お知らせ
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6月4日は『虫歯予防デー』~今日からできる、虫歯をつくらない習慣~
虫歯予防デーは有名なので、いろいろな記念日の中でも「聞いたことがある」という方が多いと思います。毎年6月4日が虫歯予防デーです。 6/4が語呂合わせで「む(6)し(4)」と読めることから、覚えやすい日付になっています。 そして、6月4日〜10日は「虫歯予防週間」と呼ばれることもありますが、現在は厚生労働省などが中心となって行う**「歯と口の健康週間(6月4日~10日)」**として啓発が行われています。 厚生労働省+1この時期は、学校や地域でも歯科のイベントやポスターを見かけることが多いですよね。 虫歯はどうしてできるの? みなさん、歯はしっかり磨いていますか?虫歯は「甘いものを食べたら必ずできる」という単純な話ではありませんが、基本はとても分かりやすくて、 食べ物の中の**糖(発酵性糖質)**が お口の中の虫歯菌のエサになり 菌が酸をつくり その酸で歯の表面(エナメル質)が少しずつ溶ける(脱灰)…という流れで進みます。 ただ、私たちの口の中は常に「溶けっぱなし」ではなく、唾液の力で修復(再石灰化)も起きています。 問題は、歯の表面に歯垢(プラーク)が残ったまま、酸が作られる時間が長くなること。 だからこそ、虫歯予防で最も効率が良い基本は、やはり歯磨きでプラークを落とすことなんです。食べるのをゼロにするのは現実的ではないですからね。 虫歯予防の基本「3つ」+知っておくと差がつくポイント 虫歯予防デーにちなみ、「どのように、どれぐらいの頻度で磨くと良いか」を整理します。基本は次の3つです。 1)朝起きたら、まず一度磨く(または最低でもうがい) 寝ている間は唾液の分泌が減り、細菌が増えやすい環境になります。起床時に口がネバつくのはそのためです。朝は「食事の前に磨く」派の方も多いですが、これは理にかなっています。朝食前に磨くと、増えたプラークを一度リセットできます。 一方で「朝食後に磨きたい」という方もいますよね。これもOKです。大事なのは、起床後に何もしないまま長時間過ごさないこと。理想を言えば、時間に余裕がある日は「起床後に軽く磨く(またはうがい)」→「朝食後に仕上げ磨き」だと、さらに清潔に保ちやすいです。 2)夜寝る前は“その日の汚れをゼロに近づける” 夜の歯磨きは、虫歯・歯周病予防の中で最重要と言っても過言ではありません。寝ている間は唾液が減るので、汚れが残っていると菌が活動しやすくなります。「磨いてから寝ると、朝起きてもネバネバ感が少ない」という体感がある方も多いと思いますが、それはとても良いサインです。 3)歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間まで磨く 「結構しっかり磨いているのに虫歯になる」という方に多いのが、実は歯の表面だけをサッと磨いているパターンです。虫歯ができやすいのは、特に 奥歯のかみ合わせ面の溝 歯と歯の間 歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット周辺) など、“汚れが残りやすい場所”です。 ぐんま心脳サポート歯ブラシは毛先を境目に当てて、小刻みに優しく動かすのがコツ。さらに、フロス(糸ようじ)や歯間ブラシを併用すると、歯ブラシだけでは落としきれない汚れを補えます。 ここができると虫歯・歯周病予防の精度が一段上がります。 「食後すぐ磨く」は本当にダメ?—結論:ケースによります よく「食後3回、3分以内に3分以上磨こう」という“3・3・3運動”を聞いたことがあるかもしれません。最近は、回数や分数にこだわるより「汚れを落とせているか(質)」のほうが大切、という考え方が主流です。 そしてもう一つ、よく話題になるのが「食後すぐの歯磨きは良くない」という説です。ここは誤解が生まれやすいので、分かりやすく整理します。 炭酸飲料・柑橘類・お酢など“強い酸”の飲食後は、歯の表面が一時的にやわらかくなりやすいことがあり、すぐにゴシゴシ磨くより、うがいをしてから少し待つ(目安として30分程度)という考え方が紹介されることがあります。 一方で、通常の食事まで一律に「30分待たないといけない」としてしまうと、糖を長く残すことにもつながり、必ずしもメリットばかりではない、という意見もあります。 おすすめの現実解としては、次のように覚えると迷いにくいです。 通常の食事:磨けるなら食後に磨いてOK(ただし力は優しく、フッ素入り歯みがき剤を活用) 酸性の強い飲食(炭酸・柑橘・スポーツドリンク等)の直後:まずうがい → 可能なら少し時間を置いてから優しく磨く 外出先でどうしてもすぐ磨きたい:ゴシゴシせず、まずうがい・軽めのブラッシングにとどめる 「絶対に食後すぐはダメ」ではなく、**“酸が強いときは慎重に”**がポイントです。 仕上げ:虫歯予防は「歯ブラシ+定期チェック」で完成度が上がる 毎日の歯磨きが基本なのはもちろんですが、実はセルフケアだけでプラークや歯石を完全にゼロにするのは難しいです。 磨き残しの癖は人それぞれなので、定期的に歯科医院でチェックし、クリーニングやブラッシング指導を受けると、虫歯予防の成功率が上がります。 「ここが磨けていなかったんだ」と気づける 自分に合う歯ブラシ・フロスのサイズが分かる 小さな虫歯を早めに見つけられる(削らずに済む可能性が高まる) 忙しい方ほど、短時間でも“質の高いケア”ができるよう、当院でもサポートしています。 以上、虫歯予防デーにちなんだ歯ブラシの豆知識でした。 ちなみに歯に関係のある日としては、11月8日の**「いい歯の日」**もあります。 そしてこの日が誕生日の私は、人様に誕生日を聞かれるとつい虫歯予防デーといい歯の日の話をしてしまいます……。 みなさんも、ぜひ覚えていてくださいね。 歯科医師 山口美香 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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入れ歯の種類
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 今日は、『入れ歯の種類』について、少し詳しくお話ししたいと思います。 入れ歯とは、歯を失ってしまった場合に、その機能を補うための『取り外し式の人工歯』です。 歯を失ったと聞くと、まず入れ歯を思い浮かべる方も多いですが、その種類や構造は実にさまざまです。 入れ歯には大きく分けて次の2種類があります。 部分的に歯がないときに使う『部分入れ歯』 歯がすべてなくなったときに使う『総入れ歯』 ■ ブリッジと部分入れ歯の違い 診療中、患者さんとお話をしていると、部分入れ歯のことを『ブリッジ』と表現される方が時々いらっしゃいます。 しかし、これはまったく別の治療法です。 ブリッジは、歯が無くなった部分の前後の歯を削り、そこに『連結した被せ物(銀歯やセラミック)』を装着する治療です。 接着剤で固定するため、取り外しはできません。 一方、部分入れ歯は取り外し式で、残っている歯に金属のバネやその他の構造を引っかけて使います。 どちらも失った歯を補う治療ですが、構造も使い方も異なります。 そのため、治療の選択肢として理解していただく上で、この違いはとても大切です。 入れ歯にはどんな種類がある? 入れ歯は、先ほど述べた『部分入れ歯』『総入れ歯』という分類のほかに、 保険適用かどうか、使用される素材の種類でも大きく分かれます。 部分入れ歯は特に構造が複雑で、残っている歯を支えにするための金属のバネ(クラスプ)を利用するものが一般的です。 最近では、この“金属のバネが見えるのが嫌だ”という方のために、見た目の自然さに配慮した入れ歯も多数開発されています。 ■ 保険適用の入れ歯の特徴 保険の入れ歯の最大のメリットは、何と言っても費用が安く抑えられる点です。 多くの方にとって導入しやすい治療法であり、最低限の機能を確保するには十分です。 しかし、保険適用のルールは非常に厳しく、個々の患者さんの細かな希望や快適性に合わせて自由に設計を変えることができません。 金属のバネが見えてしまう 入れ歯が厚くて話しにくい、違和感が強い 熱さ・冷たさが感じにくい プラスチックが徐々に削れて噛む面が減りやすい これらの問題点があっても、素材や形の自由度がないため改善が難しいケースもあります。 また、保険の入れ歯には6ヶ月ルールがあり、同じ部位の新しい入れ歯を作るには半年待つ必要があります。他院でも同様です。 保険外(自費)の入れ歯 – 快適性と耐久性の追求 保険の入れ歯の弱点を補うために、保険外(自費)ではさまざまな入れ歯が選べます。 以下では特によく使用される素材や構造について詳しくご紹介します。 ■ 金属床義歯(きんぞくしょうの入れ歯) 金属床は、口の中の“天井”に当たる部分を金属でつくった入れ歯です。 保険のプラスチック製と比べて非常に薄く作れるため、装着したときの違和感が大幅に少なくなります。 【金属床のメリット】 薄いので舌の動きが楽になり、話しやすい 温度が伝わりやすく、食事がおいしく感じられる プラスチック床より割れにくく、耐久性が高い 【使用される金属】 コバルトクロム合金:昔から使われている実績ある金属。強度が高く薄く作れる。 チタン合金:とても軽く、金属アレルギーのリスクが低い。加工が難しいためやや高額。 チタン床は本当に軽く、初めて手にする患者さんからは『えっ、入れ歯ってこんなに軽いの?』と驚かれることがよくあります。 ■ 金属のバネが見えない「ノンクラスプデンチャー」 部分入れ歯特有のバネが見えることが気になる方に選ばれるのが、 ノンクラスプデンチャー(フレキシブルデンチャー)と呼ばれるタイプです。 ・金属を使わず、歯ぐきに似たピンク色の樹脂でバネの役割を果たすため、見た目がとても自然 ・装着していても周囲の人から入れ歯と気づかれにくい 【使用される素材の違い】 ポリアミド:非常に柔らかく痛みが出にくいが、修理がほぼできない。強く噛むとたわむ。 ポリエステル:適度な弾力。修理も可能でバランスが良い。 ポリカーボネート:スーツケースの素材としても有名。硬くて丈夫、修理も可能。 素材によって性質が大きく異なるため、噛む力・残っている歯の状態・審美性の希望などを考慮して選ぶことが重要です。 ■ その他の特殊な入れ歯 自費の入れ歯には、ほかにも様々な特殊構造があります。 磁石式入れ歯:残っている歯に磁石を埋め込み、入れ歯を強く安定させる方法。 アタッチメント義歯:バネの代わりに特殊な鍵(ロック装置)で固定し、見た目が自然。 コーヌスクローネ義歯:二重構造の冠で強固に固定し、非常に安定性が高い。 これらは構造が複雑なぶん、適合性や安定性が高く、見た目も自然です。 入れ歯は「作ったら終わり」ではありません どの種類の入れ歯を選んでも、入れ歯は一生ぴったりのままではありません。 理由は、お口の中の環境が常に変化していくためです。 歯ぐきの厚みが変わる 顎の骨がやせていく(加齢・噛む力の変化) 残っている歯の位置が少しずつ動く 入れ歯は硬い素材で作られているため、こうした変化に合わせて自然に形が変わることはありません。 その結果、数年使用すると… 入れ歯がカタカタ動く 歯ぐきが痛くなる 食事がしにくくなる という状態になります。 そのため、入れ歯に特に問題がなくても、定期的に歯科医院で調整することが非常に大切です。 調整のタイミングを逃してしまうと、歯ぐきが傷ついたり、かえって入れ歯が合わなくなることもあります。 壊れてしまった入れ歯はすぐに作れません 『まだ使えるから』『多少違和感があってもガマンすればいい』と思って無理に使い続けると、 いよいよ壊れてしまったときに、とても困ることになります。 新しい入れ歯を作るには、通常数週間の期間が必要です。 その間、入れ歯がない状態が続き、食事や会話に支障が出て大変ご不便をおかけしてしまいます。 そのため、入れ歯は『壊れる前に調整する』『不具合が小さいうちに相談する』ことが非常に重要です。 入れ歯は「体の一部」– 質の良い入れ歯を選ぶ大切さ 入れ歯は、単なる道具ではなく『自分の体の一部』になります。 毎日つけるものだからこそ、快適で、自信を持って使えることが大切です。 保険の入れ歯が悪い、というわけではありません。 しかし、生活スタイル・審美性・噛む力・お口の状態などによって、保険外の入れ歯がより快適に使える場合もあります。 どの入れ歯を選ぶかは、単に費用だけではなく、生活の質(QOL)にも大きく関わってきます。 遠慮なくご相談いただき、納得のいく選択を一緒にしていきましょう。 入れ歯は一生ものではありませんが、正しく作り、定期的に調整し、丁寧に使うことで、快適に長く使い続けることができます。 『入れ歯が合わない』『痛い』『目立たないものが欲しい』など、どんな小さなことでも構いませんので、お気軽に当院へご相談ください。 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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インプラントのセミナーに参加しに広島に行ってきました!
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 今回は、先日参加してきたインプラントのハンズオンセミナーについて、少し詳しくご報告したいと思います。 普段の診療とはまた違った視点で学びを得られる貴重な機会でしたので、患者さまにも 「休診日には、こんな勉強をしているんだな」 と知っていただけたら嬉しいです。 広島で開催されたインプラントのハンズオンセミナー 昨日、『インプラントのハンズオンセミナー』に参加するため、広島まで行ってきました。 インプラント関連のセミナーは東京でももちろん頻繁に開催されていますが、今回は私の師匠の先生が長年使用しているインプラントメーカーが主催するセミナーで、しかも広島での開催ということで、『これはぜひ参加したい』と思い、急遽申し込みをしました。 前日の夜に診療が終わってその足で東京を出発し、広島まで移動。当日会場に到着すると、全国各地から集まった先生方がすでに多数いらっしゃり、みなさん真剣な表情で準備をされていました。 セミナーは座学だけでなく、実際に模型を使ってインプラントを埋入する実習(ハンズオン)がメインですので、机の上にはインプラント体や器具、ドリル、縫合用の道具などがずらりと並び、まさに『インプラントづくしの一日』といった雰囲気でした。 インプラントは100種類以上もある? 歯科用インプラントの種類は、国内メーカーと海外メーカーを合わせると、現在では100種類以上もあると言われています。 一見するとどれも似たように見えるかもしれませんが、実際にはネジの構造や表面加工、太さや長さ、骨との結合の仕方など、それぞれのメーカーごとに工夫が凝らされています。 今回のセミナーでは、アメリカの『スプライン(Spline)』というメーカーのインプラントシステムについて学びました。 スプラインインプラントは、特に『ネジの構造』が独特で、連結部分が緩みにくいように設計されているのが大きな特徴です。 インプラントは3つのパーツでできている インプラント治療というと、『顎の骨にチタンのネジを埋め込む』というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、実はインプラントは大きく分けて3つのパーツから構成されています。 顎の骨に埋め込む本体(インプラント体) その上に立てる土台(アバットメント) 最終的にお口の中で見える被せ物(人工の歯・クラウン) インプラント体は一度骨としっかり結合してしまえば、通常は緩んだり動いたりすることはほとんどありません。 問題になりやすいのは、その上に取り付ける土台や被せ物の部分です。 土台と被せ物は、特殊なネジを使って固定されるのですが、このネジをただ手で締めるだけだと、長年の使用の中で少しずつ緩んでしまうことがあります。 そこで、締め付ける力(トルク)をコントロールできる専用の電動ドライバーを使い、決められた強さでネジを締めることで、緩みにくくなるよう工夫されています。 それでも、噛む力の強い方や、長期間経過したインプラントでは、ネジが緩んでしまうケースがゼロではありません。 今回学んだスプラインインプラントは、そのネジ部分の構造が従来とは少し異なっていて、理論上はより緩みにくい構造になっているとのことでした。 実際の症例の経過も見せていただき、とても興味深い内容でした。 インプラントメーカーごとの勉強が必要な理由 実は、歯科用インプラントはメーカー同士の互換性がほとんどありません。 ネジの形やサイズ、器具の規格などがメーカーごとに異なっているため、『どのメーカーでも同じ道具で大丈夫』というわけにはいかないのです。 そのため、新しいインプラントシステムを導入しようと思った場合は、必ずそのメーカーのセミナーや講習会に参加し、器具の扱い方や埋入手順、注意点などをしっかり学ぶ必要があります。 現在、インプラントの基本的な術式はほぼ確立されていて、大まかな流れはどのメーカーでも大きくは変わりませんが、骨の状態や歯ぐきの厚みなど、個々の症例に応じてミクロン単位の精度が求められる世界ですので、やはり細かな違いを理解しておくことがとても重要です。 広島までは東京から距離がありますが、こうした新しい情報を得るためには、全国どこであっても足を運ぶ価値があると考えています。 実際には、講習会やセミナーの多くは東京や大阪などの都市部で開催されることが多いのですが、今回のように地方でのセミナーに参加することで、その地域ならではの先生方との交流ができるのも、大きな魅力のひとつだと感じました。 今まで参加してきたインプラントセミナー これまでにも、私は様々なインプラントシステムのセミナーに参加してきました。 代表的なものとしては、世界的にもシェアの高い『ITIインプラント』、国内メーカーである京セラの『POI EXシステム』などがあります。 現在主流となっているインプラントはネジのような形をしていますが、20年以上前には、櫛(くし)の歯のような形をしたインプラントが使われていた時代もありました。 時代とともにインプラントの形や表面処理の技術は進化しており、『いかに骨と安定して長く共存できるか』『いかにトラブルを少なくできるか』を目指して、さまざまな改良が重ねられてきました。 勤務医時代に学んだインプラントの基礎 私が開業する前に勤務していた、東京・浜松町の世界貿易センタービル内の歯科医院では、院長先生がインプラント専門の先生でした。 その先生は、日本におけるインプラント治療の初期の創成期から携わってこられた方で、国内でのインプラント治療の歴史をつくってきたメンバーの一人でもあります。 その先生のもとで、多くのインプラント症例や、難しいケースの治療、長期経過を追っている患者さまの経過観察などを間近で見ることができたのは、私にとって非常に貴重な経験でした。 インプラント治療は、『埋めて終わり』ではなく、その後のメインテナンスや噛み合わせの調整などを含めて長くお付き合いしていくことが大切です。 その考え方の基礎は、この勤務医時代に学んだものが今も生きています。 今回のセミナーで得られたもの 今回のインプラントセミナーは、参加して本当に良かったと感じています。 講義では、スプラインインプラントの特徴や臨床での実際の使用方法、注意点などを詳しく聞くことができ、 実習では、模型を使って実際にインプラントを埋入するトレーニングや、縫合の練習など、非常に充実した内容でした。 参加されていた先生方は、若い先生からベテランの先生まで幅広く、皆さん真剣な表情で取り組んでおられました。 インプラント治療は高度な技術が要求される外科手術でもあるため、参加されている先生は男性が多い印象でしたが、最近は女性歯科医師の参加も少しずつ増えてきているように感じます。 講師の先生は、自己紹介の際に初めて知ったのですが、東京・目黒で開業されているインプラント専門医の先生でした。 私が『東京から広島まで来ました』とお伝えすると、とても驚かれていました。やはり、東京の先生が地方のセミナーに参加することはあまり多くないようです。 セミナー後には、講師の先生と個別にお話しする機会もあり、当院で扱っている症例の相談や、今後のインプラント治療の方向性についてアドバイスをいただくこともできました。 後日、メールでも質問に答えていただき、とても心強く感じています。 インプラント治療の役割と責任 インプラント治療は、『歯がしっかり残っている方』にとっては必要のない治療です。 しかし、むし歯や歯周病、外傷などで歯を失ってしまった方にとって、『しっかり噛むことができない』という状態は、精神的にも肉体的にも非常に大きな負担となります。 『人前で笑えない』『硬いものが食べられない』『入れ歯が合わなくて痛い』といった悩みを抱えて来院される患者さまは少なくありません。 そうした方に対して、インプラント治療はしっかりと噛める機能を回復し、自信を持って笑える口元を取り戻すための、非常に有効な選択肢の一つです。 もちろん、インプラント治療には外科的な処置が必要であり、治療期間も数ヶ月に及び、費用的な負担も決して小さくはありません。 術前の検査やシミュレーション、治療計画の立案、手術の精度、術後のメインテナンスなど、どの段階も手を抜くことができない治療です。 私たち歯科医師にとっても、インプラント治療は常に新しい知識と技術のアップデートが求められます。 そのため、このようなセミナーや講習会への参加は欠かすことができませんし、患者さまに安心して治療を受けていただくためにも、日々勉強を続ける必要があります。 これからも患者さまのために 今回の広島でのハンズオンセミナーは、私にとって非常に刺激的で、学びの多い一日となりました。 新しいインプラントシステムについての理解が深まっただけでなく、全国の先生方との交流を通して、多くの気づきやヒントを得ることができました。 インプラント治療は、すべての方に必要な治療ではありませんが、必要としている方にとっては、人生を大きく前向きに変える力のある治療だと感じています。 その分、責任も大きい治療ですので、一つひとつの症例に真剣に向き合いながら、これからも日々精進していきたいと思います。 当院では、インプラント治療についてのご相談も随時受け付けております。 『自分にはインプラントが合うのか知りたい』 『今の入れ歯に悩んでいる』 『ブリッジ以外の選択肢を知りたい』 など、気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。 今回学んだこともしっかりと診療に還元しながら、これからも皆さまのお口の健康を守るお手伝いができればと思います。 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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歯とスポーツの関係について
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 今回から歯に関する情報を院長ブログとして定期的に発信していきます。 最初の『歯の豆知識』は、スポーツをしている方・これから運動習慣をつけたい方にぜひ知っていただきたい 『歯とスポーツの関係』についてのお話です。 あまり知られていませんが、スポーツと歯には密接な関係があります。 むしろ歯は、スポーツパフォーマンスに直結するほど重要な役割を持っています。 ウィキペディアより ◆ プロスポーツ選手ほど歯が悪くなりやすい? 実は、プロのスポーツ選手は歯のトラブルを抱えがちです。 『プロなのに?』『健康管理は徹底しているのでは?』と思われるかもしれませんが、実はその逆です。 理由はとてもシンプルで、 全力でプレーする時にものすごい力で歯を食いしばるためです。 集中力を極限まで高め、最大限の力を発揮しようとすると、無意識のうちに歯を強く噛みしめます。 アマチュア選手はそこまで強く噛みしめる場面は多くありませんが、 プロ選手は、練習・試合のすべての動作が限界ギリギリ。 そのため、毎日のように歯に負担をかけ続けてしまうことになります。 筋トレの時に思い切り力を入れると、誰でも自然に歯を噛みしめますよね? プロ選手はその状態が毎日数時間続いていると考えると、その負担がどれほど大きいか想像できると思います。 ◆ どれくらい強い力が歯にかかっているのか? 普段、食事で噛むだけでも、 『体重と同程度の力が歯1本1本に瞬間的にかかっている』 といわれています。 体重40kgの人 → 40kg分の力 体重80kgの人 → 80kg分の力 これでも十分強い力ですが、スポーツで思いっきり噛みしめる時はさらに強く、 なんと体重の3倍の力が歯にかかることがあります。 例えば、 体重80kgの男性なら、 ➡ 240kgの力 が歯にかかります。 これでは歯が削れたり欠けたりしてもおかしくありません。 むしろ、そうならない方が不思議なほどです。 だからこそ、スポーツ選手は歯のトラブルを抱えやすく、 歯のケア=競技力を維持するための重要な要素になっているのです。 ◆ 歯に負担をかけてもスポーツは続けていいの? 『じゃあスポーツをすると歯が壊れてしまうの?』 と不安に思われる方がいるかもしれません。 ご安心ください。 正しく対策すれば、歯を守りながら思い切りスポーツを楽しめます。 その対策の中心となるのが、 スポーツ用マウスピースです。 ◆ マウスピースの役割 スポーツ用マウスピースを装着すると、 ・歯と歯が直接ぶつかるのを防ぐ ・衝撃を吸収し、歯の破折を予防 ・瞬間的な力を逃がし、筋肉の負担軽減 といった効果があります。 特にスポーツ用マウスピースは、 力を入れる瞬間のパワーを引き上げる効果もあるため、 競技力アップにつながるといわれています。 実際、テレビでサッカー・野球・バスケットボールなどを見ていると、 透明のマウスピースを装着している選手を見かけることが増えています。 ◆ 市販マウスピースの落とし穴 薬局などでもマウスピースが販売されていますが、 市販のものは『熱で柔らかくして噛んで成形するタイプ』がほとんどです。 しかし、これは フィット感が悪く、すぐに外れる・口内炎ができる・運動中に気になって集中できない といった問題が起きやすく、あまりおすすめできません。 ◆ 歯科医院のマウスピースはなぜ良いのか? 歯科医院では、専用の型取りを行い、 患者さまの歯型に合わせて精密にマウスピースを作製します。 ・真空加圧でピッタリ密着 ・噛み合わせの調整が可能 ・厚みを競技に合わせてカスタムできる など、スポーツ用としての完成度がまったく違います。 『フィット感が良く、違和感がない』 『落ちにくく、しっかり力が入る』 という点が最大のメリットです。 ◆ スポーツの種類で形が違う? スポーツによってマウスピースの必要な強度は異なります。 野球・サッカー・テニスなど → 歯への直接衝撃が比較的少ないため、標準タイプ ラグビー・空手・アメフトなど → 強い衝撃を考慮し、厚みのあるタイプ 格闘技(ボクシング・総合格闘技) → しっかり歯を守るため、より厚く特別仕様 当院では、競技に合わせて厚みや形を調整し、 オンリーワンのスポーツ用マウスピースをお作りしています。 ◆ スポーツ用と歯ぎしり用は違うの? 同じ『マウスピース』でも目的が違います。 歯ぎしり・顎関節症用は ➡ 上下の歯が当たらないように保護する目的 スポーツ用は ➡ 衝撃吸収+力を出しやすくする目的 です。 形も厚みも役割もまったく異なるため、 兼用はできません。 ◆ スポーツをしている方へ もしみなさんが、 ・ジムの筋トレ ・ランニング ・テニス ・野球 ・サッカー など、週に数回運動をしているなら、 マウスピースを作るメリットはとても大きいです。 特に、歯ぎしりの癖がある方、食いしばりグセがある方は、 運動中にさらに強く噛みしめる傾向があり、歯の負担が大きくなりがちです。 ◆ 保険適用は? 歯ぎしり・顎関節症用のマウスピースは ➡ 保険適用です。 ただし、スポーツ用のマウスピースは ➡ 保険外(自費診療)となります。 当院では、用途に応じたマウスピースを豊富に取り扱っておりますので、 気になる方はいつでもお気軽にご相談ください。 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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当院にて映画『東京公園』(三浦春馬さん・榮倉奈々さん主演)の撮影が行われました
2010年11月7日、日曜日の朝7時から映画撮影が行われました。技術指導と撮影に適した歯科医院を探されていて、20件の候補の中から当院が選ばれました! 映画撮影というのは人生初なので、とてもドキドキしてしまいましたが、10時間ほどかかり無事、撮影終了しました。 プロ用カメラは大きいです。 もう映画は公開されているので言えますが、いきなり、冒頭のシーンに当院が出てきます。ひょっとしたら、「あれ!? この風景見たことある」という患者様がいらっしゃったかもしれません。 私と同じくらいの年令の俳優さんが歯科医師を演じるのですが、できるだけ本物になるように"技術指導"をさせていただきました。 ちなみに、映画で出てくる院長室は当院ではなくて、近くの会議室らしいです。 撮影は長時間に渡りかなり大変でしたが、けっこう楽しみました。 撮影中の院内は満員御礼状態。いろんなスタッフの方が協力して、1つの作品作りに当たっていました。いちばんビックリしたのは、その数の多さ。なんと50人もいたので床が抜けるかと思いましたが、「映画作りって、こんなに人が関わっているのか~」と、あらためて感激してしまいました。 同じシーンを11回も撮り直しています。 公開後、さっそく映画館に見に行きましたが、エンディングで『谷村歯科医院』という文字が出てきて嬉しかったです。 皆さまも、ぜひご覧になってください!