歯ブラシにはどんな種類があるの?

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こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。
普段、皆さんが毎日行っているブラッシングですが、その際に使用する 『歯ブラシ』 には実に様々な種類があります。
薬局に行くとあまりにもたくさんの歯ブラシが置いてあり、途方に暮れてしまいますよね?
そこで今回は、歯ブラシの種類と、それぞれどんな特徴があるのか説明していきます。
歯ブラシの種類
1 手動歯ブラシ
一番シンプルな、手に持って自分で動かして歯をきれいにする歯ブラシです。
歯ブラシの種類はとても多く、様々な物があります。
毛先がついているヘッドの大きさ、ブラシの一本一本の硬さ、太さ、先端のカット形状、植毛の密度、形状、配列、さらにネックの太さやグリップする部分の形状、プラスチックの弾性、子ども用歯ブラシなどなど、多種多様です。
その他にも国産か、輸入か、メタルが内蔵されていてイオンが放出されるもの、使い捨てタイプなどもあります。
また一番後ろの歯を磨くための、小さい毛先の 『ワンタフトブラシ』 もあります。
2 電動歯ブラシ
電動ブラシは、電池やバッテリーで内部のモーターを動かして、ブラシを高速で往復運動させるタイプの歯ブラシです。
振動は1分間におおよそ2,000~4,000回転ほどです。
電動歯ブラシは手で磨くより効率がいいのですが、歯や歯ぐきに当てる力が強すぎると歯がすり減ったり、歯ぐきを痛めたりする場合がありますので要注意です。
このタイプの電動歯ブラシは非常に安価のものもあり、薬局や電気店以外でもコンビニエンス・ストアにも置いてあります。
構造がとてもシンプルな反面、歯ブラシのヘッドの形状は決まっていて、あまりフィットしない場合があります。
3 音波歯ブラシ
音波歯ブラシは電動歯ブラシの一種ですが、単純な往復運動ではありません。
超高速な微振動を発生させます。その振れを振幅といいますが、振幅の周波数が20,000Hz以上にもなります。(Hz=1秒間に運動する数)
この音波歯ブラシを使用すると、当てたところがきれいになるだけではなく、毛先が届かないところまで、水流と空気がぶつかってきれいにします。
音波歯ブラシで歯を磨くときは、自分で動かすことはしません。
ただ角度と部位を変えるだけです。
歯ブラシが周りをきれいにしてくれます。
逆に手用歯ブラシみたいに動かしてしまうと、歯と歯ぐきに振動が上手く伝わらないので注意が必要です。
4 超音波歯ブラシ
超音波歯ブラシも、音波歯ブラシと同様に電動歯ブラシの一種です。
振動数は音波よりもさらに多く、1,600,000Hzになります。
超音波領域になると、細菌を直接破壊することができます。
しかし単純な電動歯ブラシや音波歯ブラシと違い、歯ブラシ自体はほとんど振動しません。
自分で正しく丁寧に歯ブラシを当てる必要があります。
電動歯ブラシの主流は、あまりブラッシング方法がわからなくてもよく磨ける 『音波歯ブラシ』 です。
『超音波歯ブラシ』 は、あまり種類がありません。
ブラシが丸い 『カップ型』 をしているタイプは、電動ブラシ初心者には少し難しいです。
ブラシが当たった場所はかなりよく歯垢が落ちるのですが、力が強すぎたり、当て方を間違えると歯が削れたり歯ぐきを傷つける可能性があります。
また、電動歯ブラシは、一種の電気製品です。
全体の大きさ・重さ・電池の持ち・替えブラシの種類・歯ブラシの価格・ランニングコスト・機能の豊富さ・色のバリエーション・充電方式・コンパクトに収容できるか・清掃性など様々なスペックについて検討する必要があります。
乾電池を使用するタイプは、どこでも入手可能な反面、パワーがやや低いです。
充電式は一度満充電すると、1週間ぐらいの旅行なら充電器は必要ない場合が多いです。
最近では充電端子にUSB方式を採用している電動ブラシもあるので、その場合はスマホの充電器と兼用できそうです。
どのタイプの歯ブラシを使えばいい?
お口の中の状態は、人によって全く異なります。
歯の大きさ・歯並び・歯の残っている数・虫歯の状態・歯肉の状態・顎の骨の状態・舌の大きさ・唾液の出る量や質・年齢・性別などなど。
しかし基本的にはやや小さめのヘッドのものをお勧めいたします。まずは手用歯ブラシで正しく磨けるようになりましょう。
歯ブラシの適切な使用は、虫歯や歯周病から守るために一番重要です。
歯ブラシの使用にご不明な点がある場合は、お気軽に当院の歯科医師や歯科衛生士にご相談ください。