🪷歯周病について〜秋はお口のトラブルに注意〜
こんにちは😊
朝晩の空気がひんやりして、季節はすっかり秋ですね🍂
気温の変化が大きいこの時期は、体調を崩しやすいだけでなく、お口の中にも変化が起こりやすい季節です。
『最近なんだか歯ぐきがむずむずする』『歯みがきのときに血が出た』と感じることはありませんか?
それは、歯周病のサインかもしれません。
今回は、そんな歯周病について詳しくお話ししていきます🦷
🌿歯周病ってどんな病気?
『歯周病』という言葉はよく耳にしますが、どんな病気かご存じでしょうか?
歯周病とは、歯を支える周りの組織(歯ぐきや骨など)に炎症が起こる病気です。
虫歯と並んで日本人に非常に多い疾患で、実は成人の約8割が何らかの歯周病にかかっているといわれています。
怖いのは、痛みが出にくく、気づかないうちに進行してしまうこと。
『静かに進む病気』とも呼ばれ、気づいたときにはすでに歯を支える骨が減ってしまっているケースも少なくありません。
🪥歯周病の原因は?
歯周病の主な原因は『歯垢(プラーク)』です。
プラークは食べかすではなく、細菌のかたまり。
歯と歯ぐきの境目にこびりつき、そこから細菌が毒素を出すことで炎症が起こります。
初期の段階では『歯ぐきが赤い』『歯みがきで血が出る』などの軽い症状ですが、
放っておくと炎症が進行し、やがて歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまいます。
その結果、歯がぐらぐらしたり、最終的には抜け落ちてしまうこともあるのです。
⚠️歯周病の進行段階
歯周病は少しずつ進んでいきます。主な段階は次の3つです。
1️⃣ 歯肉炎(しにくえん)
歯ぐきだけが腫れている初期の状態。
この段階では丁寧に歯みがきを行えば健康な状態に戻ることが多いです。
2️⃣ 軽度〜中等度歯周炎
炎症が歯ぐきの奥まで広がり、『歯周ポケット』と呼ばれるすき間ができ始めます。
歯を支える骨が少しずつ溶けていくため、歯が浮いたような感覚になることもあります。
3️⃣ 重度歯周炎
歯槽骨が大きく失われ、歯がグラグラと動くようになります。
最終的には自然に歯が抜けてしまうこともあります。
さらに、歯周病菌は血管を通して全身に広がることがあり、
糖尿病や心疾患、誤嚥性肺炎などの全身疾患とも関係しているといわれています。
妊娠中の方では、早産や低体重児出産のリスクを高める可能性もあるため注意が必要です。
つまり、歯周病は『お口の病気』であると同時に『全身の健康にも影響を与える病気』なのです。
💡歯周病を防ぐためのポイント
歯周病の最大の予防法は『プラークをためないこと』です。
日々のセルフケアと、歯科医院での定期的なチェックが大切です。
🪞毎日のホームケア
・歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシを併用しましょう。
歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけでは届きにくい場所です。
・強く磨きすぎると歯ぐきを傷つけてしまうので、やさしく小刻みに動かすのがコツです。
🏥プロによるケア
3〜6か月に一度は歯科医院でクリーニングを受けましょう。
専用の器具を使って歯石やバイオフィルム(細菌の膜)を取り除くことで、
家庭では落としきれない汚れをきれいに除去できます。
また、初期の異変にも早く気づけるため、重症化を防ぐことができます。
🍎生活習慣を見直す
喫煙、ストレス、睡眠不足、糖分の多い食事は歯周病を悪化させる原因になります。
特にタバコは歯ぐきの血流を悪くし、炎症があっても気づきにくくします。
毎日の食事バランスや睡眠リズムを整えることも、健康な歯ぐきを保つための大切な一歩です。
🦷まとめ:早めのケアが一番の治療
歯周病は『静かに進行する病気』です。
痛みが出たときにはすでに進行していることが多く、自然に治ることはありません。
しかし、早期発見・早期治療によって進行を止めたり、
健康な歯ぐきを取り戻すことも十分に可能です。
『歯ぐきが腫れている』『出血する』『口の中がネバつく』など、
少しでも気になる症状があれば、放置せずに歯科医院へご相談ください。
秋は『食欲の秋』でもあります🍠
おいしく食事を楽しむためにも、今のうちにお口の健康チェックをしてみましょう。
皆さんの笑顔と健康なお口を守るために、
私たち歯科衛生士がお手伝いします😊
歯科衛生士 花畑