院長ブログ
-
【歯科医師解説】治療済みの銀歯の下が危ない?増え続ける「大人の虫歯」3つの原因と予防法
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 人間は、乳歯であれ永久歯であれ、歯が生えてきたその瞬間から常に虫歯になるリスクを抱えて生きています。 しかし近年、歯科検診のデータなどを見ると「子供の虫歯」は目に見えて減少してきています。これは、食後にしっかりと歯を磨く習慣が各ご家庭に定着したことや、フッ素の普及、甘みの少ないお菓子が好まれるようになったことなど、予防意識の高まりが背景にあります。 ところがその一方で、『大人の虫歯』は年々増加の一途をたどっています。 予防歯科の知識が広まっている現代において、なぜ大人の虫歯ばかりが増えてしまうのでしょうか?今回は、子供とは少し性質が異なる『大人の虫歯』の恐るべきメカニズムについて詳しく解説していきます。 子供の虫歯と「大人の虫歯」はどう違う? 子供の虫歯の多くは、奥歯の噛む面の複雑な溝や、歯と歯の間に詰まった歯垢(プラーク)から発生します。もともと何も問題のなかった真っ白な健康な歯に歯垢が付着し、そこに潜む虫歯菌が糖分をエサにして「酸」を出し、歯を溶かしていくというオーソドックスな過程をたどります。 これに対して、大人の虫歯の発生源として圧倒的に多いのが以下の2つのパターンです。 過去に詰め物や被せ物をした「治療済みの歯」 加齢によって露出した「歯と歯茎の境目(根元)」 もちろん大人でも子供と同じような過程で新しい虫歯ができることもありますが、大人の場合は「過去の治療の歴史」と「加齢によるお口の変化」が、虫歯リスクを急激に引き上げてしまうのです。 治療済みの歯が再び虫歯になる「二次虫歯(二次う蝕)」の恐怖 「一度歯医者で削って治療が終わった歯は、もう一生虫歯にならない」と思い込んでいる方が非常に多くいらっしゃいます。 過去に虫歯になって痛い思いをし、樹脂で埋めたり、神経を取り除いて銀歯やセラミックを被せたりすると、あたかも「歯が完全に元通りになった」ような錯覚に陥りがちです。「人工物になったのだから、もう虫歯菌に溶かされることはないだろう」と思いたくなりますよね。 しかし残念ながら、現実は全く逆です。一度も削ったことのない健康な歯よりも、一度処置をして人工物を入れた歯の方が、再び虫歯になるリスクははるかに高いのです。 このように、過去に治療した詰め物の下や、被せ物と自分の歯の境界線から再び虫歯が進行してしまうことを、専門用語で『2次虫歯(2次う蝕)』と呼びます。 なぜ2次虫歯になってしまうのか? 「前の歯医者さんが、虫歯をちゃんと削りきらずに取り残したから再発したのでは?」と疑う方もいらっしゃいますが、もちろんその可能性がゼロではないにせよ、多くの原因は「治療に使用した材質の経年劣化」にあります。 私たちのお口の中の環境は、想像以上に過酷です。 朝から晩まで熱いお茶や冷たいアイスを口にし、硬いおせんべいを噛み砕き、時にはレモンのように強い酸性のものを食べます。その都度、お口の中にある被せ物や詰め物は、わずかな膨張と収縮をひたすら繰り返し、噛むたびに強烈な力がかかり続けます。 すると、年月とともに歯と人工物をくっつけている「接着剤(セメント)」が少しずつ溶け出して剥がれていきます。 また、保険適用の「銀歯」はお口の中で徐々に錆び(腐食し)、金属イオンが溶け出して接着剤をダメにしていきます。保険の白い詰め物(樹脂=レジン)も、プラスチックのように水分を吸い込む性質(吸水性)があるため、だんだんと変色して不衛生になり、すり減って歯との間に微小な段差が生まれます。 このミクロン単位のわずかな隙間に、唾液や虫歯菌がじわじわと入り込み、外からは全く見えない詰め物や被せ物の内側(深部)で、知らず知らずのうちに巨大な虫歯を作っていくのです。 食事中にポロッと銀歯が外れて当院へ駆け込んでこられた患者さまに、「中でかなり大きな虫歯が広がっていますよ」と指摘すると、「痛くなかったのに!」と驚かれることが多いのは、まさにこの2次虫歯が原因です。 治療の連鎖を断ち切る「素材選び」と「メンテナンス」 では、「いずれ劣化して2次虫歯になるなら、最初から虫歯の治療をしないほうがマシなのでは?」と極端に考えてしまうかもしれませんが、決してそんなことはありません。 ごく初期の肉眼では見えない程度の白濁などを除き、穴が空いてしまった虫歯は自然治癒することはなく、放置すれば最終的には歯の神経が腐り、最悪の場合は顎の骨まで細菌が感染してしまいます。そのため、少しでも早く感染部分を取り除き、代わりの人工物で置き換えて機能を回復させる必要があります。 この「2次虫歯の連鎖」を食い止めるためには、経年劣化や腐食を極限まで抑えられる「セラミック」や「金合金(ゴールド)」などの精密な自費診療の素材を選択することが非常に有効です。これらは汚れがつきにくく、歯との接着も強力なため、長期的にご自身の歯を守る投資となります。 加齢に伴う大人特有の虫歯リスク 大人の虫歯を増やす原因は、過去の治療箇所だけではありません。加齢に伴うお口の変化も大きな要因となります。 リスク①:歯と歯茎の間の虫歯(根面う蝕) 大人になって年齢を重ねたり、歯周病が進行したり、あるいは長年強すぎる力で歯磨きを続けていると、だんだんと歯茎が下がって「歯の根元」が露出してきます。 歯の頭の部分は硬い「エナメル質」で守られていますが、露出した歯の根元は「象牙質」という非常に柔らかい組織でできており、酸に弱くあっという間に虫歯が進行してしまいます。歯と歯茎の境目は特に歯垢が残りやすいデリケートな場所なので、より細かく丁寧なブラッシングが求められます。 リスク②:歯がすり減って虫歯になりやすくなる 何十年も毎日の食事で噛み続けていると、ご高齢に近づくにつれて歯全体が徐々にすり減っていきます(咬耗)。エナメル質がすり減って内部の柔らかい象牙質がむき出しになると、そこへ歯垢や歯石が付着しやすくなり、虫歯菌の標的となってしまいます。歯と歯の間の接触面もすり減って隙間が広がり、食べかすが詰まりやすくなることで虫歯リスクが跳ね上がります。 人間が食事をして生きていく以上、誰にでも虫歯になるリスクは一生つきまといます。 毎日のご自宅での丁寧なセルフケアはもちろんですが、ご自身のブラッシングだけではどうしても取り切れない細菌の膜(バイオフィルム)や歯石を定期的にリセットすることが何よりも大切です。 当院では、クリーニングをしてから再び悪玉菌の歯石がつき始める「3ヶ月ごとの定期検診」を強くお勧めしています。 痛くなってから削るのではなく、痛くなる前に予防する。いつまでも健康で美味しく食事ができるお口の環境を、私たちと一緒に保っていきましょう! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
-
【活動報告】「痛くない麻酔」を目指して。最新のコンピューター制御・電動注射器を導入しました!
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 この度、当院の痛みを抑える治療(無痛治療)の取り組みの一環として、写真にある最新式の「電動注射器」を新しく導入いたしました! 歯科治療において、「麻酔」は切っても切り離せないとても重要なものです。 ごくまれに、「治療の痛みは我慢できるから、とにかく注射だけはしたくないので麻酔なしで治療してください」とおっしゃる方がいらっしゃいます。しかし圧倒的に多いのは、やはり「痛いのは絶対に嫌なので、しっかり麻酔をしてから治療してください」というご要望です。 特に、虫歯が進行して歯の神経を取り除く処置(抜髄)になると、強烈な痛みを伴うため麻酔を使わないわけにはいきません。 (※ちなみに大昔の歯科治療では、麻酔の代わりに『ヒ素』を塗って歯の神経を殺してから取り除くという恐ろしい治療法がありました。ヒ素はご存知の通り猛毒の「毒薬」です。歯の根の治療中に仮のフタが外れ、もし口の中に猛毒のヒ素が漏れ出たら…と考えると本当にゾッとしますよね。現代の安全な麻酔薬があることに感謝せざるを得ません。) なぜ「下の奥歯」は麻酔が効きにくいのか? 麻酔のお話に戻りますが、実は人間の歯の中で「下の奥歯」というのは非常に麻酔の効きが悪い場所だということをご存知でしょうか? 歯に麻酔をしっかりと効かせるためには、歯茎に打った麻酔の液を「顎の骨の中」へと深く染み込ませる必要があります。骨の中に染み込んだ液が、歯の根の先(神経の入り口)まで到達して、初めて歯の神経が完全に麻酔されます。 ところが、下あごの骨は全身の骨の中でも特に密度が高く、非常に硬く分厚いため、通常の注射ではなかなか麻酔の液が奥まで染み込んでいきません。 そこで、どうしても麻酔が効きにくい場合には、歯と歯茎のわずかな隙間に直接針を差し込み、そこから強い圧力をかけて歯の根の先まで麻酔液を押し込んで染み込ませるテクニックを用います。 この方法を使えば下の奥歯や親知らずにもしっかりと麻酔が効くのですが、注入するためには「ものすごい圧力(腕の力)」をかける必要があります。手の小さな女性の歯科医師などでは、十分な圧力をかけられないこともあるほどです。 患者さまの中にも、「麻酔を打たれたのに全然効かなくて、痛いのを必死に我慢しながら治療を受けた」「通常は1本で済むはずの麻酔液を、3本も4本も追加で打たれて辛かった」という苦いご経験をされた方がいらっしゃるのではないでしょうか。 そうなると「歯の治療はもうこりごりだ…」と通院を途中でやめてしまい、結果的に虫歯がさらに悪化してしまうという最悪の悪循環に陥ってしまいます。また、麻酔の効きが悪いと「この先生は腕が悪いのでは?」と、歯科医師への不信感にも繋がってしまいます。 痛みを激減させる「電動注射器」の3つのメリット そこで、こうした問題を見事に解決し、大いに役立ってくれるのが今回導入した「電動注射器」です。 1. 常に「一定の圧力」で痛みを抑える 電動注射器をコンピューター制御で動かすことで、常に一定の安定した圧力で麻酔液を注入することができます。人間の手ではブレが生じやすい圧力も機械なら正確無比です。かなりの高い圧力をかけることも容易なため、誰が操作してもしっかりと奥歯まで麻酔を効かせることができます。 2. 強い圧力を感知する「自動安全ストップ機能」 針先が硬い骨にぶつかったりして液がスムーズに入らず、組織への圧力が異常に高まった場合には、内蔵センサーが危険な圧力を感知して自動的に注入がピタッと止まります。これにより、歯茎の組織を無理に圧迫して痛みを引き起こすのを防ぎます。 3. 「超低速」の注入スピードで気分悪化を防止 手動の注射で麻酔液を急激に(速いスピードで)体内に入れると、細胞が膨張して強い痛みを感じたり、血圧の変動で気分が悪くなったり、最悪の場合は意識が遠のいたりすることがあります。電動注射器は、人間が手で押すよりもはるかに「ゆっくりとした微量のスピード」を正確に維持できるため、痛みを感じにくく、身体への負担も少なく極めて安全です。 患者さまの状態や麻酔を打つ部位に応じて、スピードと圧力の設定を細かくコントロールすることが可能です。 威圧感のない、コンパクトで安心な最新デザイン 実は、これまでも電動注射器という機械自体は存在していました。 しかし、従来のものはバッテリーが大きくズッシリと重かったり、見た目が「大きなピストル(銃)」のようなガンタイプのものが主流でした。確かに術者にとっては持ちやすいのかもしれませんが、治療用の椅子に座って緊張している患者さまの目の前に、ピストルのような仰々しい注射器を突きつけるのはあまりにも威圧感があり恐怖心を与えてしまうため、当院では導入を見送っていました。 しかし最近になって、この記事の冒頭の写真にあるような、ペンのようにスリムでコンパクト、かつ軽量な最新の電動注射器がようやく発売されました。「これなら患者さまに威圧感を与えずに、安心して治療を受けていただける」と確信し、今回の購入に踏み切りました。 もちろん、お口の状況や治療内容によっては、従来の手動の注射器(シリンジ)の方が指先の繊細な感覚が伝わり使いやすい場面もありますので、そこはプロとして状況に応じて最適なものを使い分けております。 当院では、この電動注射器を使用したからといって、追加のオプション料金等は一切発生いたしません。 「どうしても痛いのが苦手」「過去に麻酔が効かなくて辛い思いをした」という方は、ぜひご予約時や治療前にお気軽にスタッフまでご相談ください。最新の機器と技術を駆使して、できる限り痛みのない、安心できる治療をご提供いたします! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
-
【歯科医師解説】フッ素は本当に安全?虫歯を防ぐ3つの効果と正しい知識
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 今回は、歯科医院でのケアや毎日の歯磨きでおなじみの『フッ素の効果』について詳しくご説明いたします。 皆さん、「フッ素」という言葉は一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか? 「子供の歯にフッ素を塗りましょう」「フッ素入りの歯磨き粉が虫歯予防に効く」など、テレビのCMや薬局のポップなどでもよく見かけますよね。 フッ素はお口の健康を守るために、非常に心強い味方となってくれる成分です。 歯の表面にフッ素を取り込むことで、歯の成分と結合して強固なバリア(層)を作り、虫歯に負けない強い歯を育ててくれます。 今回は、そんなフッ素が一体どのようなものなのか、驚きの効果や、気になる「副作用や安全性」について、歯科医師の視点から正しく解説いたします。 1. そもそも「フッ素」って人工的な薬品なの? フッ素と聞くと、工場で作られた人工的な化学物質のようなイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは誤解です。 フッ素は、地球上に存在する基本的な「元素」の一つであり、他のミネラルなどと結びついた「フッ化物」として、自然界の海中や地中にも広く、ごく当たり前に存在している天然の物質です。 決して人工的に合成された特別な薬品ではありません。 実は、私たちが普段から口にしている身近な食べ物にもたくさんのフッ素が含まれています。 緑茶や紅茶などのお茶類 小魚や海藻などの魚介類 りんごや牛肉などの食品 このように、フッ素は天然に存在する物質であり、毎日の食事から自然に摂取しているものです。歯科で用いるフッ素も、適切に使用する分には人体に全く問題のない安全な成分と言えます。 2. フッ素が持つ「3つの優れた虫歯予防効果」 フッ素(フッ化物)に虫歯予防の効果があることは、20世紀初頭から医学的に発見・研究されてきました。現在では、世界保健機関(WHO)をはじめとする世界中の公的機関が、「フッ素は虫歯予防に極めて有効であり、歯に塗布しても安全である」と正式に承認し、推奨しています。 具体的に、フッ素には以下の「3つの大きな効果」があります。 ① 虫歯菌に「酸」を作らせない(酸生生の抑制) 虫歯の原因菌(ミュータンス菌など)は、お口の中の糖分をエサにして「酸」を作り出し、その酸が歯を溶かしていきます。フッ素には、この虫歯菌の働き(酵素の働き)自体を弱め、酸を出させにくくする強力な効果があります。 ② 歯の質を強く硬くする(フルオロアパタイトの生成) 人間の歯の表面は「ハイドロキシアパタイト」という結晶でできていますが、フッ素が触れると、この成分と結びついて「フルオロアパタイト」というさらに硬くて酸に溶けにくい、非常に頑丈な結晶に生まれ変わります。まさに歯に強力な鎧(よろい)を着せるような効果です。 ③ 初期の虫歯を修復する(再石灰化の促進) お口の中では、食事のたびに歯の表面からカルシウムやリンが溶け出しています(脱灰)。フッ素は、唾液の中に溶け出したミネラル成分を再び歯の表面に引き戻し、目に見えないレベルのごく初期の虫歯(穴が空く前の白濁など)を修復してくれる「再石灰化」を強力に促進します。 特に、生え替わったばかりの子供の永久歯はまだ質が柔らかく、虫歯になりやすいデリケートな状態です。この時期にフッ素を塗布することは、フッ素をたっぷりと吸収して強靭な歯を育てる絶好のチャンスであり、将来にわたって良い歯を維持するために極めて有効です。 3. 歯科医院で行う「フッ素塗布」の方法 歯科医院で行う高濃度のフッ素塗布には、主に以下の2つの方法があります。(どちらの方法でも予防効果に大きな違いはありません) 直接塗布法: フッ素の薬液やフルーツ味のゼリーを、小さなハケや綿棒を使って歯の表面に直接丁寧に塗り込みます。 トレー法: フッ素を染み込ませた綿やスポンジが入った専用のマウスピース(トレー)を、数分間軽く噛んで浸透させます。 【フッ素塗布の効果を高めるポイント】 フッ素を塗る前は、専用の機械でお口の中全体を綺麗にクリーニングし、歯垢(プラーク)を取り除いてから塗布します(汚れの上から塗っても浸透しないためです)。 また、歯にフッ素をしっかりと定着させるため、塗布後30分間はうがいやご飲食を控えていただきます。 フッ素は「一度にものすごく高濃度のものを塗れば効く」というものではありません。それよりも、毎日のフッ素入り歯磨き粉でのホームケアに加えて、数ヶ月に一度、歯科医院で定期的にこまめに塗布し続けることが、虫歯予防の効果を最大化する一番の秘訣です。 4. 誤解されがちな「フッ素の安全性と副作用」 虫歯予防に大変役立つフッ素ですが、「体に悪い」「毒性がある」といった誤った噂を耳にして不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、魔法の薬ではないため「たくさん塗ればすでに空いた虫歯の穴が塞がる」わけではありませんし、予防効果が何十倍にも跳ね上がるわけでもありません。 また、「フッ素を過剰に大量に飲み込めば毒になる」というのは事実です。急性中毒として、胃腸障害(下痢や嘔吐)、呼吸困難などが起こる可能性があります。 しかし、これらの中毒症状を発生させるには「非現実的なほどの超大量のフッ素」を一度に飲み込む必要があります。 成人の場合、フッ素の危険量(致死量)は約5g(5,000mg)と言われています。 市販の歯磨き粉1本(丸ごと)に含まれているフッ素の量は約120mgほどです。つまり、「一度に歯磨き粉を40本以上、チューブごと一気飲みしない限り、生命に危険が及ぶことはない」という計算になります。日常の歯磨きや歯科医院での塗布量で中毒になることは、物理的にあり得ませんのでご安心ください。 また、「子供がフッ素を継続的に摂取すると、歯に白い斑点や縞模様ができる(斑状歯・フッ素症)」という話を聞いたことがあるかもしれません。これは、外国の一部地域のように「水道水そのものに高濃度のフッ素が添加されている環境」で、飲み水から日常的に大量摂取し続けた場合に起こる症状です。 日本にいる限り、水道水にフッ素は添加されていませんので、この点も全く気にする必要はありません。 まとめ このように、フッ素は正しい知識を持って適切に活用すれば、私たちの歯を虫歯から守ってくれる非常に安全で頼もしい味方です。 歯が柔らかく虫歯になりやすいお子様はもちろんのこと、大人の虫歯予防(特に歯茎が下がって露出した根元の虫歯予防)にも絶大な効果を発揮します。 虫歯になりやすいとお悩みの方は、ぜひ定期検診の際の「歯石除去(クリーニング)」と合わせて、プロフェッショナルな「フッ素塗布」を継続して受けることをお勧めいたします! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
-
【活動報告】痛みのない最新治療!デンマーク製「LED光殺菌装置(FotoSan)」を導入しました
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 先日、レーザーと光殺菌に関する最新技術のセミナーを受講してきたのですが、その会場で実際に効果を確かめて即座に発注した「光殺菌装置」が、ついに当院へやってきました! 先日のレーザーと光殺菌セミナー参加の様子はこちら 医薬品や医療機器は税関の審査が非常に厳しいため、デンマークからの直輸入となると到着まで2ヶ月くらいはかかるかな…と覚悟していたのですが、あっさりとたった1週間で届きました。今回は、この画期的な最新機器について詳しくご紹介いたします。 お薬を使わずに細菌を撃退する「光殺菌(PAD)治療」とは? 光殺菌(PAD:Photo Activated Disinfection)とは、特定の波長の光に反応する特殊な薬液を病巣に塗布し、そこにLEDの光を当てることで「活性酸素」を発生させ、細菌の細胞壁や膜だけを破壊して死滅させる最先端の治療法です。 医科の分野では「光線療法(がん細胞を周りの正常な組織を傷つけずに死滅させる治療)」としても用いられている、非常に信頼性の高いメカニズムを応用しています。 この治療の最大のメリットは、「極めて安全性が高い」ということです。 副作用ゼロ・耐性菌ゼロ: 使用する薬液に副作用はなく、抗生物質などの「お薬」を使わないため、薬が効かなくなる「耐性菌」が発生する心配も一切ありません。 痛みが全くない: 処置中の痛みは皆無で、光を当てている部分が「ほんの少し温かくなる程度」です。 目への危険がない: レーザー光線ではなく、一般的な電球と同じ「LED」を光源にしているため、レーザー治療のような厳重な目の防護(患者さまの失明リスクの心配など)が不要です。 ※光のエネルギーを利用する治療のため、妊婦さんや光過敏症(光アレルギー)の方にはご使用いただけません。 デンマーク製 光殺菌装置『FotoSan(フォトサン)』のご紹介 今回購入したこの光殺菌装置は、『FotoSan(フォトサン)』という製品です。 さっそく、届いたばかりのキットの中身を見ていきましょう。 こちらはFotoSanの専用薬液です。シリンジ(注射器のような容器)の中に、光に反応するブルーのジェルが入っています。 このジェルの正体は『トルイジンブルー』という液体です。日本の輸入代理店の方のお話でも、人体への副作用は全く無いので安心して使用できると太鼓判を押されています。治療する場所(歯の根の中か、歯周ポケットかなど)に合わせて使い分けられるよう、粘り気(粘稠度)の違いで3種類のジェルが用意されています。 そしてこちらが、LED照射器の本体です。 先端に、病状に合った専用のアダプターを取り付けて使用します。この先端のチップは完全に使い捨て(ディスポーザブル)となっており、衛生面も万全です。先端が短いもの、尖っているものなど数種類あり、病巣の深さや形状によって細かく使い分けます。 では、さっそくスイッチを押してみましょう。 スイッチ、オン! おおー!かなり眩しいです!! 直視できないほどの強烈な赤い光を放ちます。この眩しすぎる光から術者の目を守り、病変部をしっかりと確認するために、赤い波長をカットする専用のサングラス(防護ゴーグル)が付属品としてついてきました。 試しに自分自身の口の中に入れて光を当ててみたのですが、ものすごく明るいため、目をギュッとつむってしてもうっすらと視界が赤く明るくなるのが分かります。この強力な光のエネルギーが、病巣の奥深くまでしっかりと届き、ブルーのジェルと反応して細菌を根絶やしにしてくれます。 なぜレーザーではなく「LED」なのか? ちなみに、歯科用のレーザー機器(半導体レーザーなど)でも、ジェルに照射すればこれと同じような殺菌効果を得ることは可能です。(販売元の営業の方のお話でも、殺菌効果自体はあまり変わらないそうです。) しかし、レーザーの波長が「赤外線領域」になると、人間の目には光が見えなくなります。照射されている光が見えない状態のまま、誤って目にレーザーが向いてしまうと、最悪の場合は失明してしまうという非常に恐ろしいリスクが伴います。 その点、このFotoSanは「可視光線(目に見える強烈な赤いLED光)」を使用しているため、照射中であることが誰の目にも一目瞭然です。患者さまはもちろんのこと、術者である私やアシスタントのスタッフにとっても、安全性においてはLEDによる光殺菌のほうが圧倒的に優れていると言えます。 光殺菌治療が劇的な効果を発揮する「5つの症状」 この光殺菌装置FotoSanは、細菌の感染が引き起こす様々な病変に対して絶大な効果を発揮します。特に以下のような状態でお悩みの方には非常に有効です。 何度治療しても治らない、根の先の膿(根尖病巣) 根の先の膿が原因で、歯茎が腫れたり膿が出てくる状態 歯槽膿漏(歯周病)による重度の腫れ、出血、痛み 親知らずの周りの歯茎の炎症・腫れ(智歯周囲炎) インプラント周囲炎(インプラントの周りの歯周病) 当院に到着してからすでに何人かの患者さまの治療で使用しておりますが、控えめに言ってもかなり効果があります! これまで、何度歯の根の治療を繰り返しても、お薬を交換してもなかなか治らなかった「しつこい根の先の膿」が、この光殺菌を併用したことでスッと良くなったケースもすでに出てきています。 日本の歯科医院で、この最新の光殺菌治療(PAD治療)を導入しているクリニックはまだまだ非常に少ないのが現状です。 今後も日々の診療でケースに応じて積極的に使用し、皆様の大切な歯を細菌から守っていこうと思います。実際の治療症例なども、まとまり次第こちらのホームページでアップしていく予定ですので、どうぞご期待ください! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
-
【歯科医師解説】自分では気づきにくい「口臭」の8つの原因と、効果的な対策・予防法
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 どんな人であっても、生きていれば必ず少なからず「口臭」はあるものです。しかし、その口臭がきつすぎると、コミュニケーションの際に周囲の人に不快な思いをさせてしまうことがあります。 口臭の最も厄介な点は、体臭と同じように「自分自身ではニオイに慣れてしまって気づきにくい」ということです。また、とてもデリケートな問題であるため、周りのご家族やご友人も気を使ってなかなか直接は指摘してくれません。そのため、知らず知らずのうちに相手に不愉快な思いをさせてしまっている可能性があります。 その一方で、他人のしぐさなどに過敏に反応してしまい、「どんなに歯を磨いても自分の口臭が消えていないのではないか…」と深く思い悩んでしまう方もいらっしゃいます。 今回は、私たちの歯やお口の健康とも密接な関係がある『口臭』の原因と、その対策について詳しくご説明していきます。 口臭はなぜ発生する?主な「8つの原因」 口臭には、一時的なものから病気が隠れているものまで様々な種類があります。具体的にどのような時に強い口臭が発生するのか、その原因を見ていきましょう。 1. 匂いの強い食べ物を食べた時 にんにく、にら、ネギ、玉ねぎなど匂いの強いものを食べると、お口の中に残った食べかすから強い匂いが発生します。さらに、消化されて血液中に溶け込んだ匂い成分が全身を巡り、肺から「呼気(息)」として排出されるため、いくら歯磨きでお口の中を綺麗にしても、翌日までお腹の底から匂いが続くことがあります。 (※ちなみに、南国のフルーツの王様である「ドリアン」も強烈な匂いを発するため、公共交通機関への持ち込みを法律で禁止している国があるほどです) 2. 嗜好品(タバコ・お酒・コーヒー)を取った時 タバコ、アルコール、コーヒーなども口臭の大きな原因となります。特にタバコに含まれるタールやニコチンは、お口の中に強烈な匂いを残します。喫煙者ご本人には分かりにくいものですが、非喫煙者にとっては特有の嫌悪感をもたらす匂いとなります。また、タバコは唾液の分泌を減らすため、お口の中が乾燥してさらに細菌が繁殖しやすくなります。 3. 虫歯や歯周病がある時(病的口臭) 歯科医院で最も多く見られる原因です。虫歯で空いた穴の中に食べかすが詰まったまま放置されると、それが腐敗・発酵して強烈な悪臭を放ちます。また、歯周病が進行すると歯茎が炎症を起こして腫れ、そこから「膿(うみ)」が出るため、ザリガニの水槽のような独特の腐敗臭が発生します。 4. 舌の表面に汚れ(舌苔)が溜まっている時 鏡でご自身の舌を見た時、白っぽく濁っていたりしませんか?舌の表面には目に見えない無数の凸凹があり、そこに細菌と食べかす、古くなった細胞などが分厚く層になってこびりついたものを「舌苔(ぜったい)」と呼びます。この舌苔こそが、お口のニオイを発生させる大きなガスの製造源になります。 5. 朝起きた直後(生理的口臭) 睡眠中はお口の動きが止まるため、殺菌作用を持つ「唾液」の分泌量がガクッと少なくなります。そのため、寝ている間に細菌が爆発的に繁殖し、朝起きるとお口の中がネバネバして強い匂いが発生します。また、極度の緊張時や空腹時も唾液が減るため、同様の口臭が発生しやすくなります。 6. 妊娠中や生理中、加齢による影響 女性の場合、妊娠中や生理中のホルモンバランスの急激な変化によって、一時的に口臭が発生しやすくなる時期があります。また、加齢に伴って唾液の分泌量が減少すること(ドライマウス)も、ご高齢の方の口臭の原因となります。 7. 喉の奥に膿の袋(膿栓)ができている時 風邪を引きやすかったり、扁桃腺が大きい方によく見られますが、喉の奥の端(扁桃のくぼみ)に、白っぽい球状の膿の塊(通称:臭い玉、膿栓)ができることがあります。これが潰れると、下水のような強烈な匂いが発生します。もし喉の奥に何か引っかかるような違和感を感じたら、無理にご自身で取ろうとせず、耳鼻咽喉科を受診して専門の器具で綺麗に吸引・切除してもらってください。 8. 精神的なもの(自臭症) 実際には他人が不快に感じるほどの口臭が全くないにもかかわらず、「自分は口が臭いのではないか」と深く悩んでしまう方もいらっしゃいます(自臭症・心因性口臭症と呼ばれます)。 どうしても不安な場合は、薬局やインターネットで市販されている「口臭チェッカー」を使用し、客観的な数値でニオイが少ないことを確認できれば、精神的にも大きく安心できると思います。 口臭を減らす・防ぐにはどうすればいい? 食べ物の匂いに関しては、ある程度匂いがしても一時的なものですから仕方がありません。しかし、タバコは口臭だけでなく歯周病を悪化させる「万病の元」ですので、匂い対策を含めてもやはり禁煙を強くお勧めします。 根本的な口臭を取り除くために最も重要なのは、以下の2つのアプローチです。 ① 歯科医院での定期検診と治療(プロフェッショナルケア) 虫歯や歯周病の病原菌から発せられる強烈な悪臭は、どんなに高級な歯磨き粉や洗口液を使っても、ご自身のブラッシングだけでは絶対に取れません。虫歯の穴の中に腐敗した食べかすが残っている場合は、まずその虫歯を削ってしっかりと治し、塞ぐ必要があります。 そして、ニオイの温床となる「歯垢(プラーク)」と、それが固まった「歯石」を専用の器具で徹底的に取り除きます。お口の中の病気を治し、汚れをリセットする。実は、これだけで大半の不快な口臭はピタッとなくなります。 ② お家での正しいセルフケア 普段お家では、毎日のていねいなブラッシングと合わせて、デンタルフロスや殺菌効果のある「マウスウォッシュ(洗口液)」を併用すると非常に効果的です。歯ブラシの毛先だけでは届かない歯と歯の隙間まで、しっかりと消臭・殺菌してくれます。 そして、絶対に忘れてはいけないのが「舌のお掃除」です。 先ほど原因として挙げた「舌苔(ぜったい)」を取り除くことが口臭予防の鍵ですが、普段使っている硬い歯ブラシで舌をゴシゴシと力強く磨いてしまうと、味を感じる繊細な組織(味蕾)を傷つけてしまいます。舌をケアする際は、必ず薬局などの口腔衛生コーナーに置いてある専用の「舌ブラシ(舌クリーナー)」を使用し、1日1回、奥から手前へ優しく撫でるように汚れを落としてあげましょう。 まとめ:気にしすぎず、プロにお任せください! 歯ブラシや様々な清掃器具を駆使しても、生きている限り「口臭を完全にゼロにする」ことは不可能です。ですから、誰にでも口臭はあるものと割り切り、よほどのことがなければあまり神経質に気にしすぎる必要はありません。 しかし、周りの人が顔をしかめたり、不快になるほどの強い口臭は、やはり取り除いてエチケットを守るべきです。特に、何らかの「健康上の問題(病気のサイン)」として口臭が出ている可能性が高いため、放置は危険です。 基本的には、数ヶ月に一回のペースで歯科医院に通院して、虫歯のチェックと歯石取り(定期メンテナンス)を受けましょう。 虫歯を治し、歯垢・歯石を取り除いて、プロのクリーニングとホワイトニングまで行えば、お口の清潔感は完璧ですね!口臭でお悩みの方は、一人で抱え込まずにいつでも当院へご相談ください。 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
-
【歯科医師解説】正しい歯磨きの方法と歯ブラシの選び方!虫歯・歯周病を防ぐ基本
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 皆さん、毎日の歯磨きはしっかりと行っていますでしょうか? 子供の頃は、親に言われてなんとなく渋々磨いていた…という方も多いかもしれません。しかし大人になった今、毎日しっかりと正しい方法で磨き続けないと、あっという間に虫歯や歯周病になってしまい、最終的には大切な歯を失うことになりかねません。 歯磨き(ブラッシング)は、お口のケアにおける「基本中の基本」です。 この歯磨きがおろそかになっていたり、自己流でしっかりと磨けていなかったりすると、どんなに定期的に歯科医院へ検診に通って最新の治療を受けていても、再び虫歯や歯周病が再発してしまいます。 歯ブラシの毛先を使って、物理的に歯や歯茎にこびりついた「歯垢(プラーク=細菌の塊)」をこすり落とすことは、非常に効率的で理にかなった最高のお口のケアなのです。 最近は優秀なマウスウォッシュ(洗口液)などもたくさんありますが、基本となる正しい歯ブラシの使い方をマスターしなければ、十分な効果は得られません。今回は、そんな「正しい歯磨きの方法」について詳しくご説明いたします。 1. どんな歯ブラシを選べばいいの? 薬局やスーパーのデンタルケアコーナーに行くと、ものすごい種類の歯ブラシがズラリと並んで売られているので、一体どれを買っていいのか迷ってしまいますよね。 皆さんそれぞれ「この形が好き」というお気に入りの歯ブラシがあるとは思いますが、結論から言うと「ご自身のお口のサイズに合い、一番効率よく歯垢を除去できる歯ブラシ」が、あなたにとっての『良い歯ブラシ』になります。 一昔前は、「天然の豚の毛でできた歯ブラシが良い」とか、「予防歯科の先進国である北欧(スウェーデンなど)製の歯ブラシが優れている」などと言われていた時代がありました。 しかし、動物の毛(豚毛など)は乾きにくく、毛の中に細菌が繁殖しやすいため、歯垢を落とすどころか非常に不衛生になりがちです。また、スウェーデンなどの欧米製の歯ブラシは、欧米人の大きな骨格に合わせて作られているためヘッドが非常に大きく、日本人がそのまま使うと細かい部分に毛先が届かず、かえって歯や歯茎を傷つけてしまう原因になります。 【正しい歯ブラシの選び方のポイント】 硬さ: 基本的には「ふつう」か「やわらかめ」をおすすめします。ただし、女性やお年寄りでなかなか握る力が入らず、磨き終わっても歯の表面のザラザラやヌルヌルがどうしても取れないという方に限っては、「かため」を使用して効率を上げた方が良い場合もあります。 大きさ(ヘッド): 歯ブラシの頭の部分(ヘッド)は、大きすぎないものを選びましょう。小回りの利く「コンパクトヘッド」を選ぶことで、奥歯の裏側や狭い隙間までしっかりと毛先が届きます。(山切りカットなどの特殊な形状よりも、まずはヘッドの小ささを重視してみてください) 子供用の場合: お子様の場合は、まだ手先の細かい動きが難しく歯ブラシをしっかりとグリップさせられないため、持ち手(ハンドル部分)が少し太めで握りやすいものを選んであげましょう。 2. 正しい歯の磨き方のコツ(力加減と動かし方) 歯磨きで最も注意していただきたいのが「力の入れすぎ」です。 現代人は朝の準備などでとても忙しいため、つい力を込めて「シャカシャカシャカ!」と勢いよく1分ほどで終わらせてしまっていませんか? 実はその時の歯ブラシの圧力は、歯や歯茎にとってかなり「過剰な力」になっています。 強すぎる力で毎日こすり続けていると、歯茎が削り取られて退縮し(下がってしまい)、歯の根元が露出してしまいます。歯茎が常に擦りむいたような状態になるため、触れると痛かったり、冷たいものや刺激物が「キーン」としみる知覚過敏を引き起こしてしまいます。ひどい場合には、歯の根元がノコギリで引いたように数本まとめて深く削り取られてしまうこともあります。 【力加減の改善テクニック:ペングリップ】 ご自身で「いつも力を入れすぎているな」と感じている方は、歯ブラシの持ち方を「鉛筆を持つような握り方(ペングリップ)」に変えてみてください。これだけで余計な力が抜け、歯や歯茎への無理な負担が驚くほどかからなくなります。 【歯ブラシの動かし方】 歯ブラシは、横に「小刻みに」動かすのが基本です。大きくゴシゴシとスライドさせるのではなく、毛先を歯の表面から離さないように、細かくブルブルと振動させるようなイメージで丁寧に磨いてみてください。 大きく動かしてしまうと、一番汚れが溜まりやすい「歯と歯の間」や「歯と歯茎の境目」を毛先が飛び越えてしまい、肝心な部分の汚れが全く落ちません。 また、下の前歯の裏側などはカーブがきつく狭いため、歯ブラシを横にして動かすのが非常に困難です。その場合は、歯ブラシを「縦」に持ち替え、毛先の「かかと」や「つま先」を使って、お口の外に向かって汚れを掻き出すように動かしてみてください。 【うがいは少量の水で軽く!】 歯磨き粉を使用すると、ミントの爽快感でお口の中がサッパリするため、実際には汚れが落ちていなくても「磨けた気」になってしまう落とし穴があります。 しっかりと磨けたか不安な場合は、汚れを赤く染め出す「歯垢検知薬」を使って確認することをおすすめします。ご自身がどこを磨き残しやすいのかが一目でわかります。(※当院の待合室にもご自由にお持ちいただける歯垢検知薬をご用意しておりますので、ぜひお家でお試しください。衣服につかないようご注意くださいね) また、歯磨きの後のうがいは、歯磨き粉に含まれるフッ素などの有効成分を洗い流してしまわないよう、少量の水で1〜2回「軽く」ゆすぐ程度にとどめるのが効果的です。 3. 歯垢(プラーク)が残りやすい「3つの危険地帯」 歯垢が残りやすい場所=「虫歯や歯周病になりやすい場所」です。 お口の中で特に注意して細かく丁寧に磨くべきポイントは以下の3箇所です。 歯と歯の間 歯と歯茎の境目(歯周ポケット付近) 奥歯の噛み合わせの溝 この3箇所は、どんなに時間をかけて丁寧に歯ブラシを当てても、毛先だけでは完全に歯垢を落とし切ることはできません。そのため、1日1回は歯ブラシと合わせて「デンタルフロス(糸ようじ)」や「歯間ブラシ」といった補助清掃用具を必ず併用するようにしましょう。 迷ったらプロ(歯科衛生士)にご相談を! 「毎日頑張って磨いているのに虫歯になってしまう」「自分に合った歯ブラシがわからない」とお悩みの方や、歯垢がかなり残ってしまっている方には、当院の歯科衛生士が患者さま一人ひとりのお口に合わせた「正しいブラッシングの仕方」を丁寧にご指導いたします。 歯科衛生士はお口のケアと歯磨きのプロフェッショナルです。歯磨き粉の選び方からフロスの通し方まで、お口の健康を守るための疑問があれば何でもお気軽にご質問くださいね。 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
-
【活動報告】痛くない・副作用ゼロの「LED光殺菌(FotoSan630)」導入セミナーに参加しました
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 昨日、最新の歯科治療技術である「レーザーと光殺菌」のセミナーへ参加してまいりました。 歯科用のレーザー機器は、日常の歯科診療において非常に多岐にわたる様々な使い方ができます。例えば、歯肉(歯茎)の殺菌・切除・止血をはじめ、親知らずの抜歯時の開創、治りにくい歯の根の消毒(根管治療)、歯の切削、しつこい歯石の除去、歯肉の黒ずみ・着色の除去、口内炎の治療、顎の痛みの緩和、歯のホワイトニング、そしてインプラントの高度なオペに至るまで、本当に数え切れないほどの用途があります。 そのため私は今までも、日本国内の学会はもちろんのこと、アメリカのレーザー歯学会などにも定期的に足を運び、世界基準のレーザーの安全な使い方と最新技術を熱心に学んでまいりました。 アメリカのレーザー歯学会へ参加した際の様子はこちら レーザー治療の優れた効果と「安全管理」の重要性 しかし、素晴らしい治療効果を持つレーザーですが、光のエネルギーを増幅させて一点に強く集中させる性質があるため、安全管理を徹底しないと大変危険な側面も持ち合わせています。 現在当院で使用している「ダイオードレーザー(半導体レーザー)」と呼ばれる機器の波長は、800nmから950nmほどの領域になります。もしもこの強力なレーザー光が誤って直接目に当たってしまうと、目の水晶体を突き抜けて奥にある網膜を痛めてしまう恐れがあるのです。 そのため、レーザー治療を行う際には、患者さまにもスタッフにも専用の波長をカットする「目を保護するゴーグル」の着用を徹底してお願いしております。このように、高い治療効果を得るためには、安全管理にとても気を使う必要があるのがレーザー治療の特徴です。 一方で、ご家庭の電球などでも最近広く使われている「LED(発光ダイオード)」の光であれば、当たり前のことですが直視してしまっても目への危険は全くありません。レーザーは電気を特殊な光に変えて治療を行うものですが、実は近年、このレーザーではなく、極めて安全な「LEDの光」を使用して歯や歯茎の病原菌を殺菌する画期的な治療アプローチが登場してきました。 アメリカの学会で出会った「LED光殺菌」の驚きの効果 きっかけは、先日アメリカのレーザー歯学会に参加した時のことです。 その会場には、大阪大学歯学部の先生と、その先生と一緒に最先端の歯科用機器を販売している企業の社長さんもいらっしゃっていました。その方々と意見交換などのお話をしている中で、「LEDの光を使用した光殺菌(PAD治療)」という新しい治療方法があることを教えていただいたのです。 それはレーザー治療と違い、厳密で大変な安全管理(ゴーグルの着用など)を必要としないにもかかわらず、歯科治療において非常に高い効果を発揮するという素晴らしいお話でした。なんと、LEDによる光殺菌の殺菌効果は、強い出力を持つレーザーを使った殺菌方法とほぼ同等の優れた効果が得られるとのことだったのです。 その後、日本に帰国してからこのLED光殺菌に関するセミナーの詳しい案内をいただき、「これは患者さまの負担を減らすためにも、ぜひ一回自分の目で確かめに行ってみないと!」と強く思い、今回のセミナーに参加することを決意しました。 新橋での最新セミナーに参加!光殺菌の仕組みとは? セミナーの開催場所は、新橋にある広々とした会場でした。全国からかなり大勢の歯科医師の先生方が集まっておられましたが、最新の治療方法への関心の高さからか、みなさん非常に熱心に耳を傾けていました。 また、セミナー会場の展示ブースにはドイツ製の高出力な歯科用レーザー機器も置いてあり、そちらも非常に性能が良さそうでした。ただ、現在私が当院で愛用しているレーザー機器と同じ波長のものだったため、今すぐの購入については要検討としました。とはいえ、展示されていたレーザーのほうが出力が3倍ぐらい高い仕様になっていたため、今後の診療状況で必要性を感じれば、アップグレードとしての導入を検討するかもしれません。 さて、本題の「光殺菌治療(PAD治療)」ですが、日本の歯科治療の現場ではまだあまり馴染みがなく、実際に導入している歯科医院も全国でごくわずかという最先端の技術です。 具体的な治療の手順としては、まず人体に全く悪影響のない専用の青い染色液(トルイジンブルーという液体)を、殺菌したい歯周ポケットの奥深くや、細菌の繁殖した歯の根の中(根管)に注入します。そして、その液体が反応を起こす特殊な波長の「赤いLEDの光」を照射することで、ターゲットとなる病原菌を根こそぎ殺菌するというメカニズムです。 使用するトルイジンブルーの液体は、身体にとってまったく無害で安全・安心な成分とのことです。ただし、照射するLEDの光は非常に明るく強いため、光線過敏症(光アレルギー)をお持ちの方には使用が不可となります。 実際の治療でLEDの光を歯に当てている時間は「わずか1分以内」と非常に短時間で済むため、治療を受ける患者さんの身体的な負担やストレスもほとんどありません。 副作用ゼロで安心!最新機器「FotoSan630」の導入を決定 従来のレーザー機器と比較して、このLEDによる光殺菌システムは極めて安全性が高いということが十分に理解できました。「これはぜひ、当院の日常診療に役立てて患者さまに提供したい!」と強く実感したため、セミナー会場のその場でさっそく機器の導入注文をいたしました。 気持ちとしては明日からでもすぐに日々の治療で使いたかったのですが、専用の照射器が手元に届くまで大体2週間ぐらい時間がかかるそうです。というのも、この機械は医療先進国であるデンマーク製で、はるばるデンマーク本国から日本へ直送されてくるからだそうです。当院に無事届き次第、早速実際の診療に役立てていこうと考えています。安全にできる治療の幅が今以上にぐっと広がると思うと、私自身も今からとっても楽しみでワクワクしています。 この記事の冒頭にご紹介した画像が、今回私が新たに購入したデンマークのCMS Dental社が開発した「FotoSan630(フォトサン630)」という最新の歯科用LED光殺菌機器になります。 海を渡って今から届くのが待ち遠しくてたまりません。数ある機器の中でも、特に「安全性が高く、副作用が全くない」という最大のメリットに強く惹かれました。さらに、高額な歯科用レーザー機器に比べると導入コストのお値段も安いという利点もありました!(といっても、精密な医療用器械ですので、それなりにしっかりとしたお値段はいたしますが…笑) ご来院いただく皆さまに、より安全で痛みの少ない最先端の歯科治療を自信を持ってお勧めできる体制が整うので、今回のセミナーに参加して本当に良かったと心から思っています。 この新しい光殺菌機器「FotoSan630」が無事に当院にやってきましたら、また改めてこちらのホームページのブログ等で詳しく皆様にご紹介させていただきますので、それまでもうしばらくの間楽しみにお待ちください! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
-
【活動報告】名古屋で高度なインプラント骨造成セミナー(国際口腔インプラント学会)に参加しました
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 昨日は、私が所属している国際口腔インプラント学会が主催するセミナーに参加するため、名古屋へ行ってまいりました。日曜日の開催でしたが、東京を離れての出張は少し旅気分も味わえて新鮮です。 インプラント治療に求められる「幅広い知識と技術」 インプラントは、失われた歯の代わりとしてしっかりと噛めるようになる、非常に素晴らしい治療法です。すでに50年以上の歴史があり、治療法として確立されているため安心して受けていただけます。 しかし、インプラントを安全かつ長期的に機能させるためには、単に顎の骨にインプラントを埋める技術だけでは不十分です。 全身状態や服用薬に関する医学的知識 土台となる歯周病のコントロール 安全な外科処置と、万が一の緊急時への対処法 治療後の美しく機能的な被せ物(補綴)に関する技術 このように、非常に多岐にわたる専門知識が求められます。 また、世界中には100種類以上のインプラントメーカーが存在し、日々新しい製品や技術が生まれています。これまで「骨が少なくてインプラントができない」と言われていた方にも対応できるよう、常に最新のメカニズムを把握し、技術を磨き続ける必要があるのです。 難易度の高い「骨造成」を学ぶ名古屋セミナー 今回のセミナー会場は、歯科医療機器メーカー「シロナ(Sirona)」の名古屋支店にある、とても綺麗な研修室でした。少しでも近くで学ぼうと、一番前の席を確保しました。 今回のテーマは、「上顎の骨が少なくてインプラントができないケースにおいて、人工骨を使って安全に骨を造る手術」です。 上の奥歯のさらに奥(頬の骨の内側)には空洞があり、骨が薄いままインプラントを入れようとすると、この空洞を貫通してしまいます。そのため、この隙間にいかに「最小限の負担」で「正確に」人工の骨を補うかが、歯科医師としての腕の見せ所となります。 通常のインプラント手術と比べても格段に難易度が高く、参加されている先生方も経験豊富なベテランばかりでした。(私の隣の席は、福岡から参加されている、分院をいくつも展開している先生でした) 美容・審美大国 韓国の専門医による実践指導 今回の講師は、なんと韓国の歯科大学で教鞭をとられているインプラント専門医の先生でした。これまでに何千症例ものオペを手がけてこられたそうです。 韓国は美容外科や審美歯科の分野で世界トップレベルの技術を持っており、歯の美しさや機能回復を担うインプラント治療も非常に盛んです。 講義はすべて韓国語だったため通訳の方を介しての受講でしたが、内容は非常に充実していました。スライドだけでなく、実際の手術のビデオを流しながらの解説や実習があったため、細かな手の動かし方やニュアンスまでしっかりと理解することができました。実習中も直接、丁寧にご指導いただき感激です。 東京からは少し遠方でしたが、海外のトップクラスの先生から直接実技指導を受けられる機会は少なく、名古屋まで足を運んだ甲斐がある大変貴重な経験となりました。 これからも国内外を問わず素晴らしい先生方のセミナーや海外研修等に積極的に参加し、習得した最新の安全な技術を谷村歯科医院の患者さまへしっかりと還元してまいります! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
-
【歯科医師解説】虫歯じゃないのに歯がしみる?知覚過敏の原因と4つの治療法
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村将光です。 皆さん、冷たい水や飲み物を飲んだ時、歯が「キーン」としみることはありませんか? 冬の冷たい空気を吸い込んだだけでしみたり、夏場にかき氷やアイスを食べた時、あるいは毎日の歯磨きの最中にしみたりすることもあるかもしれません。 このような「しみる症状」全般を『知覚過敏(ちかくかびん)』といいます。 知覚過敏は非常に身近なお口のトラブルで、なんと日本人の4人に1人がこの症状を自覚していると言われています。 1. 知覚過敏とは?(なぜ歯がしみるのか) 知覚過敏とは、歯の中心にある『歯髄(しずい=神経)』に様々な外からの刺激が伝わり、それを脳が「痛み」として感じている状態のことです。 歯は一見すると硬い塊のように見えますが、実は三層構造になっています。 一番外側は人体で最も硬い「エナメル質」で覆われており、ここには刺激を通す隙間がありません。しかし、その内側にある「象牙質(ぞうげしつ)」はエナメル質よりも柔らかく、中心の神経に向かって無数の細い管(隙間)が通っています。 何らかの理由でこの「象牙質」がむき出しになってしまうと、冷たさや摩擦などの刺激がダイレクトに神経へ伝わり、鋭い痛みが生じてしまうのです。 2. 象牙質がむき出しになる「4つの原因」 では、なぜ象牙質が露出してしまうのでしょうか?主な原因として以下の4つが挙げられます。 ① 歯周病による歯茎の退縮 歯周病が進行すると歯茎が下がり、エナメル質に覆われていない「歯の根元(象牙質)」が露出してしまい、しみるようになります。 ② 強すぎるブラッシング 歯磨きの力が強すぎたり、研磨剤がたっぷり入った歯磨き粉を長期間使用したりすると、硬いエナメル質が削れ、内側の象牙質が露出してしまいます。 ③ 虫歯の進行 虫歯によってエナメル質に穴が開き、象牙質まで到達した場合、虫歯特有のズキズキとした痛みではなく「知覚過敏」としてしみる症状が出ることがあります。 ④ 歯ぎしり・食いしばり(ブラキシズム) 睡眠中の無意識の歯ぎしりや食いしばりは、ご自身の体重以上の強烈な力が歯にかかります。これにより歯が揺さぶられて根元に負担がかかり、歯の組織が目に見えないレベルで欠けたり(くさび状欠損)、歯茎がダメージを受けて根が露出したりしてしまいます。 3. 歯科医院で行う知覚過敏の「治療方法」 一口に知覚過敏といっても、症状の重さや原因は人それぞれです。当院では、症状の程度に合わせて段階的に以下のような処置を行います。 ① 知覚過敏用の歯磨き粉を使用する(軽度) まずは、痛みの伝達をブロックする成分が含まれた専用の歯磨き粉を使い、優しく丁寧に磨いていただきます。市販のものから、歯科医院専売のより効果的なものもあります。 多くの場合これで症状は和らぎますが、使用をやめると再びしみてくることがあります。効果が薄い場合は、以下の治療へステップアップします。 ② コーティング剤の塗布 露出してしまった象牙質の表面に、刺激を遮断するためのコーティング剤(お薬)を塗ります。一度で効果が出ない場合は何度か重ね塗りをします。 ただし、歯磨きの力が強すぎる方や、原因が「歯ぎしり」にある方の場合は、せっかく塗ったコーティングがすぐに剥がれてしまい、またしみるようになってしまいます。 ③ プラスチックの詰め物で保護する 歯の根元が大きく削れてしまっている(くさび状にえぐれている)場合は、その凹みをプラスチック(レジン)の詰め物で埋めて物理的にカバーします。 ※削れ方がごくわずかな場合は、詰め物がすぐに取れてしまうためこの方法は使えません。取れないように健康な歯をわざわざ削ると余計にしみてしまうため、無理に埋めることはいたしません。 ④ マウスピースの作成(歯ぎしりが原因の場合) 様々な方法を試しても治らない場合、根本的な原因が「夜間の歯ぎしり・食いしばり」にあるケースが多いです。この場合は、上の歯の型取りを行い、ピッタリとフィットする専用の透明なマウスピース(ナイトガード)を作成し、就寝時に装着して歯を強烈な力から守ります。 ⑤ 歯の神経を抜く(最終手段) どうしても痛みが激しく、「食事が喉を通らない」「痛くて仕事や勉強に全く集中できない」といった、日常生活に深刻な支障が出ている場合に限った最終手段です。 神経を抜けば確実におさまりますが、神経を失った歯は枯れ木のようにもろくなり、歯の寿命が大幅に縮んでしまいます。また、治療の隙間から細菌が入り込み、後から根の先が腫れてしまうリスクもあります。そのため、患者さまから強いご希望があった場合のみ慎重に検討します。 放置せず、まずは歯科医院へご相談を! 「ただの知覚過敏だから…」と我慢して放置していると、痛みが慢性化して最悪の場合は神経が死んでしまうこともあります。 冷たいものがしみて少しでも気になり始めたら、重症化する前にぜひ当院を受診してください。しっかりと原因を突き止め、最適な処置をご提案いたします! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
-
【活動報告】米国レーザー歯学会(ALD)に参加!認定医試験に無事合格しました
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 今回は少し長くなりますが、2月5日から11日まで、米国レーザー歯学会(Academy of Laser Dentistry : ALD)の年次大会に参加するため、アメリカへ行ってまいりましたので、そのご報告をさせていただきます。 目的はADA公認「歯科用レーザー認定医」の取得! 今回、私がアメリカの学会に参加した最大の目的は、歯科用レーザーの認定医資格の取得です。 この資格試験は、世界75カ国以上の大学やメーカーから推奨されている、ADA(アメリカ歯科医師会)公認の非常に権威ある認定医試験です。 きっかけは、当院に導入している歯科用レーザー機器の講習会でした。 講師を務められていた永井先生がこの学会について紹介されており、何度かやり取りをさせていただくうちに「よし、アメリカの学会に挑戦してみよう!」と決意しました。 ちなみに永井先生は、この米国レーザー歯学会の指導医であり、評議員のメンバーのお一人でもあります。日本人の歯科医師がアメリカの学会を運営する中枢にいらっしゃるというのは本当にすごいことです。 今回はただ学会に参加するだけでなく、英語での試験に合格しなければならないため、行きの飛行機の中では10時間以上、ひたすらテキストを広げて勉強をしていました。本格的な国際学会への参加も、英語で試験を受けるのも初めてでしたので、楽しみとプレッシャーで機内では全く眠れませんでした(笑)。 いざ、会場のパームスプリングスへ 今回の学会会場は、ロサンゼルスに近い避暑地「パームスプリングス」です。 アメリカには以前来たことがありますが、パームスプリングスはいわゆる定番の観光地ではないため、訪れるのはもちろん初めてです。 ロサンゼルスからプロペラ機に乗り換えて、わずか1時間弱でパームスプリングスに到着しました。飛行機から降りると、気候はとても暖かかったです。 パームスプリングスの空港での一枚です。今回大変お世話になる指導医の先生方と合流しました。 午後5時頃に会場のホテルに到着。長旅の疲れを癒して部屋でゆっくりしたいところですが……夜7時からさっそく永井先生の部屋に皆で集まり、試験に向けた必死の勉強会が始まりました。 過酷なスケジュールの講習と学会がスタート 睡眠時間わずか数時間。次の日はなんと、朝6時45分から夕方5時まで、すべて英語での試験用講習です。時差ボケと疲れと眠気で、頭が全く回っていません! 当日渡された試験用のテキストと大会プログラムは、とても分厚くしっかりとした冊子でした。 テキストはもちろんすべて英語です。「電子辞書を持参してきて本当に良かった……!」と心底思いました。 ただ、日本にいる間にかなり勉強を重ねてきたおかげで、内容はだいぶ理解することができました。 そして次の日から、いよいよ学会の年次大会が始まりました。 強烈な眠気に襲われないよう、ひたすらコーヒーをガブ飲みして講義に臨みます。 会場内は冷房がガンガンに効いていて、非常に寒かったです。それなのに、アメリカ人参加者の中には短パンとポロシャツ姿の方もいて、体感温度の違いに驚かされました。信じられません……。 緊張の認定医試験(実技・口頭・筆記) 学会2日目、いよいよ認定医試験が始まりました。 まずは口頭試問と実技の試験です。 黒いカーテンで仕切られたそれぞれのブースに入り、2人の試験官に向けて英語でレーザーに関する説明を行い、実際に機器を使ったデモンストレーションをしなければなりません。 こちらが各ブースの中の様子です(※試験終了後に撮影しました)。実技試験は初めての経験でしたので、手に汗握るほど緊張しました。 そして3日目は筆記試験です。 開始時間は、なんと朝6時15分!アメリカの学会の朝は早すぎます。頭がぐるぐると回っている状態でしたが、「これに受からないと認定医は取れない!」と気力を振り絞って試験に挑みました。 結果発表とセレモニー 筆記試験があった日の夕方、各種セレモニーが開催され、その中で試験の合格者が発表されました。 結果は……無事、合格することができました!! 睡眠を削って必死に頑張った甲斐がありました。本当に良かったです。 こちらは、来年の大会議長を務められるGlendaさんとの記念撮影です。とても優しくて明るいお人柄でした。 大会運営のJohnさんにも、とても親切にしていただきました。 今回、事前に何度も勉強会を開いてくださり、現地でも大変お世話になった指導医の永井先生をはじめ、サポートしてくださった皆様に心から感謝申し上げます。 今回得た世界基準のレーザー治療の知識と技術を、今後の谷村歯科医院での日々の診療にしっかりと還元してまいります! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7