熱中症対策のスポーツドリンクと虫歯の関係𖤐 ̖́-
今回は、『熱中症対策のスポーツドリンクと虫歯の関係』について説明いたします。
近年は猛烈な暑さによる熱中症が増えています。熱中症対策として多くの方が利用しているのが、ポカリスエットやアクエリアスなどの『スポーツドリンク』です。
適切な水分・電解質の補給はとても大切ですが、実はスポーツドリンクには虫歯のリスクが潜んでいることをご存じですか?
今回は、スポーツドリンクと虫歯の関係、そして歯を守るための工夫についてお話しします!
◆ スポーツドリンクに含まれる『糖』と『酸』
スポーツドリンクは体内の水分やミネラル(ナトリウム・カリウムなど)を効率よく補うために作られていますが、飲みやすくするために糖分や酸味料が含まれています!
たとえば、500mlのスポーツドリンク1本には、角砂糖5〜8個分の糖が含まれていることもあります。
さらに、pHも3〜4程度と酸性が強く、歯の表面のエナメル質を溶かしてしまう『酸蝕症』の原因になることも!
つまりスポーツドリンクは、『虫歯の原因菌が喜ぶ糖分』と『歯を溶かす酸性』の両方を含んでいるため、虫歯のリスクがとても高い飲み物といえるのです!
◆ 夏はスポーツドリンクを飲む機会が増える
真夏は、部活動や外遊び、屋外イベント、仕事などで汗を大量にかき、脱水症状を防ぐために頻繁に水分補給をします。
その際にスポーツドリンクを習慣的に飲んでいると、歯は長時間にわたって糖と酸にさらされ続けることになります!
特に、ちびちび時間をかけて飲む、夜寝る前に飲む、常に持ち歩いて飲んでいるといった習慣は要注意です!
通常お口の中は、酸性度の高い食べ物や飲み物を飲んでも唾液で洗い流して時間がたつと中性になります。
しかし常に飲んでいると唾液による中和が追いつかず、虫歯になりやすい口内環境になってしまいます!
◆ 虫歯を防ぐためのポイント
とはいえ、「熱中症は重症だと命に関わるから、虫歯のことは後回しでいいよー」という気持ちもわかります。
そこで、熱中症対策としてスポーツドリンクを上手に取り入れつつ、しかも歯を守るためのコツを紹介します。
① 一気に飲む
ちびちび飲まずに、のどが渇いたときは短時間でゴクッと飲むことで、歯に糖分が触れる時間を短くできます!
お口の中で味わうようにじっくりと飲むのはやめましょう。
② 飲んだ後は水やお茶でゆすぐ
口の中に糖や酸が残らないように、飲んだ後は水やお茶で軽くうがいをすると効果的です!
お口をゆすぐ際は、奥歯の方までしっかりとブクブクすることが大事です。
③ ストローを使う
スポーツドリンクができるだけ歯に触れないように、ストローで飲むのもいいです!
最近はペットボトルの他に、保冷ボトルでシリコンのストローが付いたものもあるのでそちらにスポーツドリンクの中身を入れ替えて使うのもいいでしょう。
④ 寝る前のスポーツドリンクはNG
寝ている間は唾液の量が減るため、虫歯のリスクが上がります。
就寝前の飲用は控えるようにしましょう!
⑤ 歯磨きを忘れずに
特にスポーツドリンクをよく飲む日は、フッ素入りの歯みがき粉で丁寧にブラッシングを。
デンタルフロスや歯間ブラシも使えるとさらにいいです!
◆ 虫歯のない夏を過ごそう!
夏は虫歯が増えやすい季節です。とくにお子さんや学生さんは、生活リズムが乱れやすく、ついついダラダラ飲みをしてしまいがちです。
また寝る前はスポーツドリンクを飲まず、麦茶など糖を含まない飲み物を飲むようにしましょう。
スポーツドリンクは熱中症を防ぎ体力の消耗を少なくする飲み物で、決して『悪者』ではありませんが、使い方を誤ると歯にとっては大きなリスクになります!
水分補給の方法を工夫し、日頃のケアを心がけることで、熱中症も虫歯も防げる健康な夏を過ごしましょう!
歯科衛生士 辻村
谷村歯科医院
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