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【歯科医師解説】歯科治療と『金属アレルギー』の関係とは?銀歯や過去のアマルガムのリスクと体に優しいセラミック治療
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 金属が私たちの肌や体に触れると、人によっては皮膚炎などのアレルギー反応を起こすことがあります。これを『金属アレルギー』といいます。 日常でよくあるのが、金属製の装飾品(ネックレス・ピアス・イヤリング・指輪・腕時計や腕輪など)を身につけたことによって、触れている部分の皮膚が赤くかぶれたり痒くなったりする症状です。また、局所の皮膚炎以外にも、原因不明の頭痛や肩こりなど、全身に様々な影響が出ることもあります。 実はこの金属アレルギーですが、歯科での「歯の治療」などでも金属を使用するため、過去の歯科治療がきっかけとなって金属アレルギーの症状が出てしまう場合があります。 今回は、『歯科治療と金属アレルギー』の深い関係や、お口と全身の健康を守るための素材の選び方について詳しくご説明していきます。 1. お口の中の「金属アレルギー」はどうして起こるの? そもそも、なぜお口の中の金属でアレルギーが起こるのでしょうか? 歯の詰め物やかぶせ物などの金属が、お口の中の「唾液(水分)」に常に触れていると、経年変化によって金属の表面から微量な成分が「イオン化」されて溶け出します。 このイオン化されて溶け出した金属イオンが、体内の「たんぱく質」と結合すると、本来とは異なる形に「変性」が起きます。すると、私たちの体の免疫システムが、この変性したたんぱく質を「異物(外敵=抗原)」とみなして攻撃を始めてしまい、結果としてアレルギー反応が発生するのです。 ただし、日本の歯科医院でお口の中に使用する歯科用金属の合金は、その成分や含有量が厳密に日本の医療法(薬機法やJIS規格)によって定められています。そのため、どんな雑多な金属を使用しているのかわからない海外製などの安価なファッションアクセサリーなどと比べると、金属アレルギーが発生する可能性自体はかなり低く抑えられています。 しかし、お口の中は24時間常に唾液による水分があり、さらに飲食物の酸や温度変化、噛み合わせる摩擦など過酷な環境にあるため金属がイオン化されやすく、長年の蓄積によってまれに金属アレルギーが発生してしまうことがあるのです。 2. お口の中の金属が原因で起こる「アレルギー症状」は? お口の中の金属が原因となって引き起こされるアレルギー症状には、お口の中に直接現れるものと、血液に乗って全身に現れるものがあります。 お口の中の代表的な症状: なかなか治らない「口内炎」や「歯肉炎(歯ぐきの腫れ・ただれ)」が代表的です。そのほかにも、唇が荒れて腫れる「口唇炎(こうしんえん)」、舌がピリピリ痛む「舌炎(ぜつえん)」、食べ物の味がわかりにくくなる「味覚障害」などがあります。 全身に現れる症状: お口から離れた手足の裏などに水ぶくれや湿疹ができる皮膚疾患(掌蹠膿疱症など)をはじめ、全身の「湿疹・アトピー様症状」、慢性的な「頭痛」「肩こり」「めまい」、さらには「免疫障害」など、一見すると歯とは無関係に思えるような全身の不調として現れることがあります。 3. 歯科で使われている金属にはどのようなものがあるの? 一言で「歯科用の金属」といっても、治療の用途や保険の適用有無によって様々な種類の合金があります。 ① 詰め物・かぶせ物・土台に使われる金属 金銀パラジウム合金(保険適用): 日本の保険診療で一番オーソドックスに使われている合金で、いわゆる一般的な『銀歯』となります。虫歯治療のあとの部分的な詰め物(インレー)や全体のかぶせ物(クラウン)、失った歯を補うブリッジなどに幅広く使用されます。 銀合金(保険適用): 神経を取った歯の根の中に立てる、かぶせ物の下の「土台(メタルコア)」などに使われる金属です。 白金加金合金(プレシャスメタル/保険外治療): 自費診療(保険外治療)で使われる、高カラットの金(ゴールド)に白金(プラチナ)を加えた貴金属合金です。腐食や溶け出しが極めて少ない優れた金属です。 ② インプラント・入れ歯・矯正・外科手術で使われる金属 歯の詰め物に直接使うものではありませんが、以下のような歯科治療でも金属が使われています。 インプラント・入れ歯: 失った歯の代わりの治療であるインプラントの人工歯根に用いられる「純チタン」や「チタン合金」、また部分入れ歯のバネ(クラスプ)や、保険外の薄くて丈夫な入れ歯(金属床義歯)に用いられる「コバルトクロム合金」や「チタン合金」があります。 矯正治療: 歯並びを整えるワイヤーやブラケット、また効率よく歯を動かすためにあごの骨に直接打ち込む小さなネジ(アンカースクリュー)にも金属が使われています。 口腔外科処置: 交通事故などで顎の骨が砕けてしまったり、顎変形症の手術を行ったりする際には、骨を固定するための金属製のプレートやボルトを使用します。これらは単にお口の中に出るというより、骨の内部に直接固定して埋め込むため、整形外科の人工関節と同じように、数ある金属の中でも生体親和性が最も高く金属アレルギーが一番少ない『チタン』を使用します。 ③ 【要注意】過去の治療で使われていた水銀合金『アマルガム』 また、昔の虫歯治療においては、なんと「水銀」をほかの金属の粉と混ぜて歯に詰める材料を使用していました。 これを『アマルガム』(正式名称は『歯科用水銀アマルガム』)といい、1970年代から1980年代にかけて、現在のような白い樹脂(コンポジットレジン)による治療方法がまだ普及していなかった時代に、簡便で安価な虫歯の治療方法として全国の歯科医院で多用されていました。 アマルガムは、銀とスズなどの合金粉末に液体の「水銀」を混ぜて、それを専用の撹拌機(かくはんき)で混ぜあわせます。すると金属が柔らかい粘土状になるので、それを虫歯を取り除いた歯の隙間にギュッと詰めていきます。 その後は丸1日ほどたつとカチカチに完全硬化するので、本来は「後日、噛み合わせの高さを調整して表面をツルツルに磨いて完成」となります(ただし実際の当時の診療所では、後日の研磨調整まではせず、詰めたその日で治療終了にするケースがほとんどでした)。 このアマルガムは、実は数年前まで健康保険適用の治療方法として使用が可能でしたが、さすがに使用不可になる直前の時代には、危険性が知られるようになりアマルガムで治療している歯科医院はあまりなかったようです。 アマルガムの「無機水銀」がもたらす長期的な健康被害 なお、歯科のアマルガムに使用されているのは「無機水銀(炭素を含まない水銀)」であり、過去に日本の四大公害病の一つであった水俣病の原因となった猛毒の「有機水銀(炭素を含む水銀、この場合はメチル水銀)」ではありません。 この無機水銀は、歯に詰めたからといって直接その場ですぐに重篤な体調不良になることがなかったため、当時は社会的な大問題にはなりませんでした。しかし実際には、お口の中で熱いものを飲んだり噛んだりするたびに、長年にわたって少しずつ水銀蒸気や水銀イオンが溶け出し、体内の腎臓や肝臓などに蓄積されて様々な健康被害をもたらすことが分かっています。 具体的には、原因不明の「アトピー様皮膚炎」や「味覚異常」、さらには「精神疾患(慢性的なイライラや不眠、うつ症状、倦怠感など)」の原因になったりします。 4. 大切な歯と体を守るために、治療方法は何を選べばいいの? 人間の体の中でも、「歯」という組織は一度削ったり失ったりすると二度と自然には再生されないため、虫歯になってしまったら悪い部分を削って人工的な素材で補う必要があります。 当院が「奥歯の噛む面」に柔らかい樹脂や安価な銀合金を使わない理由 特に「奥歯」の治療では、毎日自分の体重と同じくらいの強い力で食べ物を噛み砕くため、その強い噛む力に長期間耐えられるだけの「素材の強度」が必要です。そのため、保険診療では今でも強度のある金属が奥歯の治療に使用されています。 もし奥歯の広く噛み合う部分に、噛む力に耐えられない柔らかい素材(プラスチック樹脂など)を使ってしまうと、使っているうちにどんどんすり減ったり割れて取れたりして、お口全体の「噛み合わせ(咬合)」が少しずつ狂ってきてしまいます。 一度お口全体の噛み合わせが狂ってしまうと、あとから元に戻すことは非常に困難です。そして噛み合わせが低くなったりズレたりすることで、将来的に「お顔の輪郭・形が変わってしまう」「口元のほうれい線が深くなってお年寄りのような顔つきになる」、さらには顎関節への負担から「慢性の頭痛や肩こりが起きるようになる」といった深刻な悪影響を及ぼします。 このような医学的な理由から、当院では患者さまの将来の噛み合わせを守るため、すり減る可能性のある白い樹脂(レジン)は、噛む力が強くかかる奥歯の噛むところ(広範囲な咬合面)には原則として使用しておりません。 健康保険での奥歯の治療においては、当院では国の安全面での基準を満たし、十分な硬さのある「金銀パラジウム合金」を使用しています。 (※なお、先ほど触れた一番安価な「銀合金」も健康保険で詰め物等に使用することが制度上は認められておりますが、お口の中で真っ黒に黒変して錆びたり、柔らかくてすり減ったりする可能性が非常に高いため、当院では内部の土台に使用する以外は、外に出るつめ物やかぶせ物としては一切使用していません)。 二次虫歯と金属アレルギーを防ぐ『白金加金』と『セラミック治療』 一方、よりお体に優しく長持ちする健康保険外(自費診療)での治療には、まず『白金加金合金(ゴールド)』を使用した治療があります。 見た目はやや落ち着いた金色をしており目立ちますが、合金の硬さやしなやかさが天然の歯に非常に近く、歯とピタッと密着して錆びることがほとんどないため、治療した隙間からまた虫歯になる、いわゆる「2次虫歯(二次カリエス)」の発生を極めて低く抑えることができます。 また近年では、かつては「硬いけれども強い衝撃が加わると割れやすい(もろい)」という弱点があった白い『セラミック(陶材・ジルコニアなど)』の材質が劇的に改良されてとても頑丈になり、見た目の美しさ(審美性の改善)からも最も多用されるようになりました。 実際に当院でも、現在の保険外治療においては白金加金合金を選ばれる方はほとんどいらっしゃらず、多くの患者さまが白く美しい『セラミックによる治療』を選ばれています。 セラミックを使用すると、天然の歯と見分けがつかないほどの審美性の改善だけでなく、金属を一切使わない(メタルフリー)ため金属アレルギーの心配がゼロであり、長期間使っても材質の劣化や変色がなく、熱を伝えにくいため冷たいものがしみたりすることも少なく、汚れ(プラーク)がつきにくいため「2次虫歯の発生もほとんどない」という多くのメリットがあるため、当院でも強くおすすめしております。 さらに当院のセラミックの詰め物やかぶせ物は、セラミック専門の高度な知識と技術を持った熟練の「歯科技工士さん」が、患者さまの歯の色や形に合わせて一つ一つ丁寧にオーダーメイドで作成しています。 セラミック治療は健康保険が効かないためどうしても初期費用は掛かるのですが、長期的な視点でみると、数年で劣化してやり直しになりやすい保険治療の金属や樹脂よりもずっと長持ちして歯の寿命を延ばせるため、結果的には満足感が高く、再治療のコストや歯を失うリスクを考えると「お得」になる場合が多々あります。 また、金属イオンが一切溶け出さないセラミック治療は、現在すでにアトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー体質がある方にも、体の負担を減らす意味で大変おすすめです。 お口の中に昔の『アマルガム』がある方へ なお、もしも数十年前の昔の虫歯治療で、先ほどご説明した水銀を使用した『アマルガム』が今もご自身のお口の中に残っている場合は、たとえ現在歯に痛みがなくても長期的な健康被害や金属アレルギーの原因になるため、安全に除去してほかの安全な歯科材料(セラミックや現在の基準を満たした材料)に置き換えることを強くお勧めします。 歯は、これから先も一生涯にわたって毎日使い続ける、ご自身の大切な体の一部です。 万が一虫歯になってしまったら適切な治療が必要ですが、残念ながら現代の医学でも「削った歯を元通りに再生する治療方法」はありません。だからこそ、1回の治療でどんな素材を選ぶかが、その歯の寿命を大きく左右します。 お口の中の銀歯や金属アレルギーが気になる方は、歯科医師や歯科衛生士とよく相談の上、いつまでも健康で美しい歯を手に入れて、笑顔あふれる豊かな人生を手に入れてくださいね! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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【歯科医師解説】虫歯になりやすい習慣をやめよう!「毎日磨いているのに虫歯になる人」の4つの共通点と予防法
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 お口の中に起こる二大疾患といえば、『虫歯』と『歯周病』です。最近のブログでは歯周病について何回かご説明してきましたが、今回はもう一つの代表的な疾患である『虫歯』について、普段どのような生活習慣を送っていると虫歯になりやすいのかを詳しくご説明していきます。 1. そもそも「虫歯」はどういう状況でできるのか?(3つの要素) 虫歯は、単一の原因だけでなく、主に3つの要素が重なり合うと発生します。 その3つの要素とは、『細菌(虫歯菌)』『栄養(糖分)』『環境(歯や唾液の質)』です。 ① 細菌(虫歯菌) まず1つ目の『細菌』ですが、虫歯はお口の中に潜む「虫歯菌(ミュータンス菌など)」が出す酸によって歯が溶けていく病気です。ですから、理屈の上ではお口の中に虫歯の菌が1匹も存在しなければ、絶対に虫歯にはなりません。 しかし残念ながら、一度お口の中に定着してしまった虫歯菌は、毎日どんなに歯をしっかり磨いても、また歯科医院で専門的なクリーニングをしてきれいにしても、完全に「ゼロにすること」はできません。 ② 栄養(糖分・炭水化物) 2つ目の『栄養』に関しては、主に食べ物や飲み物に含まれる「砂糖などの糖分」が口腔内に残っていると虫歯になりやすいです。 虫歯菌はこの糖分を栄養素(エサ)として取り込み、ネバネバした食べかすのように見える細菌の塊『歯垢(プラーク)』を作ります。そして、その歯垢の中で虫歯菌が作り出す強い「酸」によって、歯の表面が溶けてしまうのです。そのため、甘いお菓子やアイスクリーム等は食べすぎに注意しましょう。 また、見落とされがちですが、ごはんやパンなどの「炭水化物」も唾液で分解されると砂糖と同じように「糖」に変わります。そして炭水化物は粘り気があるため「歯と歯の間」や「歯と歯ぐきの境目」にとても残りやすく、実はさらっと流れる砂糖以上に虫歯になりやすい性質がありますので要注意です。 ③ 環境(お口の中の状況) 3つ目の『環境』とは、患者さま一人ひとりのお口の中がどういった状況かということです。 たとえば、「生まれつき歯の質(硬さ)が柔らかい」「唾液の出る量が少ない」「いつもお口がポカンと開いて口呼吸をしている(お口が乾燥しやすい)」「歯並びが悪くて汚れが溜まりやすい」などといった状況では、同じように食事をしていても虫歯ができやすくなってしまいます。 2. 虫歯になりやすい人の「4つの生活習慣」 虫歯になりやすい人には、実はよく似た共通の生活習慣があります。 もしも、「自分は毎日いつもちゃんと歯を磨いているのに、なぜかすぐ虫歯ができてしまう……」とお悩みの方は、下記の生活習慣のどれかに当てはまると考えられます。 【虫歯になりやすい人の4つの生活習慣】 コーラなどの甘いジュースやお菓子が大好き 朝・昼・晩の3食の食事以外に、しょっちゅう間食(つまみ食い)をする 夜寝る前に甘いものを食べたり、お酒を飲んだりする 夕食後や夜寝る前の歯磨きをしない(そのまま寝てしまう) それぞれなぜ虫歯になりやすいのか、理由を詳しく見ていきましょう。 ① 甘いものや「お口に残りやすい炭水化物」の摂取 当然ながら、甘いものが大好きな人は、あまり甘いものを食べない人よりも虫歯になりやすいです。虫歯菌のエサとなる糖分がお口の中に多ければ多いほど、どうしても酸が作られて虫歯にはなりやすくなってしまうのです。 また、同じ甘いお菓子でも、唾液ですぐに溶けて流れるシンプルなチョコレートよりも、歯の溝や隙間にネチョッと詰まりやすい「ビスケットやクッキー、キャラメル」などのほうが、お口の中に長時間残りやすいので要注意です。 さらに先ほども触れた通り、甘いお菓子でなくても「炭水化物」もお口に残って虫歯菌の格好のエサになってしまいます。炭水化物の塊である白米、パン、麺類(ラーメンやパスタ)等は、時間をかけてだらだらと食べ続けないようにしましょう。 ② 過度な「間食(だらだら食べ)」が歯の再石灰化を妨げる 次に「間食」の習慣ですが、しょっちゅう間食をすることによって、歯が溶け続け、非常に虫歯になりやすくなってしまいます。 私たちのお口の中は、通常は唾液の働きによって酸性度が「中性」に保たれています。これが、食事や間食をして食べ物がお口に入ると、虫歯菌が酸を出して一気に「酸性」へと傾きます。 お口の中が酸性になってしまうと、歯の表面からリンやカルシウムが溶け出してしまいます(これを『脱灰:だっかい』といいます)。しかし、食後しばらく時間を空けると、唾液の緩衝作用でお口の中が中性に戻り、溶けだしたリン酸カルシウムの代わりに唾液の効果で歯がまた元の硬い状態へと修復されます(これを『再石灰化:さいせっかいか』といいます)。 ところが、食事と食事のあいだに何度も間食が続くと、唾液の力でお口の中が酸性から中性へと回復する時間がなくなってしまい、常に歯が溶けたまま(脱灰しっぱなし)の状態になってしまい、最終的に穴が開いて虫歯になるのです。 ③ 就寝前の飲食と「寝る前の歯磨き不足」 夜、就寝前の糖分の摂取(夜食や甘い飲み物、糖分を含むお酒など)は、睡眠中にお口の中で虫歯菌を大量に発生させてしまいます。 人間は眠っている間、お口の中を洗い流してくれる「唾液の分泌量」が極端に少なくなります。さらに、いびきや鼻づまりなどで口を開けて寝ていると、お口の中がカラカラに乾燥して食べかすが全く洗い流されず、唾液による歯の再石灰化もされにくくなっています。 その結果、寝る前に歯を磨かずに眠ってしまうと、朝起きるまでの数時間のあいだに細菌が爆発的に増殖し、ネバネバとした『歯垢(プラーク)』が歯の表面にべったりと付着することになります。 この歯垢が大量に発生する就寝時に備えて、夜寝る前には必ず丁寧に歯を磨くようにしましょう。夜寝る前にしっかりと歯を磨いておくと、虫歯を防げるだけでなく、翌朝に起きた時もお口の中がネバつかず、さっぱりとしてとても気持ちがいいですよ。 3. 生活習慣を見直して、定期検診で虫歯を予防しよう! 虫歯を予防するには、毎日のご自宅での「歯磨き」が一番大切です。 しかし、ただ歯磨きをするだけでなく、間食の時間を決めるなど「規則正しい食生活・生活習慣」を送ることで、生まれつき歯の質が弱い人であっても虫歯の発生を大きく抑えることができます。 3ヶ月に一度の歯科検診で「歯石」を除去しましょう また、ご自宅でのケアとあわせて、「3ヶ月に一度」は歯科医院へ定期検診に行きましょう。 なぜなら、毎日どんなにていねいに歯を磨いていても、ご自身の歯ブラシだけではお口の隅々のすべての歯垢を取り除くことはできないからです。 磨き残された歯垢は、約3ヶ月を過ぎると唾液の成分で固まり、どんなに歯磨きをしても絶対に取れない硬い『歯石』になってしまいます。 この歯石は、虫歯の温床になるだけでなく、歯ぐきを腫れ上がらせ、歯を支えている大切なあごの骨(歯槽骨)を溶かしてしまう『歯周病』の直接の原因になります。 定期的に歯科医院でプロのケアを受けて歯垢と歯石を徹底的に取り除き、歯科衛生士による「歯磨き指導」を受けることで、80歳・90歳になっても一生自分の歯を残すことも十分に可能になるのです。また、万が一小さな虫歯ができてしまっても、定期検診に通っていれば早期発見ができ、痛みもない最小限の治療で済むことができます。 私たちの「歯」は、皮膚や骨とは違い、一度削れたり穴が開いたりすると自分自身の治癒力で元の形に修復することができない組織です。 そのため、虫歯になって削る治療を繰り返すごとに、大切な自分の歯がどんどん少なくなってしまいます。 二度と戻らないご自身の歯を虫歯にしないように、「規則正しい生活習慣」と歯科医院での「定期検診」を習慣にして、いつまでも健康で美味しく食事ができるよう自分の歯を守りましょう! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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フッ素に関するQ&A
歯科医院では、虫歯予防に 『フッ素』 を塗布します。 今回はフッ素に関して普段の診療中にいくつか質問を受けるので、みなさんにご紹介しますね。 Q 虫歯予防にフッ素が効果あると聞きますが、いつ頃から塗布したらいいですか? A フッ素は生えたての歯のほうが取り込まれやすいので、乳歯の上下前歯が生えてくる1歳頃から塗布し、その後は3ヶ月〜4ヶ月ごとに塗布していくと良いでしょう。 歯科医院で塗布するフッ素は、高濃度のフッ化物が使われています。 定期的に歯科医院での口腔管理を行いながら、歯の萌出状態などをチェックしフッ素を塗布することをオススメします。 Q フッ素はどのように塗るのですか? A 綿棒やトレーやうがいなどの方法があります。 フッ化物を塗布する方法として、いくつかあります。 綿球や綿棒に高濃度フッ素のジェルを付けて歯面に塗布する方法や、歯ブラシの毛先にフッ化物を付けて歯面に塗布ふる方法があります。 既製のトレーを使い、泡状や溶液状のフッ化物をトレーに入れて口腔内にいれる方法もあります。 フッ素を歯面に直接塗布する以外にも、フッ化物の液体の洗口剤で口中をうがいする方法もあります。 洗口剤を使う場合には、ブクブクうがいが確実に出来たり、理解や協力を得られる4歳以上の子供が適応になります。 フッ化物の洗口剤は、萌出直後の歯質の成熟を助け、脱灰した歯質の再石灰化を促進するので、4歳頃から14歳頃まで継続を推奨しています。 矯正装置を装着している方にもフッ化物洗口剤はオススメです。 矯正装置がついていると、磨き残しをなく歯磨きするのが難しく、虫歯になりやすい場合もありますので、フッ化物を使ってケアをすると良いかとおもいます。 Q フッ素は市販されていますか? A 様々な成分や形状のフッ素製品があります。 市販されてる歯面塗布用のフッ化物は、フッ化ナトリウムか、リン酸酸性フッ化ナトリウムがあります。 剤形としては、ジェル状や液状、泡状など様々な種類があります。 ジェル状のものがお子さんには使いやすいかなと思います。 また歯磨きや、仕上げみがきが終わったあとに、歯ブラシにジェル状のフッ化物を付けて歯面に塗ってあげるのも良いかと思います。 Q フッ素を塗るときの注意事項はありますか? A 使用量を守る必要があります。また副作用が出る場合があります。 フッ化物を使うにあたって注意しなければいけないことがあります。 1度に過度のフッ素を摂取しないようにしてください。 フッ化物を応用したことによる副作用がでる可能性があります。 主な副作用は 『急性中毒』 と 『アレルギー』 です。 吐き気や腹痛の症状がでたりする場合があるので、用法と容量をしっかり守ることかとても大切です。 ただ、フッ素はもともと食品(魚の皮や骨、お茶、海草などに多い)や、飲料水中にも含まれている微量元素ではあるので、恐れるものではありません。 特に市販されているフッ素製品を適切に使用すれば、安心かと思います。 Q 市販されている製品中のフッ素の濃度はどれくらいですか? A 2020年10月現在、1,500ppmが上限となっています。 従来では、市販されてる歯磨き粉のフッ素濃度の上限は1,000ppmとされていました。 しかし2017年3月に厚生労働省よりその上限を1,500ppmに引き上げられました。 成人向けの歯磨き粉のcheckupや、クリニカ、シュミテクト、クリアクリーンなど、市販されてる歯磨き粉の中に高濃度でフッ素が入ってるのがありますので、ぜひ使ってみてくださいね。 フッ素を塗布したあとは、30分間はご飲食は控えた方が効果あります。 このようにフッ素は虫歯を防ぎ歯を強くする効果があるとても有効なツールです。 しかし虫歯予防にはまず歯ブラシをていねいに行い、磨き残しをなるべく少なくしているのがとても大切です。 そのうえでフッ素を塗布して虫歯を防ぎましょう。 そして、定期的な歯科医院での検診もして、虫歯の早期発見と早期治療を心がけましょう。 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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【歯科医師解説】喫煙は歯周病を悪化させる!!タバコで歯を失う確率が2倍になる理由と「隠れ歯周病」の恐怖
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 今回は、喫煙すなわち「タバコを吸うこと」がお口の健康にいかに深刻な悪影響を与えるのかについて詳しくご説明していきます。 現代において、「タバコが体の健康に良い」あるいは「吸っても健康に影響がない」と考えている人はほとんどいないでしょう。 実は、私たちが行う歯科治療においても、患者さまの「喫煙の有無」はとても重要なポイントになります。 実際に日々の診療を行っていても、重度の歯周病に罹患(りかん)している患者さまの喫煙率はとても高いのが現状です。 では、なぜタバコを吸うと歯周病になりやすくなったり、治療をしても悪化してしまったりするのでしょうか?まずは基本となる「歯周病」の仕組みから解説していきます。 1. 歯を失う最大の原因『歯周病』とは? 『歯周病』とは、磨き残した歯垢(プラーク)や歯石の中に潜む「歯周病の原因菌」によって歯のまわりの歯ぐきが炎症を起こして腫れ、出血や痛み・膿(うみ)が出て歯と歯ぐきの境目の溝(歯周ポケット)が深くなり、最後には歯を支えている大切な顎の骨である『歯槽骨(しそうこつ)』が溶けて歯が抜け落ちてしまう病気です。 この歯周病は、日本人が歯を失う最大の原因であり、特に50歳代半ば頃より急速にお口の中全体に広がっていきます。 歯周病の非常に厄介なところは、初期から中期までの段階ではほとんど痛みを伴わないため、「自分が歯周病にかかっている」とは気がつきにくい点にあります。そして、50歳代半ばになって歯ぐきが痛くなり、膿も出て歯がグラグラと揺れ始めたときにはすでに手遅れ(末期状態)になっていて、歯科医院を受診しても「もはや抜歯しか選択肢がない」ということになってしまいます。 タバコを吸う人は歯周病になる確率が「3倍」、歯を失う確率は「2倍」! 日本の成人の「約80%」が罹患しているといわれているこの歯周病ですが、実はその発症と進行には「喫煙率」が大きく関係しています。 タバコの煙の中に含まれている有害物質『ニコチン』の強力な血管収縮作用により、毛細血管が縮んで歯ぐき(歯肉)の隅々にまで十分な酸素が行き渡らなくなり、細菌に対する免疫作用が大きく低下します。すると、お口の中で細菌感染が極めて起こりやすくなり、歯周病になってしまうのです。 統計データによると、タバコを吸う人の歯周病罹患率は、なんと非喫煙者(吸わない人)の「3倍」にのぼります。 また、将来的に歯を失ってしまう確率も、タバコを吸わない人の「2倍」という高い数値になっております。 2. 喫煙と歯周病の恐ろしい関係〜なぜ手遅れになるまで気づかないのか?〜 タバコを日常的に常用している人は、吸わない人に比べると、ニコチンの血管収縮作用によって常に全身や歯ぐきの血液の流れ(血流)が悪くなっています。 血流が悪くなると、歯ぐきの組織に十分な栄養が行き渡らなくなります。同時に、血液に乗ってやってくるはずの「歯周病菌と戦う白血球の数」も減ってしまいます。 さらに、歯周病菌の攻撃によってダメージを受けた歯ぐきや顎の骨を治そうとする「組織の修復機能」も正常に働かなくなります。この三重の悪循環によって、お口の中で歯周病菌がさらに勢いよく繁殖してしまうのです。 ニコチンが「歯ぐきの出血(SOSのサイン)」を隠してしまう そしてもう一つ、喫煙者の方にとって非常に危険な落とし穴があります。 通常、タバコを吸わない人であれば、歯周病の初期段階で歯ぐきが腫れると、歯磨きの際などに「歯ぐきから出血する」ため、そこで異常に気が付くことができます。 しかし、タバコを吸っていると、ニコチンの強力な血管収縮作用によって血管がギュッと縮んでいるため、炎症が起きていても歯ぐきからの出血が抑えられて隠されてしまいます。 そのため、タバコを吸っている人は、歯周病の初期から中期の段階では出血などの自覚症状が出にくく、骨が溶けていても「自分が歯周病になっていると全く気が付かない」のです。 先ほどもお話しした通り、歯周病の本当に怖いところは、重症化していよいよ「抜歯」という段階にならないと痛みなどの症状が出にくいところです。 つまり、出血が抑えられたまま水面下で骨が溶け続け、ある日突然「歯ぐきが大きく腫れ上がり、歯がグラグラして痛くて物が噛めない」という末期の状態になってようやく気が付いても、その時にはもう遅いのです。実際に、こうした重度の歯周病になって来院される方の喫煙率はものすごく高いのです。 3. 喫煙は「万病のもと」!歯科医療の現場から見る現実 昔は、タバコの害といえば「肺がん」ぐらいのイメージで、しかも「吸いすぎなければ大丈夫だろう」という甘い認識が一般的でした。 当時のタバコのパッケージを見ても、『健康を損なう恐れがあるため、吸いすぎに注意しましょう』といった、なんともあいまいで控えめな文章が箱の側面に書かれているだけでした。 かつて日本の政治家は異常に喫煙率が高く、厚生労働省が国民の健康のために提出する禁煙・分煙に関する法案をことごとく握りつぶしてきました。 しかし、2020年東京オリンピックの開催に向けた国際基準への対応のおかげもあり、受動喫煙対策の法改正など、ようやく日本でも禁煙環境に関してかなり改善してきました。 それでもまだ、24時間いつでもコンビニで手軽にタバコが買えたり、派手なポスターや雑誌での宣伝が認められていたり、一定の基準を満たせばレストランなどの飲食店でも喫煙可であったりと、禁煙に関するルールはまだまだ不十分ですが、数年前までに比べればだいぶマシにはなりました。 ただし、残念ながら今でもJT(日本たばこ産業)の最大の株主は日本政府(財務省)です。ということは……日本における完全禁煙への道は、まだまだ遠いのが現状です。 海外のパッケージ警告と、30代で重度歯周病になる患者さまの実例 それでも、タバコがいかに心身ともに有害であるかということが医学的に広く分かってきたおかげで、日本の喫煙率は年々下がっており、現在では成人に占める喫煙者の割合は「約14%」とのことです。 とはいえ先進国の中ではまだ喫煙率が高く、日本のタバコのラベル(パッケージ)にも文字で注意書きが書いてあるだけで、実際に吸っている喫煙者は見もしないでしょう。日本は残念ながらまだまだ「喫煙大国」なのです。 一方、海外の多くの国のタバコのラベルには、タバコのせいでできた悪性腫瘍などの衝撃的で生々しい写真がパッケージ全面に貼り付けてあります。 その警告写真の中には、タバコによってボロボロになった「重症の歯周病」や、お口の中にできた「舌癌(ぜつがん)」「歯肉癌(しにくがん)」などの写真も数多く掲載されています。このような写真は、すでに重度のニコチン依存になっている喫煙者への抑制効果は限定的だそうですが、未成年や若年者などの「新規の喫煙者を増やさないため」には非常に高い効果があるそうです。 実際、当院に通院中の患者さまの中にも、まだ「30代」という若さにも関わらず、まるで高齢者のような「かなり重症の歯周病」になってしまっている方が何人かいらっしゃいます。 そのような患者さまに問診でタバコを吸うかどうかお聞きすると、なんと全員が喫煙者でした。 私が診察室で、いかにタバコが歯周病を悪化させているのかを丁寧にご説明し、歯を守るために禁煙をお勧めするのですが、皆さんその場では苦笑いするだけです。 これでは、どんなに私たち歯科医師と歯科衛生士が一生懸命に頑張って専門的な歯周病治療を行っても、タバコを吸い続けている限り血流と免疫が回復しないため、あまり歯周病は改善しません。中には毎月欠かさずメインテナンスに通院してくださっている方もいらっしゃいますが、喫煙を続けているため「なんとか現状維持」がやっとの状態です。そして現状維持のようでも、実際には少しずつ確実に歯周病は悪化していき、骨は溶け続けていきます。 新型コロナウイルス感染と「喫煙・歯周病」の密接な関係 ちなみに、現在流行している「新型コロナウイルスの感染や重症化」は、お口の歯周病と密接に関係していることが分かっています(歯周病菌が出す酵素がウイルスの粘膜への侵入を助けてしまうためです)。 つまり、タバコを吸うことで肺の機能が落ちるだけでなく、お口の歯周病が悪化し、それによって新型コロナウイルスにも感染しやすく重症化しやすくなってしまうのです。 4. 歯と命を守るために、タバコを吸うのを今すぐやめよう! 結論として、タバコは歯にとっても全身にとっても、本当に「百害あって一利なし」です。 タバコはその主成分である「ニコチン」に強い薬物依存性がありますが、覚せい剤などの違法薬物と違って、身体的なニコチン依存の強い欲求(離脱症状のピーク)は、実は「たったの8時間〜数日程度」で消えるといわれています(※ただし残念ながら、長年の喫煙で体内に蓄積したタバコの有害成分が完全に抜けて非喫煙者と同じリスクに戻るには、10年以上かかるそうですが、禁煙した瞬間から歯ぐきの血流は確実に改善し始めます)。 ですから、ご自身の意思や禁煙外来のサポートを活用すれば、タバコ依存から脱出することは誰にでもできるのです。 タバコは単なる嗜好品ですので、人間が生きていくうえで必要性はまったくありません。「人類が歴史上で発明した最悪の生産物は、核兵器とタバコである」とさえ言われています。 このような医学的・健康上の明確な理由から、私たち谷村歯科医院では、皆さまの健康を司る医療機関として、喫煙に強く反対します。 現在タバコを吸われている方は、ご自身の大切な歯と健康を守るため、そして大切なご家族や周りの人を受動喫煙から守るために、ぜひ今すぐ禁煙して、健康で清潔な生活を取り戻しましょう! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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歯周病の原因菌となりやすい人の特徴について
今日は、『歯周病の原因菌の種類と歯周病になりやすい人の特徴』 についてお話しします。 皆さん歯周病ってどんな病気かご存知ですか? 歯周病とはただ歯ぐきが腫れているというだけではありません。 あごの骨が溶けて、最後は歯が抜けてしまうとても怖い病気です。 歯周病初期では細菌の塊、歯垢(プラーク)によって歯ぐきが炎症を起こし、歯と歯の間の歯ぐきは丸く腫れぼったくなります。 更に色は真っ赤になります。歯周ポケットは4mm以内です。 皆さんの中には歯ブラシをして出血してくる方もいるのではないでしょうか? それはもしかしたら歯周病の初期状態かもしれません。 歯周病中期では初期症状から更に進行すると歯周ポケットは5mm~7mmまで深くなります。 歯周病は骨が溶けて歯を支えきれなくなり揺れてきてしまう病気ですが、痛みがほとんどないので痛くないから大丈夫と思っていると、気づかないうちに骨が溶けていることがあります。 重度の歯周病になってしまうと、歯ぐきは下がり骨が溶け歯と歯の間が目立ってきます。 さらに歯がグラグラしてくるので噛み難かったり、話しづらい、口臭が気になると言ったことも出てきてしまいます。 こうなるといくら歯科医院で治療しても元には戻りません。 《歯周病の菌について》 歯周病は様々な有害な菌が原因で発症してしまう病気です。 歯周病の原因菌にはたくさんの種類がありますが、今回は特に 『red complex(レッド コンプレックス)』 と言われる最も害を及ぼす3種類を紹介します。 ◎porphyromonas gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス) 偏性嫌気性グラム陰性桿菌で、他の菌とバイオフィルム(歯ブラシでは取れないほどの強固な病的な膜)を作ります。 更にこの菌は内毒素を持っています。 この内毒素によって歯を支えているあごの骨(歯槽骨)の吸収を引き起こします。 ◎tannerella forsythensis(タンネレラ・フォーサイセンシス) 嫌気性グラム陰性菌。紡錘状のような形をしており、同じく内毒素を持っています。 ◎treponema denticola(トレポネーマ・デンティコラ) 嫌気性グラム陰性菌。らせん状のような形をしています。 歯茎の隙間から血管の中に入り込みます。 今紹介したのは3つだけですが、歯周病の主な菌は約15種類以上もいるそうです! 歯周病の原因菌の多くは嫌気性菌という、空気を好まない菌です。 歯周ポケットが深くなると空気があまりない空間が多くなり、この歯周ポケットで大繁殖してしまいます。 《歯周病になりやすい特徴》 歯周病になりやすい人には以下のような特徴があります。 ①喫煙 タバコを吸う人は吸わない人に比べると歯周病リスクが圧倒的に高くなっています。 なぜかというとタバコの中に含まれているニコチン、これは免疫力を低下させる作用があります。 他にも血管収縮作用があるため歯茎からの出血が起こりにくいので、歯周病にも気づかないことがあります。 また、唾液の分泌量も低下するため歯石やプラークがつきやすくなります。 すると歯周病原因菌が繁殖して、さらに歯周病が悪化するのです。 ②糖尿病 歯周病と糖尿病は双方で密接な関係にあります。 ・糖尿病→歯周病 糖尿病により免疫の働きが落ち感染症に罹患しやすくなります。 さらに高血糖になると炎症が強くなるので悪化しやすくなります。 糖尿病の人が歯周病になると、治療もかなり困難になります。 ・歯周病→糖尿病 歯周病により炎症性物質がたくさん作られ、インスリンの働きが抑制されてしまいます。 そうなると血糖コントロールが悪くなり糖尿病になってしまいます。 糖尿病になると、失明や手足の血流循環不足で壊死して切断になるリスクも出てきます。 ③ストレス ストレスを感じていると自律神経が乱れ免疫が低下して歯周病になってしまうことがあります。 歯周病の原因菌をゼロにすることはできませんが、通常は白血球などの免疫作用で病気になるのを体が防いでいるのです。 しかし、ストレスが続くことで口腔内環境が悪化して歯周病になってしまうのです。 これら喫煙・糖尿病・ストレスの他にも、食習慣・薬の影響・不適合なかぶせもの・肥満・遺伝なども歯周病の感染と重症化に関係があると言われています。 以上、歯周病の原因菌と歯周病になりやすい人について解説をいたしました。 歯周病にならないように毎日の歯ブラシやフロスと歯科医院での定期検診を徹底して、80歳まで自分の歯を20本以上残せるように頑張りましょう! ちなみに当院では、通常歯石が付いてくる3ヵ月ごとの定期健診と歯石の除去をお勧めしています。 日頃どんなケアをすれば良いのかわからないなどあればスタッフに声をかけてくださいね。 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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【歯科医師解説】お口の『セルフケアの種類と方法』について!歯ブラシ・洗口剤・フロス・キシリトールガムの正しい活用法
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 前回のブログでは、歯と歯ぐきの境目にある「歯周ポケット」を改善して健康な状態に保つには、ご自宅での毎日のセルフケアと、歯科医院での定期的な検診が有効であるとご説明しました。 [歯周ポケットについて] では、普段ご自宅でおこなうセルフケアは、具体的にどんな道具を使ってどうやって行えばよいのでしょうか? 今回は、お口の健康を守るための『セルフケアの種類と方法』について詳しくご説明いたします。 1. セルフケアの基本は毎日の「歯ブラシ」 虫歯と歯周病を防ぐためにまず行うべき基本のケアは、やはり毎日の「歯ブラシ(ブラッシング)」です。 しかし、毎日欠かさず歯ブラシをしていても、やり方や道具選びを間違えると逆効果になったり、大切な歯と歯ぐきを傷つけてしまったりすることがあります。 ① 歯磨きの「回数」と最も重要な「タイミング」 まず1日の歯ブラシの回数ですが、できれば「1日3回」、お仕事などで日中は難しいという方でも、通常「1日2回」は必ず磨くようにしましょう。 特に重要な歯ブラシのタイミングは、「夜寝る前(就寝前)」と「朝起きた時(起床直後)」です。 なぜなら、人間は夜眠っているあいだ、唾液の分泌量が極端に少なくなるからです。唾液の量が減ると、唾液の力で食べかすや歯垢(プラーク)を洗い流す自浄作用が減少してしまい、睡眠中のお口の中で細菌が大繁殖します。 このときに虫歯や歯周病の原因菌が一気に増えることで、次第に虫歯や歯周病が進行していくのです。また、お口の中だけでなく、朝起きたときに増えた大量の細菌を飲食とともに飲み込んでしまうことで、全身の体調不良につながることもあります。 そのため、「夜寝る前」に細菌のエサとなる汚れを徹底的に減らし、「朝一番」に寝ている間に増えた細菌を磨いて洗い流すことで、お口の中の細菌の繁殖を効果的に防ぐことができるのです。 ② 「食後3分以内に磨こう!」は過去の常識? また、近年の歯科における新しい常識として、「食後すぐの歯磨き」はお口に残っている食べ物や飲み物が研磨剤や歯を溶かす「酸」として働いてしまい、柔らかくなった歯の表面を傷つけてしまうため、すぐにはしないほうがいいとされています。 食後はまずお水やお茶でお口を軽くゆすぐ程度にし、唾液の働きでお口の中が中性に戻る「最低でも食後30分経ってから」歯を磨くようにしましょう。 昔よく耳にした「食後3分以内に、3分間磨こう!」というフレーズは、もはや過去の常識です。今では食後すぐのブラッシングは歯にとって良くないということが分かっていますので、この古いフレーズは忘れてしまいましょう。 ③ 歯ブラシの「毛先の細さ」と「硬さ」の選び方 次に歯ブラシの種類の選び方ですが、基本的には「毛先が細くて、毛の硬さは『ふつう』のもの」がおすすめです。 毛先が細く加工されている(テーパード毛などの)ほうが、前回ご説明した「歯周ポケット」の狭い奥まで毛先がスッと入って汚れを掻き出してくれるので、歯周病予防にとても効果的です。 「やわらかめ」の歯ブラシについて: あまりに柔らかすぎる歯ブラシは、歯に当てたときに毛先がペタッとそっくり返ってしまうため、ネバネバした歯垢がうまく取れません。「歯周病がかなり進んで歯ぐきが腫れており、普通の硬さの歯ブラシだと痛くてどうしても磨けない」といった場合に限って使うようにしましょう。 「かため」の歯ブラシについて: 硬い歯ブラシは、女性やご年配の方など、握る手の力が弱くて普通のブラシでは歯垢を落としきることができない場合には有効なこともあります。ただし、毛先が硬いと毛の弾力(しなり)が少なくて、歯と歯の細かい隙間や歯周ポケットには届きにくくなります。 たまに、「歯ブラシは硬いものでゴシゴシ磨かないと、磨いた気がしない!」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、強い力で硬い歯ブラシを使い続けていると、歯ぐきが下がり、歯の表面や根元がどんどん削れて冷たいものがしみる『知覚過敏(ちかくかびん)』になってしまったり、歯の内部の柔らかい部分(象牙質)が露出してかえって虫歯になりやすくなってしまいますので、くれぐれも気をつけましょう。 2. 「液体ハミガキ」と「洗口剤」を正しく活用しよう 薬局などで売られている「液体タイプ」のセルフケア商品には、見た目が似ていても実は大きく分けて2つの種類があります。ボトルの裏面の表示を見て、使い方を間違えないようにしましょう。 ① 歯ブラシの前に使う『液体ハミガキ(デンタルリンス)』 1つ目は、歯ブラシをする前にお口に含んで、そのまま歯ブラシで磨く『液体ハミガキ』です(一般的に「デンタルリンス」とも呼ばれます)。 これは、普段使っているチューブ入りの「ペースト状の歯磨き粉」の代わりに使用するものです。液体なのでお口の隅々まで広がりやすく、配合されている様々な薬用成分が、歯ブラシで歯を磨いた際に効果を発揮します(研磨剤が入っていないものが多いため、歯を傷つけにくいメリットもあります)。 ② 歯ブラシの後に使う『洗口剤(マウスウォッシュ)』 もう1つは、普段通りに歯ブラシをしてお口をすすいだ「後(仕上げ)」に使用する『洗口剤(せんこうざい)』です(一般的に「マウスウォッシュ」と呼ばれています)。 歯磨きでお口の中をきれいにした後にブクブクとうがいをして使用することで、お口の中の殺菌・消毒、口臭の防止、そして歯垢や歯石の沈着予防に高い効果があります。 なお、マウスウォッシュをした後は、お水でお口をすすぐことはしません。直後に水ですすいでしまうと、せっかくのお薬の成分が流れて効果が半減してしまいますので注意しましょう。 「アルコールタイプ」と「ノンアルコールタイプ」の違い さらに、液体ハミガキ・洗口剤のどちらのタイプにも、スッキリ感の強い「アルコール(エタノール)配合タイプ」と、低刺激な「ノンアルコールタイプ」があります。 アルコールタイプ: 殺菌効果や使用後の清涼感・爽快感が高いのですが、ピリピリとした刺激が強かったり、お口の中に口内炎や傷、歯ぐきの強い炎症があるとすごくしみて痛いため使用できません。 ノンアルコールタイプ: ピリピリとした刺激が少ないので、お子さまやご年配の方も含め万人向けです。ただし、製品によってはお口の中でブクブクとすすぐと泡だらけになってしまうものもあるため、やや使いづらく感じる場合もあります。ご自身の好みに合わせて選びましょう。 3. 『デンタルフロス』や『歯間ブラシ』を活用しよう どんなに時間をかけて丁寧に歯ブラシをしても、歯ブラシの毛先だけでは「歯と歯の間の歯垢」は半分ほどしか落とせません。そして、大人の歯でたいてい虫歯や歯周病になりやすいところは、この「歯と歯の間」なのです。 そこで大いに役に立つ補助用具が、『デンタルフロス』と『歯間ブラシ』です。 ① デンタルフロス(狭い隙間向け) デンタルフロスは、ナイロンの細い繊維を束ねた糸で、歯と歯の間の狭い隙間に通して汚れを絡め取ります。 以前の記事でもご紹介した通り種類も色々ありますが、初心者の方にもおすすめなのは、糸の表面にワックス(ろう)が付いていて滑りが良く、歯間にスルッと入りやすいタイプです。 ② 歯間ブラシ(広い隙間向け) 歯間ブラシは、金属製(またはゴム製)の細くて短いワイヤーの周りに、ナイロンの毛先が小さなタワシのように巻きつけてある道具です。 加齢や歯周病の進行によって歯ぐきが下がり、歯と歯の間に三角形の隙間ができてしまったり、歯並びが悪くて隙間がある場合にとても効果的なツールです。こうした隙間が大きい場所では、細い糸のデンタルフロスだけでは歯垢が取り切れないため、歯間ブラシの併用をおすすめします。 【重要】無理に歯間ブラシを入れるのは逆効果です! なお、歯間ブラシは、歯と歯の間にスッと無理なく入らなければ使う必要はありません。隙間が狭い場所はデンタルフロスだけで十分です。 歯と歯の間の隙間がほとんど無い健康な歯ぐきの場所に、無理やり歯間ブラシを押し込んで入れると、健康な歯ぐきを傷つけてしまい、かえって歯ぐきが下がって隙間が広がってしまうため逆効果になります。 歯間ブラシにはワイヤーの太さ(SSSS〜Lサイズなど)で種類がいくつかありますので、必ずご自分のお口の隙間に合った適切な太さのものを使用しましょう。 4. 「ガム」を噛むのはセルフケアに効果的? お口のケアとして「ガムを噛むこと」は、噛む刺激によって唾液の分泌が促進されますので、唾液の力でお口の中を洗い流して浄化する作用や、歯の再石灰化を助ける効果があります。 ただし、当然ながらガムを噛むことは毎日の「歯ブラシの代わり」にはなりませんので、歯磨きは必ず行いましょう。 また、噛むガムの中に「砂糖」が入っていては、虫歯菌にエサを与えていることになり本末転倒です。 お口のケアとしてガムを噛むときは、パッケージの裏の成分表示をよく見て、虫歯菌が酸を作れない天然の代替糖である『キシリトール』が入っているものを選びましょう。 選ぶなら「キシリトール100%」のガムを! ここで大切な注意点が1つあります。市販のガムの中には、「キシリトール配合」と書かれていても、同時に砂糖や水あめ、ブドウ糖果糖液糖などの糖類が入っているものがあり、それでは虫歯予防としてあまり効果がありません。 選ぶ際は、甘味成分として他の糖類を含まない「キシリトール100%」のものを選びましょう。もし歯科医院の受付などで販売している歯科専売のキシリトールガムであれば、まず「キシリトール100%」と思って間違いないでしょう。 5. 「セルフケア」と歯科医院での「プロのケア」を両輪に! お口の健康を清潔に保つことは、虫歯と歯周病の予防だけでなく、全身の健康維持や、インフルエンザ・新型コロナウイルスなどのウイルス感染症の防止(お口の細菌が出す酵素を減らし、ウイルスの侵入を防ぐこと)のためにもとても重要です。 しかし残念ながら、ご自宅でこれらのセルフケアを毎日一生懸命に頑張っていても、どうしても毛先が届かない場所には次第に歯垢と歯石が溜まっていきます。 そこで、毎日のセルフケアに加えて、3ヶ月に一度は歯科医院での『定期検診(プロフェッショナルケア)』を活用しましょう。 歯科医院では、自分では落とせない溜まった歯垢と歯石を専用の器械で徹底的に取り除くだけでなく、定期的に歯周ポケットの深さを測定したり、レントゲンを撮影したりすることで、目には見えない初期の虫歯や骨の病巣を早期に発見し、手遅れになる前に対処することができます。 毎日の正しい「セルフケア」と、歯科医院での定期的な「プロのケア」の2つを組み合わせて、いつまでも健康な歯とお体を維持していきましょう!ご自身に合った歯ブラシや歯間ブラシのサイズが知りたい方は、当院のスタッフまでお気軽にお尋ねください。 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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インプラント・ブリッジ・入れ歯
歯を失ってしまった時の治療法である、『インプラント・ブリッジ・入れ歯』について、それぞれの特徴を説明します。 ★審美性 インプラント→ ジルコニアやセラミックス冠なので審美性に優れていて、 天然歯に近い仕上がりになる。 インプランのかぶせものは、周囲の歯に合わせた形・色を選択できるので、不自然さがほとんどない。 ブリッジ→ 保険適応だと奥歯は銀歯になる。保険外治療の場合はとても優れており、ジルコニアやセラミックなどの審美材料を使用すれば天然歯に近い仕上がりとなる。 入れ歯→ 保険適応の場合、部分入れ歯に使用するバネが金属部分のため目立つし見た目に劣る。保険適用外材質を使えば金属のバネのない部分入れ歯を作ることができる。 ★噛む機能 インプラント→ 天然歯と比較すると90%程度と言われているが、自分の歯(天然歯)とほぼ同じ物を噛むことができる。 ブリッジ→ 支えとなる歯の状態で異なるが、天然歯の6~7割程度の咀嚼力になる。 入れ歯→ 噛む力は天然歯よりも大きく低下してしまい、天然歯と比較すると20%程度。 固い物などが食べにくくなったり、くっつきやすいものは食べれなかったり小さく切ってから食べる必要が出てくる。 ★違和感 インプラント→ チタン合金製の人工歯根を顎の骨に入れ、その上にセラミックスのかぶせものをつけているで、天然歯に近い使い心地で違和感はほとんどない。 ブリッジ→ つながったかぶせものを接着剤で固定しているので安定感があり、違和感は少ない。歯がないところの隙間が気になることがある。 入れ歯→ 外形が大きく厚みがあり、口内に違和感があり、なかなか馴染まない。 総入れ歯は粘膜のみで支えているので、ズレたり痛みを感じたりすることがある。 ★味覚への影響 インプラント→ ほとんどない。 ブリッジ→ ほとんどない。 入れ歯→ 歯ぐきや上あごがプラスチックや金属で覆われるので、温度や味が感じにくくなる。 ★他の歯への影響 インプラント→ 自立しており他の歯へ影響を与えることはほとんどない。 ブリッジ→ 失った歯の両脇の歯を大きく削り支柱とするため、削られた歯へ大きな負担がかかる。 無理に噛んだり歯ぎしりがある人は、支台となる歯が折れてしまうことがある。 入れ歯→ 部分入れ歯の場合、バネをかける歯に大きな負担がかかる。揺さぶられるためグラグラになりやすい。 ★歯槽骨の吸収 インプラント→ 歯槽骨の吸収を抑制できる ブリッジ→ 歯槽骨の吸収が進んでしまう 入れ歯→ 歯槽骨の吸収が進んでしまう ★清掃のしやすさ インプラント→ 歯ブラシやフロスなど、自分の歯(天然歯)と同じ清掃方法でできるので、口の中を清潔に保ちやすい。 ブリッジ→ 天然歯と同じように清掃できるが、天然歯とダミーの歯の間に食べかすが詰まりやすく、また歯ブラシが届きにくいので、残っている歯が虫歯になりやすい。 入れ歯→ 義歯用ブラシや義歯洗浄剤を使っての清掃が必要。残っている歯にも食べかすが残りやすくなるので丁寧に歯ブラシをしないと虫歯になりやすい。 また、入れ歯は食事の後は毎回外して清掃が必要。 ★外科的治療 インプラント→ 顎の骨に直接ネジ穴をあけ人工の歯根を埋入するので、外科的治療が必要になる。 ブリッジ→ 必要ない。 入れ歯→ 必要ない。(骨が尖っていたり出っ張っている場合は必要になることがある) ★費用 インプラント→ 保険が適用とならないので費用が高くなる。 ブリッジ→ 材質によっては保険適用のものがある。自費だとインプラントと同じぐらいになることがある。 入れ歯→ 材質によっては保険適用のものがある。自費だとインプラントと同じぐらいになることがある。 ★治療期間 インプラント→ 治療期間が長くなる。 ブリッジ→ 短期間で治療可能。(抜歯した歯ぐきの状態による) 入れ歯→ 短期間で治療可能。(抜歯した歯ぐきの状態による) ★耐久性 インプラント→ 定期的なメンテナンスを欠かさずに行っていれば、10年以上も問題なく使える。 ブリッジ→ 定期的なメンテナンスを欠かさずに行っていれば長く使うことはできるが、支柱にした歯が虫歯になったり、負担がかかるため折れてしまうことがある。 入れ歯→ 人工の歯がすり減ったり、構造が複雑なためバネが折れたりすることがある。 歯ぐきの状態が変化するので約3年ほどで傷みが出てきたりゆるくなることがある。 歯を失ってしまった場合は以上の3種類の治療方法があります。 これらのどの方法も一長一短がありますが、定期的に検診に行くことでできるだけ長く安全に使うことが可能です。 治療が終わってもメンテナンスフリーというわけにはいきませんので、治したあとも定期検診を欠かさないようしましょう。 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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【歯科医師解説】『歯周ポケット』とは?深さ(ミリ数)でわかる歯周病の進行度と深くなる原因・改善方法
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村 将光です。 最近、『歯周ポケット』という言葉は、歯磨き粉や歯ブラシのテレビCMなどでもよく耳にするようになってきました。 「この歯ブラシは歯周ポケットの奥まで毛先が届く」とか、「歯周ポケットの中までしっかり磨こう!」といったフレーズを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。 では、そもそもこの『歯周ポケット』とは一体何なのでしょうか?今回は、お口の健康を保つうえで非常に重要な『歯周ポケット』について詳しくご説明をしていきます。 1. そもそも『歯周ポケット』とは? 『歯周ポケット』とは、一言でいうと「歯と歯ぐき(歯肉)のあいだにある溝(隙間)」のことです。 ご自身のお口の中を鏡でよく見てみると、歯と歯ぐきはピタッとくっついているように見えますが、実はその境目には1ミリ前後のわずかな隙間(溝)が空いています。 そして、その隙間の底(底部)から先の奥深い部分では、『歯根膜(しこんまく)』という強靭な線維の束によって、歯の根と顎の骨(歯槽骨)がしっかりとつながって支えられています。 2. 歯周ポケットの深さ(長さ)と歯周病の進行度 歯科医院の定期検診などでは、この歯周ポケットの深さを『ポケットプローブ』という先端が細くなった専用の器具で測ります。 このプローブという器具には、先端から「1ミリごとのメモリ」がついており、歯と歯ぐきの隙間にそっと差し込むことで、現在歯周ポケットがどれぐらいの深さになっているかが一目で確認できるようになっています。 歯周ポケットの深さ(ミリ数)によるお口の状態の目安は、以下の通りです。 健康な歯ぐきの状態: 1〜2ミリ やや歯ぐきに腫れがある「歯肉炎」: 3ミリ 中等度の歯周病(歯周炎): 4〜5ミリ 重度の歯周病(歯周炎): 6ミリ以上 ちなみに、どんなに若くて歯ぐきが健康な人であっても、「歯周ポケットが0ミリ(全く無い)」ということはありません。どんなに健康な人でも、0.5ミリから1〜2ミリ程度の健康な溝(歯肉溝)が存在します。 また、お口の中の場所によっても深さの傾向が異なります。たとえば、唾液で洗い流されやすく歯ぐきが薄い「下の前歯」ではポケットが全般的に浅く、逆に歯ブラシが届きにくく歯ぐきに厚みがある「一番奥の歯の後ろ側」はポケットが深くなりがちです。 さらに、一番奥の「親知らず」が斜めや横向きに生えて、中途半端に手前の歯と引っかかっていたりすると、その隙間に深い溝ができ、歯周ポケットはなんと「10ミリ」を超えてしまうこともあります。 3. 歯周ポケットが深くなる原因(歯肉炎から歯周炎へ) では、なぜ最初は1〜2ミリだった健康な溝が、だんだんと深くなってしまうのでしょうか? ① 歯ぐきが腫れて溝が深くなる『歯肉炎(しにくえん)』 毎日の歯磨きで磨き残しがあり、歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に歯垢(プラーク)や歯石がたまると、お口の中が不衛生になり細菌が大量に繁殖します。 そして、歯周病の原因菌がポケットの中へと入り込むと、細菌が出す毒素によって内部で炎症を起こします。すると、歯ぐきが赤くぷっくりと腫れ上がって、歯ブラシが当たったときに出血したり、指で触ると痛んだりする場合があります。この歯ぐきだけに炎症が起きている初期の状態が『歯肉炎(しにくえん)』です。 このとき、歯ぐきが上に向かって盛り上がって腫れることで、相対的に歯周ポケットの深さが深くなります(3ミリ程度)。 ただし、まだ顎の骨までは溶けていないこの『歯肉炎』の段階であれば、歯科医院でのクリーニングと毎日の丁寧な歯磨きによってしっかりと歯垢と歯石を取り除き、歯周ポケットの中をきれいにすることで、腫れが引いてポケットの深さを改善し、元の健康な状態へと『歯肉炎』を治すことができます。 ② 顎の骨が溶けて溝が深くなる『歯周炎(ししゅうえん)』 しかし、「血が出るけれど痛くないから」とこの歯肉炎の状態をそのまま放っておくと、炎症がさらに奥深くへと進み、歯ぐきの奥で歯を支えている大切な顎の骨(歯槽骨:しそうこつ)が溶けてしまいます。 土台である顎の骨が下に向かって溶けていくと、歯と歯ぐきが剥がれていき、歯周ポケットも4ミリ、5ミリ、6ミリ……とどんどん深くなっていきます。この骨まで溶け始めた状態が、本格的な歯周病である『歯周炎(ししゅうえん)』です。 なお、汚れ以外にも歯周ポケットが局所的に深くなる原因として、「歯並びが悪くて歯が重なっている部分」や、先ほど挙げた「親知らずが横向きに引っかかっている部分」などは、構造的に汚れが溜まりやすく骨も失われやすいため、ポケットが深くなります。 4. 歯周ポケットが深いときのお口の中の危険な状態 もし歯周ポケットが4ミリ以上に深くなってしまうと、ご自宅での通常の歯ブラシの毛先だけでは、到底ポケットの奥底(底部)まで届かなくなってしまいます。 すると、酸素のないポケットの奥深くに、嫌気性の歯周病菌や食べかす、白血球の死骸である「膿(うみ)」などがまるでヘドロ状に溜まっていき、強烈な悪臭(口臭)を放つようになります。 歯周病の原因菌は、この深い歯周ポケットの中で歯垢や血液を餌(エサ)にして増殖しながら強い毒素を出し続けます。そして、私たちの体の免疫機能も「細菌に感染して顎の骨が腐ってしまわないように」と防御反応を起こし、なんと自分の免疫細胞が自分自身の顎の骨を溶かして後退させていくのです。 さらに歯周病が進んでポケットが深くなると、以下のような様々な症状が連鎖的に現れます。 歯ぐきがブヨブヨに腫れて、少しの刺激で出血する 歯を支えている骨が溶けることで、歯と歯の間に隙間ができて食べかすが挟まるようになり、歯も少しずつグラグラと揺れていく 歯ぐきが下がって本来隠れている「歯の根(象牙質)」が露出するため、冷たい水や風がしみる『知覚過敏』になっていく 歯と歯の間の骨が溶けてしまうため、それに伴って歯ぐきも大きく下がり、歯が長く見えることで「昔より歯が伸びたような感じ」になる いよいよ重度の歯周病(ポケット6ミリ以上)になると、歯が前後にグラグラして痛くて物が噛めない、歯ぐきが大きく腫れて膿が溜まり熱を持つようになり、最後には支えを失って自然に歯が抜け落ちてしまいます 5. 深くなった歯周ポケットの改善方法と予防は? 歯周病の怖いところは、歯周病になって歯ぐきが赤く腫れ上がっていると、その奥で歯を支えている骨がかなり溶けてしまっていても、外からの見かけ上は歯ぐきで覆われていて隙間がない(骨が溶けていない)ように見えてしまう点です。 また、歯周病は「沈黙の病気(サイレントディジーズ)」と呼ばれるほど初期〜中等度では痛みがなく、いよいよ重症になって「歯を残すのが不可能なぐらい骨が溶けてから」初めて激しい痛みや揺れなどの自覚症状が出るため、痛くなってから歯科医院に行ってもすでに手遅れ(抜歯)というケースが少なくありません。 そのため、自覚症状がないうちから歯科医院を受診し、歯科医師や歯科衛生士が専用の器具で正確に歯周ポケットの深さや出血の状態を測定して、プロによる正しいケア(ポケット内部の歯石除去)を行う必要があります。 適切な頻度での「定期検診」で歯を守りましょう 歯周ポケットがこれ以上広がり、重症化するのを防ぐためには、お口の状態に合った適切な頻度で『定期検診』に行くことを強くおすすめします。 当院の歯科検診では、虫歯のチェックの他に、プローブによる精密な「歯周ポケット測定」と、自分では落とせないポケット内の「歯垢・歯石の除去(スケーリング・ルートプレーニング)」、そして患者さま一人ひとりに合った「歯ブラシや歯間ブラシ・デンタルフロスなどの指導」を行っております。 歯科検診の頻度は、健康な方や状態が安定している方で通常「3〜6ヶ月ごと」をおすすめしていますが、すでに歯周ポケットが深く歯周病が進んでいる方には、ポケット内の細菌が増殖するのを抑えるため「1〜2ヶ月ごと」でのこまめなご来院をおすすめしています。 「歯ぐきが腫れぼったい」「歯ブラシの時に血が出る」「最近口臭が気になる」「噛むと歯がグラグラする・痛い」などの症状がひとつでもあれば、手遅れになる前に、どうぞお早めに谷村歯科医院を受診してくださいね! 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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【口腔外科医解説】非歯原性歯痛
こんにちは、谷村歯科医院 歯科医師・口腔外科医の鈴木 孝美です。 今回は、歯が痛いにもかかわらず、痛みの原因が歯ではない場合についてご紹介致します。 1・歯はどんな時に痛むのか? 通常は歯が痛い場合、虫歯だったり歯周病で痛い場合がほとんどです。 ほかには歯が割れたり折れたり、ぶつかって脱臼した状態の時ももちろん歯が痛みます。 虫歯の場合は、歯が細菌が出す酸によって溶けることで歯の中の神経(歯髄)に刺激が伝わり痛みとなって脳に信号が送られます。 歯周病の場合は、歯ぐきが腫れて膿を持ち、骨が溶けてしまいます。 そうなると歯がグラグラして歯を支えている骨や歯ぐき(歯周組織)が痛くなったり、歯の根が露出してしみるようになり歯が痛みます。また歯と歯を支えている骨をつないでいる『歯根膜』という繊維が引っ張られて痛みが出ます。 しかし、歯や歯の周りの歯周組織が原因でないのに歯が痛むことがあります。 このような場合の痛みを 『非歯原性歯痛』 (ひしげんせいしつう)といいます。 歯が痛くなって歯科医院に行き、レントゲンを撮ってもらったりしても何もないため、「しばらく様子を見て下さい」 と言われてしまいます。 『非歯原性歯痛』 の場合、様子を見ても痛みがおさまらない場合があるので、本人もどうしたらいいのか分からなくなってしまいます。 この、歯自体はなんとも無いのに歯が痛い、『非歯原性歯痛』 にも様々な原因があるため、歯科医院で何が原因なのかしっかりと把握してもらって、適切な処置を受ける必要があります。 ちなみに 『非歯原性歯痛』 に関しては、私が所属しています日本口腔顔面痛学会では以下のように分類されています。 https://jorofacialpain.sakura.ne.jp/?page_id=3129 いかがでしょうか? 『非歯原性歯痛』 にもこのようなさまざまな原因があります。 お口の周り、口腔領域以外の原因に関しては、残念ながら歯科医院で治すことはできません。 今回は、この分類の中でも比較的頻度が高い、『①筋・筋膜性歯痛』 をご紹介致します。 2・筋・筋膜性歯痛について 上記の画像は、左側が噛むための筋肉の一つ 『咬筋』 からの痛み、右側が同じく噛むための筋肉の一つ 『側頭筋』 という筋肉の筋膜痛を示します。 これはどういうことかというと、筋肉痛にもかかわらず、歯が痛いと錯覚してしまうのです。 なぜこのように錯覚を起こすのかというと、筋肉の痛い部分(トリガーポイント)を5秒間圧迫すると、関連痛として歯の痛みとして感じてしまうという事実があります。 咬筋のトリガーポイントを押すと、上の奥歯に痛みがでます。 側頭筋のトリガーポイントを押すと、側頭筋の前の方では上の歯の前歯、後ろの方では上下の奥歯に痛みが生じる場合が多いです。 痛みの特徴としては、ずーっと重い鈍痛、長い痛みの時間を感じます。 それからストレスがかかるとより一層悪化します(休日には楽になるなど)。 同じ姿勢を30分以上すると悪化する。 なお、原因不明の歯の痛みの78.8%がこの筋膜痛を感じるといった報告もあります。 また、増悪する原因として、筋肉痛である肩こり、首こりで悪化するといった報告もあります。 3・筋・筋膜性歯痛の治し方について 咬筋や側頭筋を触わって歯が痛む場合は、筋・筋膜性歯痛だと考えられます。 その場合は、ご自身で行えるセルフストレッチや、歯科医院で行うレーザー療法などの理学療法、お口の開口訓練などの治療方法があります。 (セルフストレッチに関しては必ず歯科医師の指示の下で行ってください。 自己流で行うとかえって症状が悪化する場合があります。また肩こりと違うので指で強くグリグリと押したり、ハンディマッサージ機などで強い刺激を与えないようにしてください) 筋・筋膜性歯痛を診査・治療するうえで大事なことは、診るべきポイントは歯だけではないということです。 下の歯を支えている下顎骨はフリーな状態になっていて、いろいろな筋肉と繋がっています。 この下顎骨は鎖骨などとも筋肉がくっついて全身の体の一部ですので、広い視野を広げて全身の状態を診察しながら診断をする必要があります。 実際に、この筋肉痛が脊髄に痛み刺激として入った時に、脊髄で収束や投射といった反応が起こり歯に痛みが生じます。 歯の神経はとても繊細です。また、歯に関連する感覚はすべて痛みとして感じます。 歯に伝わっている神経は頭の中の神経、12神経の中の一つですので、このような現象が起こるので、注意しながら診察していく必要があります。 当院では原因不明の歯の痛みがある場合には、口腔外科担当医が診察をいたします。 また状況に応じて、専門の大学病院にご紹介することが可能です。 もしもこのような症状をお持ちでしたら、お気軽にスタッフまでご相談下さい。 歯科医師・口腔外科医 鈴木 孝美 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7
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【口腔外科医解説】子供の歯並びのズレについて
こんにちは、谷村歯科医院 歯科医師・口腔外科医の鈴木 孝美です。 今回は、子供の歯並びが悪くて下の一番奥の歯(下顎第二大臼歯)が正しく生えないことについてお話ししたいと思います。 最近の社会では、子供達が軟らかくて食べやすい食事を好むようになり、咬む力、咀嚼機能が低下して、下の顎が小さくなり、その影響で子供達の歯並びが悪くなっています。 この状態では上と下の歯がしっかり噛まない、『不正咬合』 という噛み合わせになってしまいます。 一口に不正咬合と言っても、いろいろなパターンがあります。 奥歯でしか噛んでおらず、前歯に隙間が空いてしまっている開咬。 隣同士の歯が外側に向いていたり内側に向いていたりする叢生。 歯が噛める位置まで生えてこないで止まってしまう低位萌出。 上の歯よりも下の歯のほうが外側に生えて噛んでいる反対咬合などがあります。 その中でも、11歳~12歳に生えてくる下の一番奥の歯(下顎第二大臼歯)※が、何らかの原因で生えてくることができずに骨の中に埋まった状態が多くみられます。 ※親知らずは除きます 上の図は、6~8歳の子供の下の歯の生え替わりを示した状態です。 乳歯から永久歯への交換の仕方ですが、順番に乳歯の下に永久歯が生えてきて交換されるのですが、一番奥の7番目の歯、つまり下顎第二大臼歯が、顎が小さくて、ずっと骨の中に埋もれて、生えてこない問題が生じています。 現代人の食事は調理され、一生懸命に咀嚼しなくても食事ができて、歯を道具として使わなくなってきています。 このため、一回の食事に要する咀嚼回数が減少しているのも事実です。 咀嚼回数が減少するということは、唾液の分泌量も減少し、結果的に飲み込めない現象が生じています。 そのためお茶やジュースなどで口の中の食べ物を流し込む子供が増加しています。 つまり、軟らかい食べ物ばかりなので、噛む必要がなく、唾液が出ないのでジュースで流し込む。 すると顎がしっかりと成長せず、歯並びが悪くなるということになるのです。 そうならないように、日常の食生活をまずは噛み応えのある食べ物に変えて、食べ物をよく咬んで食べ、咀嚼回数を増やすことが大切であると考えます。 親知らずに関しては、はるか昔、人類の顎がまだ大きかったときには必要でしたが、顎が小さくなったものの歯の本数は変わりませんでした。 そのため親知らずは積極的に抜歯したほうがいいのです。 しかし現代人の食生活は、親知らずの手前の第二大臼歯も生えてこなくなったり、変な方向から生えてくるようになってしまいました。 お子様の歯並びが悪くならないように、お父様、お母様に置かれましては、お子さんに加工食品だけでなく、できるだけ硬い食べ物も出すようにして下さい。 子供の虫歯が減少し、歯並びへの関心が高まる現在、不正咬合の早期発見が歯科医師としてとても必要だと思います。 この下顎第二大臼歯の萌出障害は今後増えていくと考えられます。 この状態を放置していると、前の歯の第一大臼歯(6歳臼歯)への悪影響も考えられ、さらにかみ合わせは不安定になります。 学校歯科検診で萌出が遅れていると指摘を受けたり、12歳になっても下顎の第二大臼歯が生えてこなければ、歯科医院にてX線写真による精密な検査を必要とします。 当医院では、いつでもご相談をお受け致しております。 歯科医師・口腔外科医 鈴木 孝美 谷村歯科医院 ネット予約はこちらから 〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷3-32-2 渡辺ビル2階 TEL:03-3789-8241 URL:https://tanimurashika.jp/ Googleマップ: https://maps.app.goo.gl/oAfUwBSwhy8V7bcp7