歯並びや呼吸にも影響する!?舌の正しいポジションとは

こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。

今回は、『舌の位置がお口におよぼす影響』についてのお話です。

 

◆舌の正しい位置はどこ?

 

普段、私たちは自分の舌がどこにあるのかをほとんど意識していません。

しかし、舌には ”本来あるべき位置” が存在します。
その位置とは上の前歯の裏側のやや上、「スポット」と呼ばれるポイントです。

舌は何もしていないときに、先端がこの位置にあるのが自然な状態とされています。

ところが近年は、舌の先端がこのスポットより低い位置にある「低位舌(ていいぜつ)」の方が増えています。

 

 

低位舌は放置すると、さまざまな不調やトラブルの原因になることが知られています。

 

◆舌の位置が呼吸に与える影響

低位舌による不調のひとつに挙げられるのが、呼吸への影響です。

人間の呼吸は「鼻呼吸」が正常ですが、舌が下がっていると口が開きやすくなるため「口呼吸」になりがちです。

「息をするなら鼻でも口でもどちらでもいいのでは?」と思われるかもしれませんが、実は口呼吸にはさまざまな問題があります。

口呼吸によって口が乾くと、だ液の自浄作用が弱まり、むし歯や歯周病、口臭のリスクが高まります。

さらに、鼻には細菌やウイルス、アレルゲンなどをブロックする「フィルター機能」が備わっていますが、口呼吸ではこの役割が十分に機能しなくなります。

そのため、風邪やインフルエンザなどの感染症や、アレルギー症状のリスクが高まる可能性があります。

 

 

◆まだまだある!低位舌のリスク

低位舌は呼吸のほかにも、次のようなリスクが指摘されています。

(1)歯並び・かみ合わせの乱れ
低位舌になると、舌が上あごを押し広げる力がうまく働きません。
そのため、上あごが狭いまま成長してしまい、歯が並ぶスペースが足りなくなったり、「受け口」になったりすることがあります。

(2)姿勢や全身のバランスの影響
低位舌が原因で口呼吸になると、空気が通る「気道」も狭くなってしまいます。
そのため、十分な呼吸を確保しようと無意識に頭を前に傾けたり、上向きにしたりする姿勢になりやすく、これが猫背や肩こり、腰痛などの一因になることがあります。

(3)睡眠の質の低下
低位舌の人は舌の筋力がもともと弱いため、眠っている間に舌がのどの奥のほうへ下がりやすくなります。
その結果、舌が気道をふさいでしまい、「いびき」「睡眠時無呼吸症候群」引き起こすことがあります。

 

 

◆あなたは大丈夫?

舌の位置のセルフチェック

次のような場面で、舌の先端が下の前歯に当たっていたり、上下の前歯の間に挟まっていたりする場合は、低位舌の可能性があります。

・何かに夢中になっているとき
・普通に口を閉じているとき
・「タ行」の言葉を発音するとき
・食べ物や飲み物を飲み込むとき

低位舌は放置すると、さまざまな不調の原因になるため、早めの改善が大切です。

お心当たりがある場合は、早めの受診を心がけましょう。

 

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