インプラントの歴史について

 

みなさんこんにちは(*´▽`)ノ
いろんなことが新しく始まる4月ですね!
新学期、新社会人などにわくわくしていると思いますが、ぜひ新生活に向けて検診に来てくださいね☺️
今回は1度は耳にしたことがある”インプラント″について面白いお話しをしたいと思います。

まず皆さんはインプラントがどのようなものか知っていますか?

インプラントは人工歯とアバットメントと呼ばれる連結部分とフィクスチャーと呼ばれる人工の歯の根っこでできています。

なんと!このインプラントの始まりはうさぎ🐰なんですよ!面白いですね〜
ウサギとインプラントがどう関係するの?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

「インプラント」とは、人工の目であったり耳であったり…臓器といわれるものに医学的にいろいろと応用されている、体に埋め込む器具の総称のことです。
歯科の世界でインプラントと言うと、“歯科用インプラント”といって、失ってしまった永久歯の代わりに使われている“第三の歯”というイメージでしょうか?

最近はとてもよく聞く治療法になってきているので、ご存じの方も多いと思います。
大切な歯が事故などで失われてしまった時の選択肢として、入れ歯やブリッジなどの治療方法がありますが、歯科用インプラント治療は、歯の根の代わりになるチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着し、噛めるように機能の修復をしたり、見た目の審美性を整えたりします。
今では日本でもインプラント治療を行っている歯科医院はたくさんありますが、ではそのはじまりは?となると、タイトルにもあるようにウサギと関係してくるのです。

その歴史は、1952年スウェーデンのペル・イングヴァール・ブローネマルク博士が発見したある現象から始まります。

博士がウサギの体内にチタン製の器具を埋め、後から取り出すという実験をしていたところ、偶然にも骨と器具が強固に結合してしまい外すことができなくなってしまうということがありました。

この出来事から、博士は様々な検証や実験を重ね、「チタンが諸条件を満たせば拒否反応もなく骨と強く結合する」と、私たち人間に応用ができるまでに構築していきました。博士はこの方法をオッセオインテグレーション(骨結合)として発表しました。
ブローネマルク博士は、このチタンと骨組織がピッタリと結合してしまうという現象を歯科治療に応用できないか?という考えからチタンと骨組織の研究を続け、 1965年に初めて実用化されたのがチタン製の人工歯根(インプラント)を使った治療なのです。
日本においては、このオッセオインテグレーションの技術が応用されたインプラントは1983年に東京歯科大学で開始されたそうです。

 

このような実験中の偶然によって発見されたインプラント治療の原理は、まさに画期的なものでした。

顎の骨と結合したインプラントは、天然の永久歯と同じように咬め、しっかりとメインテナンスを続ければ簡単に外れることなく永続的な使用に耐えるのです。

このような優れた耐久性と、もとのように噛めることから、インプラントは「第二の永久歯」とまで呼ばれ、失われた歯を再生するに近い、優れた歯科治療とされているのです。

インプラント治療は歯を失われた方にとっては、その不自由さを軽減してくれるとても便利な治療法になります。

ただし、しっかりとした技術と知識が必要な治療法でもあります。

もし、インプラント治療をお考えの方は、そのメリット・デメリットなどをきちんと説明させていただくのでお気軽にご相談下さい!

 

歯科衛生士 山口