地震』ヘの支援について
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 2月6日にトルコとシリアの国境付近で発生した大地震で、多くのビルが崩壊し多数の死傷者が出ているとのことです。 日本赤十字社の公式サイトより 私は30年以上前にトルコとシリアに行ったことがあり、今回の地震のニュースを聞きとてもショックでした。 現在、国際赤十字社(イスラム圏内は赤新月社)が救助活動や復興支援を行っています。 日本赤十字社はこれらの活動を支えるための救援金の受付をしており、私も少しでも役に立てればと思い寄付をさせていただきました。 2023年トルコ・シリア地震救援金 被災された地域の1日も早い復興を心より願っております。
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岡本太郎の絵を展示しました
岡本太郎の絵が手に入りましたので、診療室に展示することにしました。 若い人はご存知ないかもしれませんが、50年前の大阪万博のシンボルである『太陽の塔』の製作者です。 身近なところでは、渋谷駅の井の頭線のホームから伸びているコンコースの壁に、とても大きな絵画が展示してありますが、それも岡本太郎の絵です。 渋谷駅の絵は元々、大阪万博と同じ時期にメキシコに新しくできるホテルのために制作したものだそうです。(ホテルは開業前に倒産して、しばらく絵画の行方がわからなくなっていました) この絵のタイトルは、『哄笑』といいます。 リトグラフのため、同じものが多く存在しますが、50年前のものにしてはとても状態が良かったです。 もし患者さまでご来院された際は、ぜひ御覧ください。
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3年ぶりの講習会の試験官
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 先日、歯科用レーザーや輸入歯科機器販売の会社が主催する講習会及び認定医の試験があり、その試験官として参加をいたしました。 この講習会は3年前と6年前に試験官として参加したことがあります。 3年前(2019年)の講習会参加の様子 他のセミナーや講習会同様、コロナ禍のためにこの講習会も2020年、2021年ともに中止となっておりました。 今回、規制が緩和されたのでこの講習会も開催され、主催者より試験官として参加を打診されました。 会場は三田にある会議室です。とても綺麗な会場でした。 講習会は土曜日と日曜日の二日間行われます。 今回も講師の先生は、UCSF歯学部予防修復学臨床教授のDonald J. Coluzzi先生です。 講義はすべて英語で行われ、私のレーザーの師匠の永井先生が翻訳します。 初日の夜は懇親会に引き続き、試験対策の勉強会がありました。 講義が終わると筆記試験があり、その後実技試験となります。 実技試験には実際の歯科用レーザーが使用されるので、安全のため各ブースが離れています。 私の担当は半導体レーザーという種類でした。 つまり歯肉を切ったり止血したり殺菌したりすることができます。 今回は永井先生の他に、レーザー学会の盟友?の河合先生が同じく試験官として参加していました。 河合先生にお会いしたのも3年ぶりでした。 最後はColuzzi先生とツーショット。最初の頃と比べると少しお年を召したかな? 試験官としての参加は緊張しますが、逆に色々と勉強し直すことができたので参加できて良かったです。 また来年も参加を打診されたらぜひ行こうと思います。 久しぶりのデンタルショー参加 少し前になりますが久しぶりにデンタルショーに行きました。 この東京デンタルショーも新型コロナの影響で3年ぶりの開催になります。 会場は前回と同様で東京ビックサイトでの開催です。 開催された10月はちょうどコロナ感染が少なかったこともあり、すごく賑わっていました。 ちなみにこのデンタルショーは歯科関係者と歯科関連学校の学生さんのみ入場できるので、全員歯科関係の仕事や学生ということになります。 やはり久々の開催ということもあり大盛況です。ただ、全体の規模としてはやや小さく、完全にコロナ禍前の規模に戻るのはもう少し先になりそうです。 谷村歯科医院の歯科機械はすべて『ヨシダ』という歯科メーカーの物を導入しています。 今回、最新式のCTを確認しましたが、撮影後に画像が出てくるまでのスピートがとても早くなっていたのに驚きました。 現在当院のCTでは画像処理をしてモニター上に表示されるまで数分かかるため、忙しい時などは患者さまと確認するのは後日になることが多かったのですが、これならすぐに確認できるので時間の効率化につながりいいと思います。 そして今回のデンタルショーでとても驚いたのがこの型取りの材料です。 虫歯などで歯を削ったあとは歯の型を取ります。 型取りの材料は、寒天とアルジネートという物を合わせて使用します。 寒天はいわゆる食べる寒天と同じような成分ですが、歯科用の材料なので食べられません。 アルジネートとは、粉と水を混ぜると軟らかいペースト状になり数分すると固まるので、歯科の型取りで最もポピュラーな材料になります。 寒天は温かくして歯の周りを正確にとり、その上に被せるように少し冷たくしたアルジネートをという材料を使います。 つまり温度がまったく違うので、分離したり失敗することがありそれが時間と労力の無駄になっていました患者さまも何度も同じ型を取るとうんざりしてしまいます。 しかしこれは精密なところを取る材料もアルジネートなので、材料同士はが分離するリスクがほぼなくなります。 寒天とアルジネートという組み合わせは学生の頃から決まっていましたので、このシステムを見た時は衝撃的でした。 ただしいい事ずくめのこのシステムも、細いところの型が取れないなどの欠点があるのでケースによって使い分けていきます。
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光学印象士・蛍光観察士認定セミナーに参加
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 6月26日の日曜日に品川フロントビル会議室にてセミナーに参加しました。 今回は『光学印象士』と『蛍光観察士』の認定セミナーになります。 主催しているのは財団法人日本スウェーデン歯科学会という団体で、5年前に別のセミナーに参加したことがあります。 その際は虫歯や歯周病を薬剤を塗布して治す『カリソルブ』『ペリソルブ』のセミナーでした。 虫歯や歯周病を薬剤で治療するセミナー『光学印象』とは何かというと、通常は歯型を取って模型を作ってそれをもとにつめ物やかぶせ物を作るのですが、歯型を取らずセンサーを口の中に当ててスキャンをしてそのデータをもとにつめ物やかぶせ物を作る方法です。 型を取らなくていいのでとても画期的な方法です。また様々な材料のカットにつながるので環境にも優しそうです。 この方法はメリットがたくさんあるのですが、まだ保険適応では厳しいのと、歯茎の下の部分の型取りはできないことがあったり、様々なメーカーから毎年のように新製品が出たりと、まだ過渡期的な印象を受けました。 もう一つの『蛍光観察』ですが、これは口腔がんを特殊なライトで表示させる診断方法になります。 口腔がんが発生すると、その病変部の粘膜の構造が変化します。この変化した部分に緑色の光を当てることで蛍光ロス(FVL)と云われる陰影像を観察し診断をします。 この方法は慣れが必要でまた確定診断ではないですが、口腔がんの早期発見に役立つと思われます。 会場は品川にあるオフィスビルです。このビルの地下1階がセミナー会場になっています。 この会場は以前に別のセミナーで利用したことがあります。品川駅から5分以内なのでとても便利です。 会場内の様子です。今回のセミナーは会場に来る以外にオンラインでも受講できました。 オンライン受講は便利なのですが、ライブ感が伝わらず集中力が途切れやすいのと、業者展示や使用している機器が見たかったので実際に行くことにしました。 オンライン受講はかなりの人数だったらしいのですが、実際の来場者数は少なめでした。 最初に『蛍光観察士』に関する講義がありました。講師の先生は私の出身校の口腔外科の名誉教授の先生で、学生の時や卒業して大学に残っていた際はお世話になりました。 講義の内容はとてもわかり易く、蛍光観察の必要性とその方法について学ぶことができました。 複数の業者が協賛していて、様々な展示物を見ることができました。ただし、参加人数が少ないせいか、業者の数も少なかったですね。 ところで、先日岸田首相が国民皆歯科健診を発表しました。お口の中の健康状態は全身の健康状態と密接な関わりがあるので、虫歯や歯周病などを予防することで全身の健康が向上し、医療費が抑えられるとの趣旨になります。 当院でも患者さまには治療が終わっても、また痛みがなくても定期検診がいかに大事かということをご説明しています。特に歯周病は成人の8割以上が罹患している国民的疾患です。この病気は最終的に歯が無くなるだけでなく、細菌が全身にまわることで心臓病・高血圧・脳卒中・糖尿病の悪化・早産等の生死に関わるような病気を引き起こすことになります。 もちろん虫歯や歯周病が進んで歯が無くなると、うまく物が噛めなくなるので生活の質も大きく下がることになるのです。 話は変わりますが、6月28日に新宿にある日本赤十字社の東京支部を訪れました。この日は火曜日だったので、午前中だけクリニックを休診にさせていただきました。 先日、日本赤十字社より連絡があり、私が様々な貢献をしているとのことで名誉会員の称号を授与して頂けるとのことでした。ついてはこの日に行われる総会の中で授与式があるので参加を打診され承諾いたしました。 日本赤十字社の東京支部です。ここには、数年前にも厚生労働大臣感謝状を授与していただきた際にも訪れました。 日赤のビルの入口を入った正面のところに、名誉会員の人や会社の刻印の入ったプレートが掲示されていました。 総会の行われる部屋に通されると、名前のプレートの入った席につくように指示されましたが、一番正面の席だったので少し緊張しました。。。 このような機会をいただきまして、日本赤十字社の方々にはとても感謝しております。 今後とも誠心誠意、患者様の治療に当たり、社会に貢献できるように努力いたします。