谷村歯科医院ブログ
-
親知らずについて
「親知らずは抜いた方がいいですか?」という質問を受けます。 親知らず(智歯)は最後に生えてくるので生えるための必要なスペースが不足して、顎骨の中に埋まったまま(埋伏状態)になっていたり、手前の歯に引っかかって斜め方向を向いていたりする事が多いのです。 智歯が一部分だけ顔を覗かせているような場合、大変磨きにくく汚れが溜まりやすい為、虫歯になり易く、また炎症を起こし易いと言えます。 痛みが出るような場合は当然抜いた方が良いでしょう。 また、全く無症状の智歯であっても、将来隣の歯に影響を及ぼす可能性のあるものは抜歯しておいた方が良いと思われます。 次によく受ける質問は「抜くのは大変ですか?」というものです。 これは生え方や位置、年齢などによりかなり差異があります。けれども一般的に下顎の智歯抜歯は大変な事が多いようです。 埋伏状態の智歯の場合、歯が埋まってるいる周囲の骨を削ったり歯をいくつかに分割しないと出て来ません。お口の中の一番奥歯の更に奥の狭い見えにくい場所でこの操作をするのですから、困難であると言えるでしょう。 では、真っ直ぐに生えた智歯に関しては容易かというと、そうではない場合が往々にしてあります。 これは智歯全般に言えることなのですが、以下ような所見がしばしば見られるからです。①歯根の形態が不正 歯根の先端が肥大していたり、彎曲して骨に噛み込んでいたりすれば、物理的に引っかかって抜けにくいのです。下の一番奥が智歯です。手前の他の歯は先細りですが、智歯は先端が太い(肥大)です。下の一番奥の智歯は、先端が曲がって2本の歯根でほねをグッと噛み込んでいます。②歯根膜の萎縮や骨との癒着 レントゲン上で歯と骨との境界がハッキリしていなければ、境い目を削ってはがさないと骨から歯を取り出すことができません。 咬み合わせに使えない智歯のように咬合負担のかかっていなかった歯にはこのような所見が多々見られます。特に中年以降になると多くなります。下の一番奥の智歯は境界がぼやけてハッキリ見えません。手前の歯に比べると顕著です。骨癒着が疑われます。また、歯根肥大も見られます。こちらも同様です。 先程、一般的には下顎の智歯抜歯は大変な事が多い、と述べました。では上顎の智歯についてはどうでしょうか。 上顎は下顎に比べると骨質が軟らかく、また骨に弾性があるので、物理的に引っかかっているような場合でも比較的すんなり抜歯可能なことが多いです。けれど一方では抜歯に際してきわめて視野が狭く抜歯操作がやりにくいので、骨の削去や歯の分割が必要となるような場合には、かえって下顎の智歯抜歯よりも困難になることもあります。上顎の智歯は完全に骨の中に埋伏しています。ひとつ手前の歯根の先辺りに智歯の頭があり、引っかかっています。このような抜歯は大変困難です。 以上のように、智歯の抜歯が大変かどうかは歯の状態によってかなり差異があり一概には言いきれません。抜歯をした方が良い歯でも、抜歯に伴う様々なリスクが高いような場合は、抜歯を避けた方が有益であることもあります。ご相談いただくのが一番良いかと思います。 気になった方は当院スタッフまで是非ご相談下さい!藤田
-
正しいブラッシング
みなさんこんにちは!😄最近一気に寒くなってきましたね!!!そろそろコートが必須ですね(#^.^#) さて、みなさんは正しい歯磨きの仕方を知っていますか???実は、正しい歯磨きの仕方で磨かないとお口の中の汚れはあまり取れていないんです! まず、簡単に正しい歯磨きのポイントをまとめてみました!① 毛先を歯の面にあてるハブラシの毛先を歯と歯ぐき(歯肉)の境目、歯と歯の間に、きちんとあてましょう!② 毛先が広がらない程度の軽い力で磨くちょっとくすぐったいくらいの力加減がちょうどいいです!③ 細かく動かす5~10mmの幅を目安に小刻みに動かして、1~2本ずつ磨いていきましょう! また、歯磨きの方法は色々ありますが、今回は歯周病とムシ歯予防に特化したおすすめの磨き方を紹介していきます(^_-)-☆ ① バス法バス法とは、歯ブラシの毛先を45度で歯と歯ぐきの間にあて、毛先を歯肉の溝や歯周ポケット内に入れて磨く方法です。柔らかく小刻みに左右に微振動させ、1本ずつ丁寧に磨いていきます!歯周病の方や歯肉炎の方などにおすすめの磨き方です( ^ω^ ) ② スクラビング法スクラッビング法とは、歯ブラシの毛先を歯の表面に直角にあてて、毛先が歯と歯の間に入る程度に軽く押し付けて磨く方法です。こちらの方法も小刻みに左右に微振動させて、歯を1本ずつ丁寧に磨いていきます!噛む面も忘れずに小刻みに磨いていきましょう。汚れが取れやすいのでムシ歯を予防したい方におすすめです!③ 縦磨き法縦磨き法とは、歯を軽く噛み合わせ、歯ブラシの毛先を歯の表面に当て、縦(上下)に歯ブラシを動かし1本ずつ磨いていく方法です。前歯などはこの方法が磨きやすいです(^^♪ このように歯の磨き方は色々ありますが、自分のお口の状態にあった歯磨きの方法で磨くようにしましょう♫ 正しい歯磨きのマスターには歯ブラシの持ち方も重要です!!皆さんは正しく歯ブラシを持てていますか?歯ブラシは、親指、人さし指、中指で歯ブラシの柄を鉛筆を持つようにして持ちましょう。手のひら全体で握り持ちするよりも力加減がしやすく、歯ぐきを傷つけにくいです(^^♪ 最後に、皆さんは歯を磨く順番は決めていますか?ついついテレビを見ながら、携帯を見ながら歯磨きをしがちですよね?そんな時、どこまで磨いたのかわからなくなってしまうことがあると思います。順番を決めると磨き残しがなくなります。ご自身で磨きやすい順番を作り、必ずその順番で磨くようにしてみてください( ^ω^ )!例えば、表側の左奥歯→前歯→右奥歯→裏側へと一方向へ進み、最後にかみ合わせの部分を磨くなど・・・ 正しい歯磨きの仕方をマスターしてより長く自分の歯を使えるようにしましょう☀️ DH 白井
-
食べ物と歯周病の関連について
みなさん、こんにちは(^^)10月に入り、だんだん肌寒くなり、本格的な秋の訪れを感じますね。気候が程よく、いちばん過ごしやすい季節にも思います。ただ、日中と夜との温度差の変化で、体調も崩しやすい方もいるかもしれませんので、体調管理には気をつけましょう。さて、今回は食べ物と歯周病との関連について、ちょっとした豆知識なども含みながら、いろんな新たな発見をして頂ければいいなぁと思います。「年齢を重ねてもおいしく食事を楽しむには"歯の健康"が欠かせない」と、よく言われます。歯の本数が減ると、やわらかいものしか食べられないなど、食べられるものの種類が減っていきます。また、おいしさを感じづらくなるという調査結果もあります。歯を失う主な原因は、むし歯と歯周病。特に歯周病は痛みなどの自覚症状がほとんどなく、気づく頃には重症化しているという厄介な病気です。"お年寄りがなるもの"というイメージがありますが、実に30代の8割以上が歯周病にかかっているといわれています。歯周病予防の基本は、毎日の食後の歯みがきなどのセルフケアが大切です。またそれに加えて定期的な歯科受診も早期発見に繋がるとても大切なものです。また、日頃からよく噛むよう心がけると、だ液の分泌が促され、食べ物のカスや細菌をある程度は洗い流してくれます。しかし、よく噛むという事は実は意外に難しいことでもあります。「よく噛むのが大切」と頭でわかっていても、いざ実践するとなると、できていなかったりしますよね。私もどちらかというと早食いの傾向にあるので、このことを知って食事を見直して見ようと感じました。私自身も"よく噛もう"と意識するだけだと、なかなか噛めるようにはなりません。みなさんそうだと思います。そこでよく噛めるようになるために大切なのが、「食材の選び方や調理方法をひと工夫するのがポイント」なんだそうです。例えば、野菜を少し大きめにカットしたり、固めにゆでたりするだけでもずいぶん変わりますよ」らないんです。 でも、"噛む必要"のあるメニューを取り入れると、無理なく続けられるみたいです。例えば、野菜を少し大きめにカットしたり、固めにゆでたりするだけでもずいぶん変わるそうです。また、歯周病予防に役立つ食材としては特に煎り大豆や根菜類、ナッツ類などがいいそうです。私も週のほとんどは自炊ですので、料理が好きでも、そこまで頭を回して工夫してみたりはしていなかったなと感じました。美味しいものを作るだけでなく、茹で方、カットの仕方をちょっと一工夫するだけで、日頃からよく噛むという習慣を作っていけるのかなと思います。さらに、「ビタミンC、E、B2」「食物繊維」を豊富に含むものとして具体的には、リンゴやカリフラワー、ブロッコリー、小松菜などだそうです。この食材は"歯ぐきにいい食べ物"なんだそうです。ビタミン類は血流を促し、粘膜の修復にも役立ちます。また、食物繊維が豊富な食材は噛むことで歯ぐきのケアにつながります。大豆やナッツ類、根菜と同じく、取り入れるときは歯ごたえをしっかり残しておくのがポイントです。いきなりすべての食生活を変えるのではなく、できることから少しずつトライしてみるのも、長続きするコツだそうです。外食のときも、歯ごたえがありそうなメニューと、なさそうなメニューがあったら、歯ごたえがありそうな方を選んでみるというのもいい心掛けに繋がりますよね。よく噛む食習慣とこまめなセルフケアで、何歳になってもおいしく食事を楽しみたいですよね。今年も残り2ヶ月くらいです。歯周病はもちろん、虫歯の早期発見のためにも、定期検診にぜひいらして下さい。私たち衛生士が、サポート致します(^^)DH 渋谷 葵
-
歯科予防処置の先進国
皆さんこんにちは!最近は、涼しくなり秋が来たかなーと思いきや暑くなったりと難しい気候で、体調崩されなりしていないでしょうか?お気をつけくださいね!突然ですが、スウェーデンが歯科予防処置の先進国だとご存知でしたか?スウェーデン人の歯が、日本人に比べて強いということではないようで、1970年代までは多くの人が虫歯や歯周病になり、歯を失う人は少なくなかったそうです。この状況を改善しようと、スウェーデンは国を挙げて「予防歯科」を推進するプロジェクトを始め、これによりスウェーデン人の口腔状況は大幅に改善したのだとか。公的な歯科医院では、19歳以下であればすべての歯科診療代は無料なのだそうです!これは虫歯・歯周病治療にかぎったことではなく、矯正や定期検診、フッ素の塗布なども対象となります。20歳以上になると無料にはなりませんが、歯科予防処置治療にも補助金が支払われ、年に一度は定期健診のお知らせが届くなど、歯科医院で定期検診を受けることが奨励されています。このような国全体での働きで「予防歯科処置の先進国」と呼ばれるようになったのですね!年間に使用する歯ブラシの平均本数は...スウェーデン 12本日本 3.5本日本人の場合は約3~4ヶ月に1回の歯ブラシ交換頻度ということです。イギリスのマンチェスター大学の研究では、1ヶ月使用後の歯ブラシの先端にはなんと100,000,000匹の菌が付着していると報告しています。桁が大き過ぎてピンときませんが、こまめに歯ブラシを交換することも大切なようですね。そんなスウェーデンにはどんなデンタルグッズがあるのか少し調べてみました。調べていて良く出てきたのがTePeという会社の製品でした。TePeはスウェーデン国内では歯ブラシや歯間ブラシにおいてはシェア約8割と圧倒的な強さを誇っているそうです。スウェーデンの歯科医師に勧められる歯ブラシはほとんどがTePe製品だとか。歯ブラシヘッドの部分が独特な形をしていて、優しく細かいところまでしっかり磨けて、磨き心地がとても良いそうです。「マツコの知らない世界」で取り上げられたとか。デンタルフロスデンタルフロスは歯と歯の間の虫歯予防に効果がありますね。こちらは日本にあるものと大きく違うところはないようでした。歯間ブラシ持ち手の長さや角度、毛の硬さなどのバリエーションが豊富です。これらは日本でもネットなどで購入できるようです!もちろん日本にも優秀なデンタルグッズはたくさんありますし、デンタルグッズ専門店が銀座にあるようなので何があるか知りたい方やデンタルグッズを揃えたい方など足を運んでみてはいかがでしょうか?歯科医院で定期検診を受け、ご自宅でお気に入りのデンタルグッズで楽しくケアーし、健康で綺麗な口腔内を目指しましょう!歯科アシスタント 松本
-
虫歯はなぜできるのか、、?
みなさんこんにちは。 暑い季節になり、アイスやかき氷などを食べる機会も増えたのではないでしょうか?? 甘い食べ物は美味しいですが、虫歯になってしまうのではないかと心配にもなりますよね! 今日はそんな虫歯のなり方や予防について色々と書きたいと思います。 まず歯の表面につく白くて柔らかい塊をプラークといいます。 そして、このプラークが原因で虫歯になってしまうのです。 プラークとはただの食べカスなどではなく、お口の中に元々いる細菌が糖を栄養として作り出した細菌の塊です。 なんと、たった1mgのプラークの中にも細菌は億単位で生息しています!! 恐ろしいですよね! 虫歯はこのプラークと、間食をする回数や時間、元々の自分の歯質や歯並び、唾液などの悪い条件が集まると発生してしまうのです。 ではどのように虫歯を防いでいけばよいのでしょうか?? ポイントはいくつかあります。 1 まずは糖分を摂りすぎないようにすること。お口の中に糖分がずっと残っている状態が一番良くないので、だらだら食べたりスポーツ飲料やジュースを飲み続けるのはやめましょう。 ご飯の後のデザートとして食べたり、間食する際は時間を空けるのがいいでしょう(^^) 2 次はセルフケアです。 ぱぱっと歯磨きを済ましてしまう人は、初めはテレビを見ながらでも長い時間歯磨きをしてみてください。 またフッ素入りの歯磨き粉を使ったみたり、歯と歯の間は歯間ブラシやデンタルフロスを使ってプラークを取り除くのが効果的です。 3 最後にプロフェッショナルケアです。 プロフェッショナルケアとは歯科医院で歯科衛生士によって行うもので、普段のご自身のケアを補ってくれる専門的なケアのことを言います。 超音波やエアスケーラーという水と空気の振動でプラークや歯石を綺麗に除去したり、専門的な器械などを使って歯面をツルツルに磨いていきます。 お子さんの場合は、生えたての奥歯の溝をシーラントという方法でプラスチックの樹脂で埋めてしまうと虫歯になりにくくなります。 また、プラークが固まったものを歯石といいます。 一度歯石になってしまうとご自身のブラッシングでは除去することが出来ず、歯石がずっと付いている状態になると今度は虫歯だけでなく、歯周病になってしまうのです。 ご自身のケアももちろん重要ではありますが、定期的な虫歯や歯周病の検査と、歯科衛生士によるプロフェッショナルケアが虫歯や歯周病を予防するのにとても重要です。 一度虫歯になってしまったら後悔しても、もう元には戻りません。 実際に私も中学生の頃に歯磨きを全然せず、生えたての大人の歯を虫歯にしてしまって今はとても後悔しています。 虫歯や歯周病で歯を無くすことはとても悲しいことです(>_<) しかし定期的な検診やご自身のケア次第で、自分の歯を守ることができます!! 後悔する前に、ずっと使う自分の歯のために、毎日のケアや歯科医院での検診で、お口の中の健康を保つ努力をしましょう♡ ご自身のケアで分からないことがあれば、いつでもご相談ください(^^)お待ちしております! dh 井田
-
歯周病
みなさんこんにちは! 今日は歯周病について書きたいと思います。 歯は、歯肉、歯槽骨、歯根膜、セメント質で支えられていて、これらは歯周組織と呼ばれています。 歯周病とは、この歯周組織に発症したプラーク中の歯周病原菌によって引き起こされる感染症です。 歯周病は、プラーク中の歯周病原細菌により発症して進行していく感染症ですが、全身的リスク因子に強く影響を受けます。 歯周病は、silent disease とも言われます。自覚症状に乏しい疾患で、自覚症状が出始めた時には、重症化してることもまれではありません。 歯周病は生活習慣病のひとつです。 糖尿病や心臓血管系病変、誤嚥性肺炎や低体重児早産のリスク因子であることもあります。 ※誤嚥性肺炎とは... 嚥下機能の低下によって誤嚥が原因で引き起こされる肺炎です。歯周病の高齢患者ではプラーク中の細菌が肺炎の原因菌になります...。 ※低体重児早産とは... 妊娠24週以降37週未満の早産、または出生時体重が2500g未満の低体重児が生まれることです。 歯周病にならないようにするためには 毎日のケアがとても大切になります! まずは歯ブラシ選びが重要です。 たくさんの種類の歯ブラシが売っていますが、年齢や歯並び、歯肉の状態によって、歯ブラシの硬さや大きさが変わってきますので、どの歯ブラシがいいのかな?と、思った方はスタッフにいつでもお声かけください! 実は、歯の磨き方にも、たくさん種類があります! 歯ブラシを横に細かく動かして磨く、スクラッビング法、 歯周ポケットに歯ブラシの毛先を少し入れて汚れを除去する、バス法、 歯の表面で大きな円を描くように動かして磨くフォーンズ法、 このほかにもたくさんのブラッシング法があります! またの機会にブラッシング方法を紹介しますね! そしてみなさんは、デンタルフロスを使っていますか? 歯肉と歯の境目や、歯の表面は歯ブラシで綺麗になりますが、歯と歯が重なっている(くっついている)ところは、歯ブラシの毛先が当たらないので、汚れが付いたままになってしまいます。歯と歯の間から虫歯になってしまったり、歯石が固まって付着してしまい、歯肉が腫れたりします。 デンタルフロスも使ってケアをしてみましょう! みなさんの歯肉は、 薄いピンク色をしていますか? 歯と歯の間の歯肉は、ピラミッドのようにキュッ!っとひきしまっていますか? 鏡でチェックしてみましょう。 赤く腫れ上がっていませんか? 歯ブラシの際に出血したり、 歯肉が赤く腫れ上がっていましたら、要注意です! 口腔内を健康に保つことは 食事をおいしく頂けることや、家族や友人と会話を楽しむことなど、充実した生活を送る基本ともなります! 歯がグラグラで痛くて好きな食べものを食べれなかったり、 歯が抜けてしまって発音が難しくなったら悲しいですよね💦 定期検診では虫歯のチェックだけではなく、 歯周病の検査をしたり、歯石を除去したり、 磨き残しが多く付いているところの磨き方の確認もします。 歯周病にならないようにするために 毎日のケアはもちろん重要ですが、 定期的に歯科医院でのプロフェッショナルケアを受けてみてはいかがですか?(^^) DH 大久保 良美
-
ワンタフトブラシの使い方
みなさんはワンタフトブラシをご存知ですか?ワンタフトブラシは、毛先が小さくまとまった“先の小さい歯ブラシ”で、ふだんの歯ブラシでは磨きにくい細かい部分や、一番奥の歯などを磨くのにとても適したアイテムです。 「歯ブラシは毎日ちゃんとやっているのに、検診で磨き残しを指摘される」「奥歯の奥がいつもザラつく気がする」「歯並びが重なっているところがうまく磨けない」そんな方にこそ、ぜひ一度使ってみていただきたいのがワンタフトブラシです。 ワンタフトブラシはどんなときに役立つ? 1)一番奥の歯(最後臼歯)を磨きたいとき 一番奥の歯を磨くとき、普通の歯ブラシだとヘッド(頭)の部分が大きくて、奥まで届きにくいことがありますよね。特に、 口が大きく開けにくい方 頬が張って奥まで入れづらい方 奥歯が生え方的に内側に傾いている方 こういった場合は、奥歯のさらに奥側(ほっぺ側・舌側)に毛先が当たりにくく、磨き残しが増えやすいです。ワンタフトブラシはヘッドが小さいので、狙った場所に毛先を当てやすく、奥歯の汚れをしっかり落としやすいのが大きなメリットです。 2)歯並びが重なっているところ(叢生)があるとき 歯並びが少しガタガタしていると、歯と歯が重なった部分に毛先が入りにくく、磨き残しが起きやすくなります。ワンタフトブラシなら、毛先を“点”で当てられるので、普通の歯ブラシでは届きにくい細かい凹凸にも入りやすく、歯垢(プラーク)をかき出しやすくなります。 3)矯正中、装置の周りを丁寧に磨きたいとき 矯正装置が付いている方は、ブラケットの周りに汚れが溜まりやすくなります。ワンタフトブラシは装置の周りに毛先を当てやすいので、矯正中のセルフケアにも向いています。 4)被せ物やブリッジの周り、歯ぐきの境目を狙って磨きたいとき 被せ物(クラウン)やブリッジの周り、歯ぐきの境目は、形の段差があると汚れが残りやすいことがあります。ワンタフトブラシで狙って磨くことで、磨き残しを減らしやすくなります。 ワンタフトブラシの使い方(コツは“こすらない、当てる”) 「小さい歯ブラシって、どうやって動かすの?」と聞かれることがありますが、コツはシンプルです。<strong>大きくゴシゴシこするのではなく、毛先を当てて小刻みに動かす</strong>のがポイントです。 基本の使い方 鏡を見ながら、磨きたい場所を決める 毛先を歯の面や歯ぐきの境目に“置く” 1〜2本ずつ狙って、小さく振動させるように動かす 奥歯は頬を軽く引っ張ると当てやすい 特に奥歯は、歯の表側(ほっぺ側)だけでなく、内側(舌側)にも汚れが残りやすいので、ワンタフトブラシで丁寧に当ててみてください。 どのタイミングで使えばいい? おすすめは、通常の歯ブラシで全体を磨いたあとです。まずは普通の歯ブラシで全体をしっかり磨いて、その後にワンタフトブラシで 一番奥の歯 歯が重なっているところ 磨き残しが出やすいところ を“仕上げ磨き”するイメージです。 「最初から全部ワンタフトで磨く」必要はありません。あくまで、普段の歯みがきを“ワンランク上”にする補助アイテムとして使うのが、続けやすくておすすめです。 よくある質問 Q1:ワンタフトブラシだけで、歯と歯の間もきれいになりますか? 歯と歯の間の汚れ(接触面の汚れ)は、ワンタフトブラシだけでは落ちにくいことが多いです。<strong>歯と歯の間はデンタルフロスや歯間ブラシ</strong>が得意分野なので、そこはぜひ使い分けてくださいね。 Q2:力を入れて磨いたほうが取れますか? 力を入れすぎると、歯ぐきを傷つけたり、歯ぐきが下がる原因になることがあります。ワンタフトブラシは“狙って当てる”だけで十分汚れが取れることが多いので、やさしい力で小刻みに動かすのがおすすめです。 Q3:どのくらいの頻度で使えばいい? 理想は毎日ですが、まずは「奥歯だけ」「磨き残しが出やすいところだけ」でも十分価値があります。毎日が難しければ、できる日だけでも続けてみてください。 まとめ:今の歯みがきをもうワンランク上へ ワンタフトブラシは、ふだんの歯ブラシでは届きにくい場所に毛先が届く、とても便利なアイテムです。 一番奥の歯が磨きにくい 歯並びが重なっていて磨き残しが出やすい 矯正中で装置の周りが磨きにくい 歯ぐきの境目や段差が気になる こんな方は特に、ワンタフトブラシの効果を実感しやすいと思います。今の歯みがきをもうワンランク上げるために、ぜひワンタフトブラシを使ってみてください。 歯科衛生士 白井 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
-
デンタルフロスの使い方
みなさんは日頃、デンタルフロスを使用されていますか?「歯みがきは毎日しているのに、虫歯ができやすい」「歯ぐきが腫れやすい」「検診で“歯と歯の間が磨けていない”と言われた」…そんな方にぜひ取り入れていただきたいのがフロスです。 デンタルフロスは、歯の間に挟まった食べカスを取るだけではありません。 実は一番の目的は、歯ブラシだけでは取り除けない“歯と歯の間の歯垢(プラーク)”を落とすことです。 歯垢は細菌のかたまりで、放っておくと虫歯や歯周病の原因になります。 歯の表面は歯ブラシで磨けても、歯と歯の間は毛先が届きにくいので、どうしても磨き残しが出やすい場所なんです。 そこで今回は、まだフロスを使っていない方のために、できるだけ簡単に分かりやすく使い方をお伝えします。 最初は少しだけコツがいりますが、慣れると「歯みがきだけだった頃には戻れない」と感じる方が多いですよ。 そもそも、フロスは毎日必要? 結論から言うと、できれば毎日1回がおすすめです。タイミングはいつでもOKですが、個人的には「夜、寝る前」に取り入れるのが続けやすいと思います。 寝ている間は唾液が減って細菌が増えやすいので、寝る前に歯と歯の間まできれいにしておくと安心です。 ただ、最初から完璧を目指さなくても大丈夫です。「まずは奥歯だけ」「まずは上の歯だけ」など、できるところから始めてみてください。 糸巻きタイプ(ロールタイプ)の基本の使い方 1)長さは40cmくらい まず、フロスを40cmくらい(手に持って肘のあたりまで伸ばすイメージ)に切ります。短すぎると操作しにくく、長すぎると扱いにくいので、最初はこのくらいが目安です。 2)左右の中指に2〜3回巻き付ける 左右の中指に2〜3回巻き付けて持ちます。このとき、片側の指に少し多めに巻いておくと、使い終わった部分を巻き取って「きれいな部分」に交換しやすくなります。 3)親指・人差し指でつまんでピンと張る 使う場所(上の歯/下の歯、前歯/奥歯)によって、親指や人差し指で押さえて糸をピンと張ります。フロスの“作業する部分”は1〜2cmくらいが扱いやすいです。 4)歯の間にゆっくり入れる(勢いよく押し込まない) 歯と歯の間に差し入れるとき、勢いよく「グッ」と入れると、歯ぐきを傷つけてしまうことがあります。ポイントは、ノコギリを引くように小刻みに動かしながら、ゆっくり入れること。これだけで痛みや出血が起きにくくなります。 5)歯の側面に沿わせて“こすり取る” 歯間に入ったら、フロスを歯の側面に沿わせます。イメージとしては、歯にフロスを「抱きつかせる」感じで、C字(カーブ)を作ると汚れが落ちやすいです。 片側の歯の面を上下に数回こする 反対側の歯の面も上下に数回こする 最後にゆっくり引き抜く この流れでOKです。「歯と歯の間の真ん中を1回通すだけ」だと汚れが十分に取れないことが多いので、左右それぞれの歯の面をこするのが大事なポイントです。 6)歯と歯の間ごとに“新しい部分”を使う 同じ場所を使い続けると、取れた汚れを別の歯間に押し込んでしまうことがあります。歯と歯の間を1か所終えたら、指で少しずつ送って、きれいな部分に変えていきましょう。 使っていて不安になりやすいこと(よくある質問) 「血が出たけど大丈夫?」 フロスを始めたばかりの方は、歯ぐきに炎症があると出血することがあります。 多くの場合、正しく続けて清潔になると落ち着いていきます。ただし、強い痛みがある、出血が毎回大量に出る、数日〜1週間たっても改善しない場合は、歯ぐきの炎症が強い可能性もあるので、遠慮なくご相談ください。 「歯の間が狭くて入らない」 歯の間がきつい方は、無理に押し込むと歯ぐきを傷つけがちです。まずは“滑りが良い”タイプ(ワックス付き)を選ぶと入りやすいことがあります。それでも難しい場合は、歯並びや詰め物の状態によっては別の清掃用具が合うこともあるので、医院で一緒に選ぶのがおすすめです。 「詰め物が取れたりしない?」 基本的に、適切な使い方であれば問題ありません。 ただし、引き抜くときに上に引っ張ると、補綴物(詰め物など)に引っかかることがあります。抜くときは「上に引っ張る」より、横からスッと抜く意識にすると安心です。 難しい方には「持ち手つき(フロスピック)」もおすすめ 「糸巻きタイプは難しいな…」という方には、持ち手つきのタイプ(フロスピック)もあります。手が届きにくい奥歯にも使いやすく、初心者の方にはとても良い選択肢です。 ただし、慣れてしまえば糸巻きタイプも簡単ですし、コスト面では糸巻きタイプの方が優れています。歯間が多い方ほど、ロールタイプのほうが経済的に続けやすいと思います。 糸巻きタイプは当院の受付でもご購入できますので、気になる方はお気軽にお声がけください。 フロスの種類(ワックス付き/なし、太さ、素材)もいろいろありますので、「自分に合うものが分からない」という方は、スタッフが選び方のポイントもお伝えします。 まとめ:まずは“1日1回”からでOK フロスは、「やったほうが良いのは分かるけど、面倒そう」と感じやすいケアかもしれません。 ですが、最初の数日だけ頑張ってみると、意外とすぐ慣れます。 そして歯の間がすっきりすると、気持ちよさを実感できると思います。 まずは、今日から「夜の歯みがき+フロス1回」ここから始めてみてください。 ぜひお試しください! 歯科医師 藤田 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
-
6月4日は『虫歯予防デー』~今日からできる、虫歯をつくらない習慣~
虫歯予防デーは有名なので、いろいろな記念日の中でも「聞いたことがある」という方が多いと思います。毎年6月4日が虫歯予防デーです。 6/4が語呂合わせで「む(6)し(4)」と読めることから、覚えやすい日付になっています。 そして、6月4日〜10日は「虫歯予防週間」と呼ばれることもありますが、現在は厚生労働省などが中心となって行う**「歯と口の健康週間(6月4日~10日)」**として啓発が行われています。 厚生労働省+1この時期は、学校や地域でも歯科のイベントやポスターを見かけることが多いですよね。 虫歯はどうしてできるの? みなさん、歯はしっかり磨いていますか?虫歯は「甘いものを食べたら必ずできる」という単純な話ではありませんが、基本はとても分かりやすくて、 食べ物の中の**糖(発酵性糖質)**が お口の中の虫歯菌のエサになり 菌が酸をつくり その酸で歯の表面(エナメル質)が少しずつ溶ける(脱灰)…という流れで進みます。 ただ、私たちの口の中は常に「溶けっぱなし」ではなく、唾液の力で修復(再石灰化)も起きています。 問題は、歯の表面に歯垢(プラーク)が残ったまま、酸が作られる時間が長くなること。 だからこそ、虫歯予防で最も効率が良い基本は、やはり歯磨きでプラークを落とすことなんです。食べるのをゼロにするのは現実的ではないですからね。 虫歯予防の基本「3つ」+知っておくと差がつくポイント 虫歯予防デーにちなみ、「どのように、どれぐらいの頻度で磨くと良いか」を整理します。基本は次の3つです。 1)朝起きたら、まず一度磨く(または最低でもうがい) 寝ている間は唾液の分泌が減り、細菌が増えやすい環境になります。起床時に口がネバつくのはそのためです。朝は「食事の前に磨く」派の方も多いですが、これは理にかなっています。朝食前に磨くと、増えたプラークを一度リセットできます。 一方で「朝食後に磨きたい」という方もいますよね。これもOKです。大事なのは、起床後に何もしないまま長時間過ごさないこと。理想を言えば、時間に余裕がある日は「起床後に軽く磨く(またはうがい)」→「朝食後に仕上げ磨き」だと、さらに清潔に保ちやすいです。 2)夜寝る前は“その日の汚れをゼロに近づける” 夜の歯磨きは、虫歯・歯周病予防の中で最重要と言っても過言ではありません。寝ている間は唾液が減るので、汚れが残っていると菌が活動しやすくなります。「磨いてから寝ると、朝起きてもネバネバ感が少ない」という体感がある方も多いと思いますが、それはとても良いサインです。 3)歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間まで磨く 「結構しっかり磨いているのに虫歯になる」という方に多いのが、実は歯の表面だけをサッと磨いているパターンです。虫歯ができやすいのは、特に 奥歯のかみ合わせ面の溝 歯と歯の間 歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット周辺) など、“汚れが残りやすい場所”です。 ぐんま心脳サポート歯ブラシは毛先を境目に当てて、小刻みに優しく動かすのがコツ。さらに、フロス(糸ようじ)や歯間ブラシを併用すると、歯ブラシだけでは落としきれない汚れを補えます。 ここができると虫歯・歯周病予防の精度が一段上がります。 「食後すぐ磨く」は本当にダメ?—結論:ケースによります よく「食後3回、3分以内に3分以上磨こう」という“3・3・3運動”を聞いたことがあるかもしれません。最近は、回数や分数にこだわるより「汚れを落とせているか(質)」のほうが大切、という考え方が主流です。 そしてもう一つ、よく話題になるのが「食後すぐの歯磨きは良くない」という説です。ここは誤解が生まれやすいので、分かりやすく整理します。 炭酸飲料・柑橘類・お酢など“強い酸”の飲食後は、歯の表面が一時的にやわらかくなりやすいことがあり、すぐにゴシゴシ磨くより、うがいをしてから少し待つ(目安として30分程度)という考え方が紹介されることがあります。 一方で、通常の食事まで一律に「30分待たないといけない」としてしまうと、糖を長く残すことにもつながり、必ずしもメリットばかりではない、という意見もあります。 おすすめの現実解としては、次のように覚えると迷いにくいです。 通常の食事:磨けるなら食後に磨いてOK(ただし力は優しく、フッ素入り歯みがき剤を活用) 酸性の強い飲食(炭酸・柑橘・スポーツドリンク等)の直後:まずうがい → 可能なら少し時間を置いてから優しく磨く 外出先でどうしてもすぐ磨きたい:ゴシゴシせず、まずうがい・軽めのブラッシングにとどめる 「絶対に食後すぐはダメ」ではなく、**“酸が強いときは慎重に”**がポイントです。 仕上げ:虫歯予防は「歯ブラシ+定期チェック」で完成度が上がる 毎日の歯磨きが基本なのはもちろんですが、実はセルフケアだけでプラークや歯石を完全にゼロにするのは難しいです。 磨き残しの癖は人それぞれなので、定期的に歯科医院でチェックし、クリーニングやブラッシング指導を受けると、虫歯予防の成功率が上がります。 「ここが磨けていなかったんだ」と気づける 自分に合う歯ブラシ・フロスのサイズが分かる 小さな虫歯を早めに見つけられる(削らずに済む可能性が高まる) 忙しい方ほど、短時間でも“質の高いケア”ができるよう、当院でもサポートしています。 以上、虫歯予防デーにちなんだ歯ブラシの豆知識でした。 ちなみに歯に関係のある日としては、11月8日の**「いい歯の日」**もあります。 そしてこの日が誕生日の私は、人様に誕生日を聞かれるとつい虫歯予防デーといい歯の日の話をしてしまいます……。 みなさんも、ぜひ覚えていてくださいね。 歯科医師 山口美香 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7