【活動報告】カリフォルニア大学(UCSF)歯科用レーザー認定医試験の「試験官」を務めました!
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。
7月7日の日曜日に、私が普段から大変お世話になっている歯科用レーザーのメーカーが主催する講習会および認定医試験が開催され、今回は「試験官(試験監督・審査員)」の一人として参加してまいりました。
実はこの講習会、今から3年前にも一度、試験官として参加させていただいたことがあります。
昨年の7月にも主催者側から試験官としての参加を打診されていたのですが、あいにく別の重要なセミナーと日程が重なってしまっていたため、やむを得ずお断りをしておりました。 実は今年の7月7日も、昨年と同様に別のセミナーと予定が重なっていたのですが、主催会社の社長さんより「ぜひ谷村先生にお願いしたい」と直接熱心にお声がけをいただきましたので、そのご厚意にお応えすべく、今回はこちらの試験官の務めを最優先で引き受けることにいたしました。
米国名門・カリフォルニア大学(UCSF)のレーザー認定医コース
この講習会を2日間しっかりと受講し、最終的な試験に合格すると、アメリカの名門である『カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)』の「歯科用レーザー認定医」の資格を取得することができます。
当日は、このUCSF歯学部・予防修復学の臨床教授であり、世界の歯科用レーザー界の重鎮でもあるDonald J. Coluzzi先生がわざわざアメリカから来日され、現地の大学で行われているものと全く同じ水準のプログラムを2日間にわたってレクチャーしてくださいます。
上の写真は、舞台向かって左側に立つColuzzi先生と、右側で通訳をされている私のレーザー治療のメンター(師匠)である永井先生です。 講義はすべて英語で行われますが、レーザー治療に精通した永井先生が専門的なニュアンスまで的確に日本語へ同時通訳してくださるため、受講される日本の先生方にも非常に分かりやすい内容となっています。
カリキュラムとしては、まず徹底的な座学の講義(電気メスとレーザーの組織への影響の違いや物理特性など)があり、その後に「全75問の筆記試験」と「実技試験」が待ち受けています。 受講生の先生方は、前日である6日(土曜日)の早朝から丸2日間缶詰状態で授業を受けていらっしゃいました。休診日返上での猛勉強、本当にご苦労さまです。
歯周病菌を瞬時に叩く!最新の「光殺菌治療(PACT)」展示
会場の別室では、最新の歯科用レーザー機器や関連製品の展示も行われていました。 こちらは、レーザー光と専用の赤い薬液(光感受性物質)を組み合わせて、歯周ポケット内部の細菌を死滅させるドイツのメーカーの最新機器『新型光殺菌 PACT 300』です。 これまでも同様の「光殺菌(a-PDT)システム」は存在していましたが、今回展示されていた新型モデルは出力や効率が改良され、従来よりもさらに短時間で確実な殺菌処置が完了するとのことでした。抗生物質などの薬を使わずに、耐性菌を作ることなく無痛で殺菌できる素晴らしい技術です。
ちなみに当院でも、イタリア製の『LUMIX(ルミックス)』という最新の治療用レーザーと専用の薬液を組み合わせた「レーザー治療(光殺菌・疼痛緩和治療)」をすでに導入し、日々の臨床で活用しています。主に歯ぐきの急な腫れや強い痛みを素早く取り除いたり、抜歯や手術後の治りを劇的に早めたりする上で、患者さまから大変ご好評をいただいております。
緊張の実技試験と、私がレーザー治療を手放せない理由
こちらは、午後から行われた受講生の先生方による「実技試験」の様子です。(奥で青い防護ガウンとレーザー保護メガネを着用し、立って審査しているのが私です)。
人間の口腔内に見立てた「豚の顎の骨と歯肉」を使用し、受験者の先生にレーザーを使った治療手順や安全管理の説明を口頭で行ってもらいながら、実際にレーザーを照射して切開や止血などの処置をしてもらい、その手技を厳しく採点していきます。 受講生の中には、私よりも歯科医師歴の長い大ベテランの先生も含まれているため、試験官として審査・指導をする立場としては、なかなか気を遣う大変な場面もあります(笑)。
実は、こうした「歯科用レーザーの専門的な理論や安全な扱い方」は、日本の歯学部の学生教育(大学の授業)ではほとんど詳しく教えてくれません。そのため、歯科医師になってから自ら時間と費用を投資し、このような専門の講習会や学会に足を運んでゼロから正しく学ぶ必要があります。
1時間のインプラント処置が「たった15分」に!
しかし、一度でも正しい知識のもとで歯科用レーザーを臨床に取り入れると、その治療効果は圧倒的で、もう二度と手放せなくなります。
具体的な例を挙げると、インプラント治療における「二次手術(骨と結合したインプラントの頭出しをする小手術)」を行う際、私がレーザーを導入する前は、メスで歯ぐきを切って出血を抑えながら処置をするのに「1時間以上」かかることもありました。 ところが現在、レーザーを使用してこの処置を行うと、出血もほとんどなく、なんと【たったの15分】で処置が完了してしまいます!
さらに素晴らしいのは、術後の経過です。メスで切った場合と比べて「傷口の治り(治癒)が比べ物にならないほど早く、驚くほど綺麗に治る」のです。 しかも、レーザー光が当たった部分は熱エネルギーによって「瞬時に完全殺菌」されるため、術後の細菌感染予防にも絶大な効果を発揮します。処置時間が短く、痛みや腫れも最小限で済むため、患者さまのお体への負担を劇的に減らすことができるのです。
世界的権威・Coluzzi教授との嬉しい再会
すべての試験が無事に終了した後、講師のColuzzi先生と記念撮影をしていただきました。 大変嬉しいことに、3年前やアメリカの学会でお会いした私のことをしっかりと覚えていてくださり、熱い抱擁と握手を交わしました!
このColuzzi先生、実は大の「親日家」でいらっしゃり、これまでに何度も日本を訪れていて、今回でもう10回以上の来日になるそうです。 ハードな2日間の講習会を終えられた翌日から、奥様と一緒に北海道へ旅行に行かれるとのことで、「明日から北海道なんだ!」と少年のように目を輝かせてとても楽しそうにお話しされていたのが印象的でした。
今回の試験官としての経験を通じ、私自身も改めてレーザーの安全管理や基礎理論を深く再確認することができました。 これからもこの素晴らしい「レーザー治療」の技術を最大限に活かし、当院にご来院いただいた患者さまに「痛みが少なく、短時間で、治りの早い」世界基準の快適な歯科医療をご提供し続けてまいります!
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