谷村歯科医院ブログ
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口腔内とガムについて
みなさんこんにちは、だんだん日が短くなってきて秋らしくなってきましたね。今日は”ガム”について調べてみました!皆さんもキシリトールや唾液がたくさん出るなど聞いたことがあると思います。 口腔内の環境とガムについて、どういったものなのかご紹介します。 《ガムとは》ガムベースに味や香をつけ、かむことで風味や口当たりを楽しむ菓子の総称。(Wikipedia)ガムは植物性樹脂の樹木から採取され煮詰められたもので、このままでは味がないため甘味料で味や香りをつけてつくるそうです。 ガムは噛んでいくと味が無くなっていきますが、これはフレーバーが無くなってガム本来のものが残ったということです。 《ガムと口腔内》ガムとお口の中はどんな関係があるでしょうか。 ガムはチューイングキャンディーと違い、噛んでも無くなりません。 すなわちいつまでもお口の中に残るのでずっと噛み続けることができます。 この『噛む』という行為は身体にとってもいいのです。まずガムを噛むことで、唾液が通常より多く分泌されます。 だ液が出るとお口の中の食べかすや細菌が洗い流されるので口臭や口内炎、再石灰化、緩衝作用(酸性から中性に戻す作用)を促進させます。さらに自浄作用という効果があります。これは唾液や噛むことで自然に起こる洗浄効果です。しかし、ガムは歯ブラシの代用品ではなく全ての汚れを落とせるわけではないので、歯磨きやフロスとか洗口液は使いましょう! 次はガムの成分について見ていきましょう。 《甘味料》ガム本体には甘み成分は全くありません。ゴムを噛んでいるのと同じです。 これに甘みをつけることで食品となるのです。 この甘み成分ですが、少し前から体にいい成分が配合されるようになりました。 ガムのパッケージによく”キシリトール”と書いてあるのをみたことはありますか?キシリトールは歯の強い味方です! ではキシリトールが入っていると歯にどんな影響があるでしょうか? キシリトールとは、砂糖と同じくらいの糖度を持つ、『天然甘味料』、糖アルコールです。作用は、お口の中の酸性を中性に戻す、歯の再石灰化、虫歯菌の増殖を防ぐ、プラークが歯に付着するのを防ぐなどです。基本的に糖アルコールと呼ばれるものはこの性質を持っています。 糖アルコールは他にも還元麦芽糖水飴、ソルビトール、マルチトールなどがあります。 しかしキシリトール入りガムですが少し注意が必要です。 それは、キシリトール50%〜のものでないと効果が発揮されないということです。 キシリトール入りガムの中には、キシリトール+ショ糖やブドウ糖など虫歯になりやすい甘味料と一緒に使われているものもあるので気をつけましょう。 次に、虫歯になりやすい甘味料を見てみましょう。ガムに使われている甘みとして昔からよく目にするのは、砂糖、蜂蜜、ブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、水飴、麦芽糖(マルクトース)ですね。 ぜひガムを手に取ったら、成分表示を確認してみてください。 《虫歯になりにくいおやつ》お菓子ついでにキシリトールガム以外で、虫歯になりにくいおやつをご紹介します。最近ではキシリトール入りのチョコレートも売っていますね。 キシリトールは砂糖と同じように甘いのですが、食べるとスーっとした冷たい食感があります。 そのためキシリトール入りチョコレートは食べると冷たく感じるので不思議な気分です。 ちなみにこのキシリトールですが通常の食品への配合量であれば、身体に対して悪影響はありません。 ですから小さいお子さんでも安心して食べることができます。 虫歯になりにくいキシリトールが入りお菓子以外でも、歯に付着しにくいものは虫歯になりにくいおやつといえます。 例えばゼリーやアイス、果物です。 これらのおやつは口の中で比較的素早く溶けて歯に残らないので虫歯になりにくいです。 もちろん虫歯に全くならないわけではないので、食べた後は歯磨きをしましょうね。逆に虫歯になりやすいお菓子は、キャラメルやチョコレート砂糖入りのチューインガム、ビスケットなどがあります。 これらのお菓子はかなり長時間歯にくっついて、虫歯菌の餌になります。 キャラメルの入ったビスケットは歯にとって最凶のお菓子です! かなり虫歯のリスクが高くなるので気をつけましょう! DH関
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知覚過敏について
こんにちは(^^) 外が暑くて、早く秋が来ないかなと思う今日この頃。まだまだ暑い日が続きますので、熱中症対策+感染対策をしっかりとして自分を守って行きましょう! 今回は冷たいものがしみる、『知覚過敏』について説明いたします。 ○知覚過敏とは?歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲み物・食べ物や甘いものを口にした時、風にあたった時などに歯に感じる痛みです。 知覚過敏の痛みは、なんとなく痛い弱い痛みから電流が走ったような激しい痛みまで様々です。 ○原因歯の表面にあるエナメル質は、削っても痛みを感じることはありません。象牙質はその内側にあり、また根っこの部分ではエナメル質がなく全てが象牙質でできています。象牙質は、器具が当たったり冷たいものや熱いもの等に触れると、その刺激は内部の神経まで伝わり歯は痛みを感じます。つまり、歯の構造の中で硬い部分である象牙質は痛みを感じる部分と言えます。 通常、象牙質の表面はエナメル質に覆われているので、このような痛みを感じることはありません。極端に冷たいものなどではエナメル質の上からでも冷たさがじわじわと内部の象牙質に伝わって、歯に痛みを感じることもあります。ですが、様々な理由で象牙質が露出すると、刺激が神経に伝わりやすくなり、知覚過敏が生じるようになります。ではなぜ象牙質は硬いのにしみるのでしょうか? 実は象牙質は顕微鏡で観察すると、表面から内部の神経に繋がっている、無数の小さな管状の穴があいています。この無数の小さな穴があることによって、神経まで冷たい刺激などが届き痛みがでるのです。この小さな穴ですが、若いときは大きく加齢などにより、少しずつ塞がってくることもあります。穴がほとんどふさがってしまうと知覚過敏は起きません。なので象牙質が露出していると必ず知覚過敏が起きるということではないようです。 ご年配の方の歯で、歯茎に沿って歯が大きく削れている場合でも全く痛くないことがありますが、この管(象牙細管といいます)がふさがっていて刺激が伝わらないのです。○知覚過敏の主な2つの原因 次は、知覚過敏の原因について説明します。 原因は、主に歯の状態によるものと、歯茎の状態によるものに分けられます。・歯の状態によるもの エナメル質の摩耗エナメル質は体の中で一番硬い組織ですが、時間の経過と共に摩耗することで象牙質が露出してしまうことがあり、これが知覚過敏の原因になることがあります。 過度な歯磨き粉→ 歯を頻繁に磨きすぎたり強く磨き過ぎることで起こります。 歯ぎしり→ 歯ぎしりはエナメル質を摩耗し、やがて象牙質を露出してしまいます。 酸蝕歯→ 食べものや飲みものに含まれる酸によって、歯のエナメル質は徐々に摩耗していきます。これを酸蝕歯(さんしょくし)と呼びます。 ・歯茎の状態によるもの 歯ぐきの後退健康な歯ぐきは、健康な歯の基本です。歯ぐきの後退が進行するにつれ、象牙質が露出してしまうことがあります。 過度な歯磨き→ 毛先が固い歯ブラシも歯ぐき後退の原因になることがあります。 歯周病→ 口臭や、歯ぐきが赤くなる、腫れる、出血するといった症状が含まれます。 加齢→ 年をとって歯茎が下がりしみて痛みが出ます。 露出した象牙質は歯みがきでも痛みを感じやすくなっていますが、歯みがきを十分に行わないとプラークが付着します。プラークにはむし歯菌がいて、酸を作りその歯の表面を溶かしています。こうなると、知覚過敏はむしろ悪化することもあります。知覚過敏の予防、改善にも歯みがきはとても重要です。 もしも歯磨きができないほど歯がしみる場合は歯科医院で治療が必要です。 詳しくは当院のスタッフまでご相談ください。 歯科アシスタント 松本
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アナフィラキシーについて
皆様こんにちは、歯科医師の鈴木です。まだまだ続くコロナ禍で皆様もコロナワクチン接種された方々もいらっしゃると思います。 当院の院長も歯科医師のコロナワクチン接種接種手として登録しております。今回はコロナワクチン接種により、毎日、テレビなどで『アナフィラキシー』という言葉を耳にする機会も増えたと思いますので、アナフィラキシーとアナフィラキシーショックについてご説明致します。 アナフィラキシーとはアレルゲン(薬、食物等)の侵入により、複数臓器に全身性にアレルギー症状が惹起され、生命に危機を与え得る過敏反応 アナフィラキシーショックとはアナフィラキシーに血圧低下や意識障害を伴う場合 と定義されております。 アナフィラキシーの語源を知るとよく分かり、体の防御系(Phylaxis)が、反対に(ana)生命の危険をもたらすことに基づいています。昔から、ハチ毒や食べ物により発症することは知られていましたが、2010年ごろから世界的に診断基準を整理して、ずっとアナフィラキシーのガイドラインがなかったのですが、2013年に一般社団法人日本アレルギー学会においてアナフィラキシーをまとめて考察するようになり、2014年に日本の実情に合わせたアナフィラキシーガイドラインが作成されています。 アナフィラキシーガイドラインの診断基準では1.皮膚症状または粘膜症状のいずれかが存在し、急速に発現する症状で、かつ呼吸器症状、循環器症状の少なくとも1つを伴う2.一般的にアレルゲンとなりうるものへの曝露の後、急速に発現する皮膚・粘膜症状、呼吸器症状、循環器症状、持続する消化器症状のうち、2つ以上を伴う3.当該患者におけるアレルゲンへの暴露後の急速な血圧低下 の3項目のうちいずれかに該当すればアナフィラキシーと診断します。このガイドラインに沿って説明しますと、ありとあらゆる薬剤でアナフィラキシーは発症する可能性があり、今までの統計を見ると、造影剤、抗菌剤、筋弛緩剤において発症する例が多いとのことです。過去に複数回安全に使用した薬剤でも、あるときにアナフィラキシー、アナフィラキシーショックを発症した例もあり、この、アナフィラキシーの発症を予測することはとても困難であるといえます。ただ、このアナフィラキシーの何らかの症状が出現し始めたのが、5分以内であるという事はよく分かっており、時間が短いことから、医師、歯科医師が常にアナフィラキシーの出現は注視できると言い切れます。私たち歯科医師は、よく歯茎に局所麻酔をして歯科治療しますが、常にこのことを考えて、麻酔をした後の患者さまの状態を注視しています。今回のコロナワクチン接種も、接種会場や接種した病院内で、15分は皆さま待機されたと思いますが、このアナフィラキシーの出現を素早くみつけるために、安全に接種が行われるようにとの理由で待機して、常に医師が皆さまの変化に気をつけているのです。 ここまで読むと、アナフィラキシーとはすごく怖いと思われると思いますが、アナフィラキシーの第一選択薬がしっかり分かっており、少し専門的な話になりますが、アドレナリン0.3mgの筋肉注射であります。このアドレナリン0.3mgを太ももの外側に筋肉内注射する、とのことが推奨されております。 コロナワクチン接種により、より私もこの機会にアナフィラキシーについて再度勉強できました。 日常の診療においても、当院ではどのお薬でアレルギー症状が出たのかを問診の時に拝聴して、常に診療内での患者さまの状態を注視しております。これを機に、当院でもアドレナリンを用意して、どんなにお具合いが悪い時にも対応できるように、スタッフ一同身を引き締めております。
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妊婦さんの歯科治療について
みなさんこんにちは。梅雨明けももうすぐ近づいてくる頃でしょうか。 体調も崩しやすいので、コロナ対策はもちろん、体調管理をしっかりとしましょうね! さて、今日は『妊婦さんの歯科治療』についてお話しさせてください。 よく妊婦さんでも歯の治療に行きたいのに心配事が多く、「歯医者に行ってもいいのかな?」と迷ってしまう方が多いと思います。そこで少し詳しくお話いたします。 妊娠すると口内環境が変化して、むし歯や歯肉炎などのトラブルが起こりやすくなるのは本当です。まず、妊娠をすると女性ホルモンが増加します。 その影響で歯ぐきが腫れやすくなったり、出血しやすくなったりします。 また、だ液の量や質が変化するので、だ液の量が減少して口の中がネバネバしやすくなります。 だ液の量や質が変化することで、だ液の働きも低下してしまうので、口の中の細菌が増えやすくなります。 口の中もむし歯になりやすい酸性に傾きやすいので注意が必要です。 特につわりがある方は要注意です。 「つわり」が原因で、歯ブラシを口の奥まで入れるのが難しくなり、うまくみがけずに不衛生になりやすくなります。 また、食べものを口に入れていないと気持ち悪くなる「食べづわり」の人は、間食のペースが増えてむし歯のリスクが高まります。妊娠後期になって胃が子宮に圧迫され、食事を少しずつしか食べられない時期も、食事の回数が増えるので必然的にむし歯になりやすくなります。 女性ホルモンの影響によって、これまで口のトラブルがなかった妊婦さんでも、口の中の環境が悪くなりやすいです。 不衛生になり、口臭や口内炎に悩まされる人もいます。親知らずの周辺が炎症を起こす『智歯(ちし)周囲炎』になる妊婦さんもいます。 親知らずが横や斜めに生えてきた人は、ただでさえ汚れが落ちにくいのですが、妊娠時はつわりや体調不良によってみがく回数が減ったり奥のほうを丁寧にみがけなかったりするので、腫れて痛みが出やすくなります。 また、口内環境が不衛生になり、歯周病になると、早産や低体重児出産のリスクも高くなりやすいといわれています。歯周病になると、歯茎が腫れたり、出血もあります。 口臭の原因にもなってしまいます。なので、このような症状が出てしまって気になる方は、一度歯科検診をおすすめします。体調が安定してくる妊娠中期(妊娠5~7カ月くらい)の受診をおすすめします。 妊娠初期や後期に、歯科を受診できないわけではありませんが、妊娠初期はつわりがひどかったり、流産の可能性があるなど母体が不安定な状態ですし、妊娠後期はおなかが大きくなるので、あおむけの姿勢がつらい場合がありますので、妊娠中期をお勧めいたします。虫歯の治療に関してですが、受診の際に、妊娠中であることを歯科医に伝えてください。 妊婦さんが使っても大丈夫な薬剤を使ったり、短時間で済む処置を行うなど、母体に配慮した治療が行われます。 麻酔は大丈夫なのか、不安になる方も多いと思いますが、基本的に歯科治療の麻酔は、局所麻酔になりますので、胎盤を通して赤ちゃんに届くということはないのでご安心ください。とはいえ、心配な方も多いかと思いますので、大掛かりになりそうな治療は、よっぽど痛みが出てたり緊急性が無ければ、急がずにご出産後、落ち着いてからの治療開始が望ましいかと思います。また、もし妊娠糖尿病や妊娠高血圧症、貧血、おなかの張り、薬のアレルギーなどで産科の主治医の先生から注意をされていることがあれば、必ず歯科医にも伝えてください。 歯科と産科が連携を取り、治療を進めることになります。 逆に、親知らずの抜歯など大がかりな歯科治療を行う時は、産科の先生にも伝えておくと安心です。 産後も、赤ちゃんのお世話でなかなか時間が取れずに、つい自分のことは後回しになりがちだと思いますが、時間が取れる時に、歯科検診に足を運んでみてください。 歯科衛生士 渋谷
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悪習癖による歯並びへの影響について
みなさんこんにちは!今年の梅雨は平年より7日遅く、昨年より3日遅い梅雨入りだそうです。 また、ここ10年で一番遅い梅雨入りとなっているみたいですよ! 雨の日は足元が悪くなるので通院される方は気をつけてお越しくださいね(o・・o)/ さて、今回は幼少期の癖が影響する歯並びやお口の中の状況についてお話していきます! 【悪習癖の代表例】①指しゃぶり 指しゃぶりも歯並びを悪くする原因になります。 3歳ぐらいまでは異常とはいえませんので、無理にやめさせる必要はありませんが、3歳を過ぎたら、指しゃぶりは徐々にやめさせるようにしましょう! 成長してからも続けていると指のしゃぶり方によっても違いますが、下あごを押さえるように指をしゃぶる場合、下顎の成長が抑制されて骨格的な出っ歯になってしまう場合があります。また、奥歯を噛み合わせたときに前歯がかみ合わない開咬(かいこう)という状態になりやすくなってしまいます。 改善方法として、無理やり止めさせようとするのではなく、吸ってない時を褒めてあげたり、吸っている時に話し掛けたり、手を使う遊びに積極的に誘導してあげたりするといいですよ♪! ②口呼吸 こちらは正常な鼻呼吸ができないために常に口呼吸をしていると、そのために歯が前にでてきて、いざ口を閉じようとしても閉じられなくなってしまいます。そして、口呼吸をしていると鼻の粘膜や鼻毛というフィルターを通さずに空気が直接体内に取りこまれるので、細菌やウイルスに感染するリスクが高まります。 また、口の中が常に乾燥してしまうため、唾液の作用が弱まってしまい、虫歯や歯肉炎などのトラブルを引き起こすリスクも上がってしまうのです。 改善方法として、癖で口が閉じられなくなっている場合は、口のまわりの筋肉(口輪筋)を鍛えるトレーニングや舌のトレーニングの必要があります。また、鼻づまりなどの鼻疾患などの原因がある場合は、その原因を取り除くために耳鼻科などに通いましょう! ③舌突出癖 舌突出癖とは、食べ物を飲み込む際、上の歯と前の歯の間に舌を突出させる癖です。 常に舌が前歯を押すために、前歯が噛み合わない開咬という状態になります。 通常、赤ちゃんの頃は舌を突き出す形で物を飲み込みます。これを幼児性嚥下といいますが、歯が生えてくると、通常舌を上前歯の裏につけて物を飲み込む、成人性嚥下に変化します。 しかし、この変化が行われず歯が生えてきても舌を突出させて物を飲み込む癖が治らないお子さんがいらっしゃいます。 こちらも改善方法として舌のトレーニングや正しい舌の位置を指導する必要があります。 ④頬杖 こちらも悪習癖の1つで多少なら問題ありませんが頻繁に頬杖をすることで、一方向に力がかかってしまい、お顔の歪みや歯並びを歪ませる原因となります。 一旦曲がってしまうと通常の矯正治療だけでは、治せなくなる可能性がありますので注意が必要です。 習慣化してしまっているとやめさせるのは難しいですが、改善方法として手にものを持たせたり手を動かしたりするなどをさせてみるといいですよ! 【☆まとめ】①指しゃぶり②口呼吸③舌突出癖④頬杖この他にも、爪噛み癖や唇噛み癖など様々な悪習癖があります。 こちらも上記の癖と同様に開咬などの原因になったりします。 これらは『悪』習癖というだけあって長期にわたり行っていると、歯並びや噛み合わせに悪い影響を与える厄介な癖になります。 これらが認められる場合には止めさせることが大切ですが、癖であるので本人が無意識で行っていることが多いのです。 また無理にやめさせようとすると、それがかえってストレスになり悪化させてしまう場合もありますので、専門の矯正歯科医や歯科衛生士の指導のもと徐々に癖を改善させていくことが必要になってきますのでお悩みの方は一度ご相談くださいね♪ 歯科衛生士 池田
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口臭について
みなさんこんちには。もう1年以上マスクをする生活が続いています。 そうなると自分の息が直接鼻に届くので、口臭を感じやすくなります。 口臭にも様々なにおいがありますが、いつどんな時にどのような状態になった場合に発生するのでしょうか? 今回は『口臭の種類』について調べてみました。 口臭は大きく分けて、真性口臭症(生理的口臭、病的口臭)・仮性口臭症・口臭恐怖症に分けられます。真性口臭症は、口臭検査で社会的容認限度を超える明らかな口臭が認められる場合のことをいいます。 仮性口臭症は、患者は口臭を訴えるが、明らかな原因や疾患が認められないものです。 口臭恐怖症は、真性口臭症および仮性口臭症の治療では改善出来ず、官能検査や再度の口臭検査においても、スコアがゼロか1の患者さんのことをいいます。 さらに細かく分けると、 ・生理的口臭(乳幼児の口臭、起床直後の口臭、空腹時の口臭) ・病的口臭(う蝕、歯周病などの口腔に由来する口臭、鼻咽頭疾患、内分泌疾患などの全身疾患に由来する口臭など) ・飲食物に由来ふる口臭(ニンニク、ニラなどの食事、喫煙、アルコールなど) ・心理的な口臭(原因が見当たらず客観的にも口臭がほとんど感じられないが、当人は口臭を訴える場合) などに分けられます。 まず生理的な口臭は原因が存在せずどんな人にでも存在して、これを取り除くことはできません。 つまり口臭がゼロの人はいないということです。 普段は歯ブラシなどの一般的なケアで十分です。 そのため、生理的な口臭は気にしないようにしましょう。 一番良くない口臭は病的口臭ですが、これは臭いを発生させる嫌気性菌の細菌数を減少させれば、強い口臭は少なくなります。 なので病的口臭を無くすには、歯周病の治療・口腔乾燥の改善・舌苔の改善が必要です。 歯周病になると、悪臭を放つ細菌が増えるので、歯科医院で定期的に歯石の除去と歯周病の治療が必要です。 口腔乾燥の改善には、市販の湿潤スプレーや漢方薬が有効です。舌苔(舌の表面にばい菌や食べかすがコケ状に溜まったもの)は舌磨きで磨くことで取り除くことができます。で、そのためには消化管の機能や口腔乾燥が改善が有効です。 また唾液は無菌の分泌液ですが、お口の中では食べかす、粘膜が剥がれたもの、歯肉からの滲出液をはじめ、細菌など多くの成分がすぐに混入していきます。 そのため唾液は数時間放置されると腐敗により悪臭が発生します。 これらの菌が口臭原因菌と考えられています。高齢者では唾液の出る量が減りお口の中が乾燥しますがそれだけでなく、喉の奥の咽喉頭部の乾燥が口臭の原因となっている場合も多いです。 口臭が気になる方は検診にいらしてくださいね。 歯科衛生士 大久保
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虫歯になりにくいおやつって?
みなさんこんにちは、家にいる時間が増えるとついおやつを食べ過ぎてしまいますよね。 今日は虫歯になりやすいおやつと、なりにくいおやつについてご紹介します。 《永久歯と乳歯の違い》永久歯に比べて乳歯はエナメル質という硬い部分が薄いため虫歯が進行しやすいです。 そして消費エネルギーも多いためすぐにお腹が空いてしまい食べる回数が増えるため、子供の方が虫歯のリスクはとても高いです。 《虫歯になりやすいおやつ》虫歯になりやすいおやつをご紹介します。①飴飴は砂糖の塊で常にお口の中にあるのでかなり虫歯リスクが高いです! ②スナック菓子スナック菓子は唾液と触れると粘土のように歯にくっついてしまいます。 そのため噛む面の細かなところに入りやすいです。同じようにクッキーも歯にくっつきやすいので注意しましょう ③キャラメルこれはとても糖度がたかく歯にくっつきやすいのと、溶けるまで時間がかかるので要注意です。 大人の方でも時々銀歯が取れてしまったりしますよね。それくらい強力に歯につきやすいです。 ④アイスクリームアイスも砂糖をたくさん使っていますが、比較的虫歯になりにくいです。 なぜかというとすぐ溶けてしまうのでお口の中にある時間は短いですよね。 しかし虫歯にならないわけではないので注意してくださいね。 ⑤ポテトチップスこれは砂糖を使っていないことと、お口の中にある時間が短いので比較的虫歯になりにくいです。しかし歯につきやすいこともあるので、気をつけましょう。 《虫歯になりにくいおやつ》 今度は虫歯になりにくいおやつをご紹介します。①フルーツこれは甘いですが砂糖を使っているわけではありません。そのため虫歯になりにくいです!さらにリンゴなどかみごたえのあるものだと、少量で満足することができるのと栄養素が豊富です。 ドライフルーツは砂糖を使っているので気をつけてください。 ②乳製品砂糖不使用のチーズや牛乳などの乳製品も虫歯になりにくいです。 カルシウムも取れるのでおすすめです⭐︎ ③その他他にも野菜やスルメ、小魚も歯応えがあり虫歯になりにくいです。 ぜひお子さんのおやつの参考にしてみてくださいね。 《虫歯になりにくい食べ方まとめ》①ダラダラ食べをしない②量、時間を決める②粘着性のあるおかしは歯につきやすいので虫歯になりやすい 《キシリトールについて》よくガムのパッケージなどに、“キシリトール入り“ と書いてあるのをみたことがありますか?キシリトールについて少しご説明します。 キシリトールは、白樺など樹木や植物から作られる成分です。そしてキシリトールは虫歯にならない甘味料です。 その糖度は砂糖とほぼ同じくらいの甘さを持っています。 《キシリトールのいいところ⭐︎》 ①酸を作らない虫歯菌はお口の中の糖分を酸に変えて歯を溶かし虫歯を作りますが、キシリトールは酸に変えることができないので虫歯になりにくいんです! ②再石灰化を促進初期虫歯であれば再石灰化と言われる自己再生をします。 キシリトールはその働きを促進させてくれます! 最近ではガムだけでなくラムネ、グミといった砂糖を使っていれば虫歯になりやすいお菓子もキシリトール入りで売っているので見てみて下さいね! 歯科衛生士 関
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口腔金属アレルギー
こんにちは(^^)紫陽花が綺麗に咲く時期ですね。気分転換に自宅周辺を散歩して、周りを良く見ることで知らなかった景色が見つかるかもしれませんね。 お口にも『金属アレルギー』ってありますよね。肌に直接触れるアクセサリーだけでなく、歯科治療に使われる金属もアレルギーの原因となる事があります。 金属アレルギーは接触アレルギーです。遅延型アレルギーの一種で、アレルギーの原因物質が体内に入ってから症状が現れるまでに、1〜2日ほどかかります。 口腔金属アレルギーの症状は、口内炎、口唇炎、口角炎、舌炎、口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)、味覚異常、接触性皮膚炎、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)、湿疹、アトピー性皮膚炎に似た症状、頭痛、肩こりなどさまざまです。アレルギーの原因物質が、血流によって全身に運ばれるため口の中だけでなく、全身に症状が現れる可能性があります。口腔金属が原因だと分からずに、ずっとつらい症状に悩まされる方もいます。 口腔金属アレルギーは、アクセサリーなどによる金属アレルギーに比べると、発症頻度は少ないといわれています。しかし、口の中は唾液が存在する以外にも、飲食物や虫歯の原因菌によって酸性化したり、噛み合わせや歯磨きによって金属が磨耗するなどして反応が起こりやすかったりします。 歯科治療では、歯の詰めものや被せもの以外に、部分入れ歯の金具、ブリッジ、歯列矯正装置などにも金属が使われています。 ◯口腔金属アレルギーの症状・口内炎口内の粘膜に起こる炎症の総称です。頬や唇の裏の粘膜、のど、舌など、口内のあらゆる粘膜にできて、痛みや不快感から生活の質を低下させます。 ・口唇炎口唇が炎症を起こして荒れてしまう状態をいいます。カサカサと乾燥を伴うことがあります。口紅やリップなどが合わなくても口唇炎となることがあります。 ・口角炎口角に炎症が起き、唇の端が赤く腫れた状態になります。皮がむけたり、かさぶたになったりします。口角炎になると、唇が乾燥する、深く亀裂するなどの症状もあらわれます。会話や食事の際、大きく口を開けると口角が裂けるため、痛みをともないます。 ・舌炎舌に起こる炎症の総称です。舌炎が起こると、痛みや腫れ、不快感などさまざまな症状が現れます。火傷や貧血、薬、ウイルス感染なども原因になります。 ・口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)口腔粘膜に生じた角化異常を伴う難治性の慢性炎症性疾患です。口腔粘膜に白いレース状の病変が現れることが多く、びらんや潰瘍を伴うときもあります。 ・味覚異常味に対する感度が低下したり、味を感じなくなったりする症状全般のことをいいます。何を食べてもまずく感じる、何も食べていないのに口の中に苦味や塩味などを感じるといった味覚異常もあります。 ・接触性皮膚炎皮膚に何らかの物質が触れ、それが刺激やアレルギー反応となって炎症を起こしたものです。 ・掌蹠膿疱症手のひらや足のうらに、うみをもった小さな水ぶくれがくり返しできます。膿疱の中には細菌やウイルスなどの病原体は入っていないため、直接触れても別の人に感染することはありません。 歯科治療は、金属を使わない方法もあるのでそれらの治療方法、メリット・デメリット、金額などしっかりと説明を受け自分に合った治療法で良くしていきましょう! 詳しくは当院スタッフまでお気軽にご相談ください。 歯科アシスタント 松本
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歯の色について
みなさんこんにちは!今日は歯の色について調べてみたのでご紹介していきます!お肌は歳をとるにつれ水分量が減ったり、ハリが無くなったりしますよね。 歯の色が年齢とともに黄色っぽく変化して気になる…と感じたこともある方がいらっしゃると思います。なんと歯の色は年齢とともに変化していきます。 《歯の汚れについて》歯の汚れには2種類あります内因性…歯の内側から変色が起こる事。例えば歯の神経が死んでしまうと色が黒っぽく変色したり、子供の頃に飲んでいたテトラサイクリン系のお薬により変色してしまう。そして加齢によって黄色っぽく変色してしまうことです。 外因性…飲食物による着色汚れ。これは、コーヒー、紅茶、茶渋に含まれる成分やタバコのヤニが原因で歯に汚れがついてしまうものです。 《なぜ加齢で変色するの?》 これは歯の断面のイラストです。 1番上の白い部分は“エナメル質”という1番硬く皆さんが噛んでいるところです。その下のやや黄色の部分が“象牙質”とよばれるやや柔らかい部分です。 実際に象牙質は黄色っぽい色をしています。加齢によりエナメル質が薄くなりこの象牙質が透けて見えるので、歯が黄色くなって来たと感じるのです。 《ホワイトニングとクリーニングの違い》ホワイトニングホワイトニングは薬液を使い歯の色自体を白くする方法です。 そのため着色汚れは落とすことができません。ホワイトニングでは過酸化尿素や過酸化水素を含む薬液を使って歯を白くしていきます。 クリーニングクリーニングは着色汚れを落とし歯のくすみを落としていきます。 歯の本来の白さを出すことはできますが、ホワイトニングと違いすごく白くなるわけではありません。クリーニングは専用の研磨剤やブラシを使い着色汚れを落としていきます。当院のクリーニングは2種類あるので気になる方はお声がけくださいね。 《着色汚れがつきやすい》よく患者さんからご質問を頂くことがおおいのが、 「最近着色汚れがつきやすくなった気がする…」というお悩みです。先ほども外因性でご説明しましたが、コーヒー、紅茶、たばこは着色汚れがつきやすくなります。他にも、ミートソース、カレー、赤ワイン、ウーロン茶も着色汚れがつきやすいんです!しかし、これらを食べないというわけにはいかないので、つきにくくなる方法をご紹介します。①食後にお口の中をきれいにする 色の強いものを食べたり飲んだりした後は、お口をゆすいだり歯ブラシをしましょう。 ②研磨剤があまり入っていない歯磨きを選ぶ 研磨剤入りのものは着色が取れることが多いのですが、歯に傷をつけさらに着色汚れがつきやすくなることがあります。 ③正しい歯磨きの方法で歯を磨きましょう汚れが気になるからといって強くゴシゴシ磨いてしまうと、歯が傷つきより着色がつきやすくなることがあります。 また、歯並びの関係でうまく磨けていないところにも着色汚れがつきやすくなります。 ④口腔内を乾燥させないお口の中が乾燥していると自浄作用という唾液で汚れを落とす作用が働かなくなるため汚れがつきやすくなったり、口臭や虫歯の原因にもなりやすいです。 そんなときはガムを噛んでみたり唾液腺のマッサージをしてみて下さい。 もし歯の変色が気になるけど虫歯なのか、着色なのか、ホワイトニングをしたほうがいいのかわからない方は是非スタッフに聞いて下さいね。 歯科衛生士 関
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お口のセルフケアについて
こんにちは。みなさんは歯磨きの磨き方に名前があることをご存知ですか? 私たち歯科衛生士は、衛生士学校で実に多くの磨き方を教わります。 そしてそれぞれの磨き方に名前がついています。 お口や歯の状態は人によって全く異なるため、適切な歯ブラシを使ってその人にあった正しい磨き方で歯を磨く必要があります。 今回は、歯ブラシの方法や歯の清掃用具について説明していきます。 まず歯の磨き方には、歯ブラシの毛先を使う方法と、歯ブラシの脇腹を使う方法があります。 毎日の歯磨きでよく使われているのは、『スクラッビング法』です。歯ブラシを歯面に垂直、歯間部に毛先が入っていることを確認して、小刻みに歯ブラシを動かします。 内側は、斜め45度に当てるのが望ましいです。 このスクラッビング法がいちばん大事な磨き方になります。 次に『フォーンズ法』ですが、これは歯面を大きな円を描くように動かしながら磨く磨き方です。 円を描くように動かすので、描円法ともいわれています。 内側はフォーンズ法で磨くのは難しいので、外側の歯磨きのときにフォーンズ法を使ってみてください。 歯磨きを一生懸命にしていても、歯と歯肉の間に磨き残しが多くなりがちですよね。歯と歯肉の間の歯肉溝や歯周ポケットなどの清掃には、『バス法』という方法がオススメです。歯ブラシの毛先を歯面に対して45度に当てて、数ミリの振動をさせながら磨く方法です。 歯列の並びがまっすぐになっていないところや、乳歯と永久歯の混合している時期には、歯ブラシを縦にして磨く『縦磨き法』が良いと思います。 歯磨きの方法は、まだたくさんあります。気になる方は調べてみてくださいね。 また、患者さまの中には『電動歯ブラシ』を使われてるかたもいらっしゃるかと思います。電動歯ブラシは大きく分けて、高速運動型・音波型・超音波型があります。 電動歯ブラシの基本的な歯面への当て方は、スクラッビング法に準じた方法で数歯ずつ移動しながら磨きます。 『超音波型の電動歯ブラシ』は、歯ブラシ自体は振動しないので、手用歯ブラシと同様に手をしっかりと動かして刷掃する動作が必要です。 次は歯ブラシの他の清掃器具についてご紹介します。歯と歯の間の隙間は、どんな磨き方をしても歯ブラシでは届かないので、『デンタルフロス』を使ってみましょう。歯と歯の間の接触点部から斜めにデンタルフロスを引きながら通して、歯肉を傷つけないようにゆっくりと動かしましょう。 両隣の歯面をしっかりこすりましょう。 デンタルフロスにはいろいろな種類がありますが、ワックス付きが扱いやすくてオススメです。 歯と歯の間が大きい方は、『歯間ブラシ』を使いましょう。歯と歯の間の歯槽骨の吸収により、歯間空隙が拡大してしまった部位では歯ブラシのみでは完全な清掃が困難です。 デンタルフロスは糸のように細いので、隙間が大きいと歯垢をすべて取ることができません。 そのため中心に針金が通っていて放射線状にブラシが付いている、歯間ブラシを使う必要があります。 歯間ブラシにはその構造上サイズがあります。 当院でも、SSS・SS・S・M・Lの5サイズを取り扱っています。 歯間にあっていない歯間ブラシを使うのは歯肉の炎症を起こす原因にもなりますので、歯科医院で歯間ブラシのサイズを確認してみてくださいね。 日頃ご自身で行うプラークコントロールを『セルフケア』といい、歯面に付着したプラークを取り除くことをいいます。プラークコントロールは、歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシの清掃を行ったりします。補助的に科学的方法として『薬剤入りの洗口剤や歯磨剤』を使うことで、より口腔内を綺麗に保つことができます。 定期検診にぜひいらしてくださいね。 歯科衛生士 大久保